繊細な有線七宝により頂点を極めた七宝家 並河靖之、没後90年を記念する回顧展。
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並河靖之 - Wikipedia
3月3日 桃の節句。 3/6に展示の入替があるので、その前に行きました。
作品の花瓶やお皿には、個性的な蝶たちが登場するということで、
蝶のモチーフを身に着けて行くと、ドレスコード割引「蝶」があるんです。
出かける直前に、あわてて うち中探しました。
蝶柄の服なんてないし、意外と スカーフもアクセサリーも見つからない。
やっとハンカチが1枚、そしてすっかり忘れていた ブローチや指輪がありました!
思いがけず、懐かしいアクセサリーに出会えて うれしい~。 (*^_^*)♪
庭園の花の写真もどうぞ
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20170303_庭園美術館 シリーズ ~ Myブログ「散歩道の野草と風」
庭園美術館
門をくぐって 建物までの道。 寒緋桜が出迎えてくれます。
まずは、庭園巡り
ツバキの花が愛らしい。
そして 展示会場へ
めも:2017/03/03 CX2 で撮影
明治時代、輸出用美術工芸として人気を博した七宝。
並河靖之(なみかわ・やすゆき、1845-1927)は、その中でも繊細な有線七宝により頂点を極めた七宝家です。
没後90年を記念する本展は、初期から晩年までの作品を一堂に会する、初めての回顧展です。
1.透明な黒の感性
2.明治時代のベンチャー企業
3.「並河靖之」の生涯と美意識に光を当てる初めての回顧展
会場を入ってすぐに展示されているのが、友人イチオシの 黒地に桜が見事な花瓶です。
四季花鳥図花瓶 (宮内庁三の丸尚蔵館)
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収蔵作品詳細/四季花鳥図花瓶 - 宮内庁
あまりの繊細さに驚きます。会場で借りたスコープでじっくり見ましょう!
それ以上に惹かれるのは 山桜やモミジや草花と飛ぶ鳥たちの構図と配色の見事さです。
そして、美術館の各お部屋に飾られた作品と下絵の数々、
七宝がこんなにも素晴らしいなんて!
年代とともに技巧は磨かれ、作風は まるで 日本画作品を見るようです。
技術の進歩とともに、余白をとっても釉薬が流れなくなったことで、格調高い空間表現ができるようになったのでしょう。
もっとも 初期の 部位ごとにびっしりと敷き詰められたモチーフのデザインも大好きです。
釉薬の仕切りのための金属があるのが、「有線七宝」で 並河靖之の作品は その究極です。
一方 制作過程で金属を取り外しにじみを生かしたのが「無線七宝」で、その第一人者 濤川惣助の作品も併せて展示してあって それはそれで素晴らしいものです。
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濤川惣助 - Wikipedia
並河靖之は、仕切りの金属に金や銀を使い、後期では 太さを自在に変えた金属の線自体が絵の重要な要素となっています。
色味の落ち着いた後期の風景画作品など、目を凝らしてみると 面白いです。
海外への輸出のための殖産興業として栄えた「工芸品:七宝」は、時代の流れの中で衰退し 日本では注目されることもなかったのが、今回の展覧会で その価値を再発見できて本当によかったです。
会場では、並河靖之の七宝制作解説の映像が上映されていました。
その当時の 細かく手の込んだ作業は 今では行われていないそうです。
最新技術と 伝統技術を合わせて このような作品が また作られるといいですね。
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七宝って なんだかね というのがこれまでの固定観念だったので、
美術館へ行く前に 下調べで 数冊の本を読みました。
なんと素晴らしい明治の七宝芸術作品。
この本を読んで、京都の 「清水三年坂美術館」にも行ってみたくなりました!
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京七宝 並河靖之作品集 ― 清水三年坂美術館コレクション ~ My本棚「pasoboのバインダー」
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清水三年坂美術館 - Wikipedia
明治の工芸品って素晴らしい!
★ 単眼鏡なしでは、精緻な美術作品の鑑賞は、できませんね。
会場で借りたのは、
Vixen 単眼鏡 マルチモノキュラーシリーズ マルチモノキュラー 4×12 ですが、展示作品には思いのほか近寄れないので 6x16 のほうがいいかもしれません。
1つ持ってると、これからの 美術鑑賞に 便利です!
七宝焼きをやってみたい! →
七宝焼き の 本
*東京都庭園美術館は工事休館のため ご利用は、4月9日迄、及び11月中旬以降となります。