山遊塾With You

ハイキングやウォーキングの紀行、感想など。
気の向くままに歩いています。

雨の8月最後の日曜日に、青梅街道第4回目を歩いてきました。区間は青梅駅から中奥多摩湖(川野)

2022年08月29日 | ウォーキング
 天気予報では奥多摩湖周辺は降雨1パーセントから0パーセントとなっていましたが、大した降りではありませんが、歩いている間ほとんど雨でした。それでも今までの猛暑から見ればずっとマシな天気でした。スタートは奥多摩駅に電車が15分以上も遅れて到着したため、午前7時半になってしまいました。駅前のバス停もヒッソリしていました。




 スタートしてすぐの氷川大橋手前に奥氷川神社があり、そこには立派な三本杉があります。お杉さまに手を合わせて安全に歩けるようお願いしておきました。なにしろ休日の青梅街道は車とオートバイの数が凄くて、狭い国道が本当に酷道になってしまいます。


 多摩川に架かる氷川大橋を渡ると間もなくむかし道の入り口です。




 入り口はわかりやすく、丁寧に大きなコース案内板が立っていました。


 入ってすぐ左折しますがすぐに羽黒三田神社の長い階段がありますが登るのは大変そうなので止めにしました。




 ここから暫く羽黒坂のきつい登りが続きました。登る途中左下を見ると現在の青梅街道が見えました。




 知らないとビックリするのがむかし道と並行する鉄道跡です。これは奥多摩湖小河内ダム建設のために造られた鉄道で、今もそのまま残されています。廃路線マニアには知られているようです。結構歩かれているようですから。




 途中にはこのような地蔵尊などが多くあります。




 歩き始めて30分の所に立派なむかし道槐木観光トイレがありました。水洗様式の奇麗なトイレでした。


槐木には茶店もあった所で往来の人たちで賑わったそうです。今も石仏が大事に置かれています。
 

 小留浦を通る時前方を見上げると、旧水根貨物線の橋梁が見えました。この鉄道は今でも使えそうな立派なものです。


 奥多摩も秩父の大滝村なども同様、山地の急斜面に住宅が建てられていますが、この道が唯一の道であったころは危険を承知でこのような所に住むしかなかったのでしょうが、私のようなさいたまの平坦地に住む者には恐ろしくてとても住む気になれない所です。




 白髭神社に上がる急な階段を登ると、白髭の大岩の下にその神社がありました。雨も降っていることだし、大岩の下にいると濡れることもないので、しばらく雨宿りを決め込みました。


白髭神社の狛犬です。なかなかとぼけたいい味の狛犬です。
 

 弁慶の腕抜き岩です。弁慶がこぶしで射抜いた岩だそうです。ほんまかいな。




 耳神様です。説明版があります。このような辺鄙な所に住んでいた人たちの苦労が偲ばれます。

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 白髭トンネルの出口で一旦新旧街道が出合いますが、トンネルのすぐ上に旧水根貨物線の高架橋が見えます。


 樹齢200年と言われるいろは楓の木です。昔この前を通る人たちに大変人気があったと言います。今もこのむかし道沿いには楓の木が多く、秋の紅葉時期になると素晴らしい紅葉が見られると思います。


 気持ちの良い道を歩いていると右に惣岳不動尊が見えましたが、階段を上がるのが億劫で素通りしました。




 深く切れ込んだ多摩川に架かる、見た目にも些か危なそうな吊橋はしだくら橋です。同時に渡るのは2名までと注意書きがありました。橋の中央から下を覗くと惣岳渓谷の男性的な流れが見えます。




 馬の水飲み場と昔の茶店です。今は廃家となっていますが、移動が人や馬に頼るしかなかった時代の名残です。




 道の崖下に埋まるように小さな馬頭観音がありました。昔馬や牛は農耕や荷物運搬に欠くことの出来ない大事なものでした。峠道や古い街道脇に今も残っている馬頭観音は、その時代の人々の馬に対する優しい心情を表したものでしょう。




