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PAP-JAPAN代表、川井眞理のお仕事(以外もてんこ盛り)日誌

徹底分析!

2009-08-08 | 読書
今後に備え、士資格の独立開業者たちがどのようにビジネスを展開していったのか、それはお客にどのような反応をもたらし、結果として著者をどのような成功に導いたのか知りたくて積読しておいた本を斜め読み中。

とっくり、しっかり、それらの士たちがどのようなレベルを成功と見なしているのかも見極めたいという思いがあった。

で、
『資格で起業―ノーリスクで年収3000万円稼ぐ方法』(PHP研究所、2005)
『中小企業診断士で1000万円稼ぐ方法』(中経出版、2004)
『こうすれば資格を活かして独立できる・成功できる』(オーエス出版社、2003)
をざざざーっと斜め読み。

それにしても各出版社は罪作りだと思う。
最初の本は行政書士による本。
起業時に役立つネタがかなり沢山散りばめられた本で良心的だが、3000万円はちょっとオーバー。

真ん中のは「自宅をベースに、書く、話す、診断する、で高収入!」を謳うが、完全にガセネタ。
看板に偽りアリと見た。
私もダテに起業家取材を7年以上やってるわけじゃない。
本に書かれた内容をやったぐらいではそう簡単にいかないはず。

第一、巻末で著者が理想的として紹介している3人の新進気鋭の診断士にしてからが、どうにもそのレベルに達していると思えないから困ったことだ。
著者は女性。
同性に偏見は持ちたくないが、往々にして女性の書きものにこの手の甘い内容が多い気がする。
(愛嬌の良さ、コミュニケーション力の高さで仕事を取ってるんじゃあるまいな?)

最後のは技術士によるもの。
自称三流大卒だが、技術士の報酬規定は他の士資格と比較して相当高い。
単価が高ければ、そして資格への世間の信用度が高ければ、確かに顧問先さえうまくつかめば高額年商も夢じゃないだろう。

こういう安易なノウハウ本を読む時は、出版社のつけた惹句にまどわされず、冷静に自分の場合はどんなところ(のみ)が使えるかを見極めることが肝心。
本の発行年にも注意。
世の中が不景気になると、この手の独立起業を勧める本がドッと出てくる。

実はまだまだ類書はあるのだが、それは別の機会に。