 虫歯地蔵尊なる御地蔵さんがありました。小さな小さな地蔵さんですが、歯医者さんなど無かった時代、しかも山奥の小さな集落ではただ痛みに耐え、神にすがることしかなかったでしょうから。


 消防訓練所の東屋で軽く休んだ後、歩き始めたら草に埋もれるようにして玉堂歌碑がありました。「山の上のはなれ小むらの名を聞かむやがてわが世をここへぬべく」


 しだくら橋と同じような吊り橋の道所橋です。ここも一度に渡れる人数は二人までとありました。この先で猿の集団に遭遇しました。数が多かったので結構ビビッてしまいました。


 むかし道は「西久保の切り返し」で今までの平坦な道から急坂の登りに変わりました。急な山道を息を切らせて登り切ると青目立不動尊で、今は境内を通り抜けられないので、六ツ石山登山道分岐まで行き、中山集落の中を抜けて行くことになります。


 中山集落から見る奥多摩湖です。生憎の雨で遠くの方が良く見えません。


 むかし道の奥多摩湖側の入り口です。ここから水根バス停までは5分ほどでした。




 奥多摩湖小河内ダムに午前11時40分に着きました。ここに着くまでむかし道を歩いている間誰にも会いませんでした。しかしダムに着くと雨にも関わらず観光客はそれなりに来ていました。ここで昼飯を済ませてから深山橋を目指しました。


 途中振り返るとダムの堰堤が雨に霞んでいました。




 奥多摩湖名物のドラム缶橋が見えます。数人が橋を歩いているのが見えました。ここを渡っても目指す小菅~大菩薩峠には行けますが、予定のコースは深山橋経由大菩薩なのでここはパス。




 午後2時までで今回の行動を打ち切ることにしていましたので、心残りではありましたが、深山橋の少し手前の中奥多摩湖バス停で今回は終了にしました。着いた時間は午後1時53分で、午後2時7分の奥多摩駅行バスに乗って帰りました。
 今回のむかし道は楽しくて良い歩きが出来ました。他の人に出会わないというのも良かったです。雨の一日でしたが今年の猛暑を考えると、雨であってくれて助かりました。いろは楓の紅葉がきれいな秋に歩きたいものです。






























8月14日の台風明けに青梅街道3回目で青梅駅~奥多摩駅間を歩いて来ました。

2022年08月17日 | ウォーキング
 青梅駅を午前5時半にスタート。まだ完全に雨が上がった様子はなく、時折パーツと強い雨が降りかかる中を傘を差して歩きました。それでも炎天下を歩くことを考えると楽なものです。上の写真は青梅駅南口です。青梅街道はここからが面白くなるのです。2回目までは車の多い車道歩きであまり面白味のない区間でしたから。




 スタートして暫く行くと道はかぎ型に曲がり、その左手に熊野神社が現れました。ここは昔森下陣屋があった所です。


街道右手に七兵衛公園なるものが現れました。その入り口に年代不明の石塔が立っています。字も読めません。勉強不足で申し訳ありません


みやのひら駅を過ぎて多摩川が大きくV字に曲がる所に出て来たのが古刹明白院です。


 ひなたわだ駅で左に分かれ対岸を走る吉野街道へ行く神代橋があり、その分岐にあるのが青梅街道を通る人なら誰でも知っているへそまんじゅう総本舗です。






 石神社を見て旧道に入ると右の崖下に馬の水飲み場がありました。そしてその中にはメダカが沢山泳いでいました。誰かが飼っているのかも。




 石神前から二俣尾に至る旧道は(アオイ)通りとなっていました。私にはこの字が読めません。


 この道はふたまたお駅の先で終わっていました。ただし人が通れるだけの陸橋があり、それを利用して現在の青梅街道に出ることができました。写真はふたまたお駅です。






 軍畑駅手前に着きました。大きな立派な橋が多摩川を跨いでいます。軍畑大橋です。鎌倉街道の渡し場が橋の下にあったと言います。


 鎌倉街道と青梅街道が交差する手前に平溝川に架かる大正橋がありますが、車で通る際ほとんど気が付きません。橋の袂に橋の歴史とモルタルで歴代の橋が描かれています。大正橋は現在の青梅街道として使用されていますが、橋の欄干が時代を表しています。


 交差点からすぐのバス停の先に昔の石橋が連続して残っています。川井橋と読めます。ここには昔小さな川が2本あったようです。昭和初期に造られたもののようで、当時の青梅街道はこんなに狭い道だったのですね。この先で旧道は右の山側に分かれています。




 御岳駅のすぐ上、北側に慈恩院があって高水三山への登山口になっています。今しもトレラン姿の若者が三人登って行きました。


 通行止めの柵がなされた細い道は今は廃校になった古里中学校への道です。


 更に行くと右の崖の窪みに小さな六地蔵がありました。四つしか見えませんが後ろに二つあります。


 山に向かって登る狭い急な階段の先には川井八幡神社があるのです。


 古里駅に着きました。ここから現奥多摩街道も道幅が狭くなっきて、お盆の休日を使ったマイカーやバイクにヒヤヒヤしながら歩くのです。兎に角青梅街道は車の多いところです。そこで旧道に入るとホッとします。


 鳩の巣への途中にこんな立派な石塔群がありました。霊山信仰が盛んだったころの物でしょう。三つの霊山名が彫り込まれています。


 鳩の巣トンネルの脇を通って白丸ダムに立ち寄りました。立派な魚道を持つ観光ダムなので、見学の人たちが下の方に結構あるいていました。


 そして今回のコースのハイライトである数馬の切通しへ向かいました。狭い階段や桟道はあまり人が通らないらしく、草も茂り苔も生えて足元が悪く、せっかく探勝路として整備された道がもったいないと思いました。途中には小さな馬頭観音が崖にめり込むように置かれていました。


 途中の石垣にしっかりした案内板がありました。










 数馬の切通しは鳩の巣と氷川(現在の奥多摩駅)との間にあって、昔はこの間の通行には大きく山を越えて行く必要があっっため、ここの岩を人力で砕いて大変な苦労の末、道を造ったといいます。現在切通しを通り抜けてもその先は行き止まりになっています。






 その後は氷川トンネルを避けて旧道を奥多摩温泉もえぎの湯に向かって歩きました。もえぎの湯手前に日向の馬頭観音がありました。この観音様は文仁11年の年号が刻まれており、現在の位置よりずっと上にあったそうです。変わっているのは観音様の頭の上に馬の顔が乗っています。ここからは奥多摩駅までは10分ほどでした。もえぎの湯には沢山の車が停まっていました。駅到着は12時57分でした。やっぱり10時過ぎからはいつものように暑かったです。






















越後の名山・守門岳に登って来ました。

2022年08月01日 | 登山
 守門岳はスキー登山の山として、山スキー愛好家には古くから愛されてきた山でした。今では日本300名山のひとつに加えられているせいか、中級山岳愛好家には人気の山のようです。この山に下界の暑さから逃れようと行ったのですが。


 二口コースの登山口の駐車場はまったくのガラ空きで、ここを7月31日の夜明け早々の4時半にスタートしました。


 本高地沢に架かる猿倉橋を渡ると登山届のポストがあって、ここが保久礼小屋を経由して大岳に至るコースと、護人清水を経て一直線に
主稜線を目指すコースの分岐になっています。私は先に大岳を登ることにしていたので、当然左の保久礼への道を選び二分キャンプ場へ向かいました。


 暫くは舗装された道を登って行き、二分キャンプ場からは保久礼小屋下まで下草の生えた今は使われていない林道を歩きます。


 足元にはこんな大きくて派手なキノコも生えていました。


 1時間かかって保久礼小屋下に到着。年を取るとなかなか足が思うように上がらないもので、もうここで顎が上ってくる始末。


 これから先を見やると長い階段が続きます。階段登りは結構こたえるのです。


 階段登りと赤土のヌルヌル道が続き、やっと着いたキビタキ清水で大きな赤ガエルに遭遇。キビタキ清水は強烈に冷たい清水でした。


 キビタキ清水からすぐにキビタキ小屋に着きました。簡単な造りの避難小屋です。大雨に見舞われたらこれでも助かります。


 第二展望台と記された札が吊るされていました。ここからの眺めは生憎霞んでいて遠くの方は良く見えませんでした。


 午前8時丁度に大岳山頂に到着。猿倉橋を出発してから3時間半かかったわけです。思っていたより時間がかかりました。そしてめちゃくちゃ汗をかきました。さらに驚いたことには先に着いていた人が6人もいたことです、駐車場には私の車以外に軽自動車が1台あったのみでしたから。


 大岳山頂には三角点や鐘以外に古い石塔があって、それには巣守神社という字が見えました。守門と巣守。調べてみたくなりました。


 大岳から今度は南に方向を変えて守門岳(袴岳)に向かいます。山頂部には少し雲がかかっています。今回選んだコースは兎に角単純明快で、スタートからまず北に向かい、尾根上に出たら今度はひたすらに東に向かうと大岳です。そして主稜線を南に行けば袴岳に行着き、下りは一旦主稜線を北に半分戻り、西に向かってひたすら下ると元の二口登山口に戻れるわけです。私のような年寄りは足腰が弱くなり、バランスも悪いので、木の根や石ころに躓かないように足元ばかりを見て歩いています。それゆえに先を良く見ていないので、つい道を間違えるという阿保なことをしでかします。ところが今回のコースではそんな心配がまずありませんでした。このスクエアなコースは地図読みがあまり上手くない人や老人には適しています。


大岳から南へ細い稜線の道を最低コルまで標高にして約100mほど下り、そこから袴岳まで約200mの登り返しになります。この間にアッサリと二人の登山者に抜かれてしまいました。眼前には黒姫山の鋭鋒が見え、足下には守門川の源流である硫黄沢の雪渓が見下ろせました。標高が低いと言っても流石豪雪の山だけあって、盛夏の時期にあってもまだ雪が残っているから驚きです。






 大岳と袴岳の中間が大岳の分岐で、ここからひと登りで池塘もある草原の青雲岳の頂に着きました。木道が袴岳に向かっいて伸びています。




 9時36分やっと袴岳・守門岳の頂上に着きました。先着者が三人いました。兎に角大汗をかいてしまいました。予想以上に蒸し暑い日で、山頂には風も無く、低く雲が垂れこめてお陰で眺望も楽しめず、という状態でした。




 山頂に10時までいて、先ほどの分岐まで戻り二口尾根を下りました。この道は非常に単純でさして悪い所も無く楽な道です。中間点の二口尾根展望台が丁度標高1000mで、ここが唯一展望が開けていて、振り返るとオカバミ沢に懸かるウワバミの大滝を望むことが出来ました。このころになると空はすっかり晴れ上がり、今度は強烈な太陽が降り注いでその熱い事。






 ブナの森が続くようになると間もなく谷池平で、ここから尾根を離れて急な下りになりました。下る道々に大きなキノコが傘を広げていて、それが結構楽しめました。


 これは熊よけの鐘です。なんとガスボンベのキャップを使っています。




 ほぼ尾根を下り終えた所に護人清水の水場がありました。ここの水も強烈に冷たかったです。


 登山口に飛び出したらそこから平らな道が駐車場まで続いていました。草むらの道のなんと心地よいことよ。


 スタート地点の猿倉橋に午後1時17分に着きました。熱せられたフライパンのような駐車場に着き、靴を脱いで素足でアスファルトに立った途端に飛び上がってしまいました。本当に火傷しそうな暑さでした。でもここに犬を連れてきている人がいました。あー何たる不幸な犬よ。