前回の「佐伯周子ベーレンライター新シューベルト全集に拠るピアノソロ曲完全全曲演奏会」の月刊ショパン誌に掲載された
興味深い連弾曲
2004年以来ベートーヴェン版の新シューベルト全集による全曲演奏に取り組む若手の佐伯周子のリサイタル・シリーズは7回目になる。ベテランの岡原慎也を連弾の相手に迎えた今回のプログラムは変化に富んでいて、演奏も親密な雰囲気にあふれていた。
「第3グランドソナタ」の候補たる曲を並べたプログラムが興味を惹くが、何よりも佐伯の自然体の音楽作りが好ましい。少しの誇張もなく、シューベルトの爽やかでロマン的な気質を持つ音楽を伸び伸びと表現していたからである。
野崎正俊氏批評
を掲載する。(月刊ショパン2010年4月号掲載)興味深い連弾曲
佐伯周子ピアノリサイタル
野崎正俊
2004年以来ベートーヴェン版の新シューベルト全集による全曲演奏に取り組む若手の佐伯周子のリサイタル・シリーズは7回目になる。ベテランの岡原慎也を連弾の相手に迎えた今回のプログラムは変化に富んでいて、演奏も親密な雰囲気にあふれていた。
「第3グランドソナタ」の候補たる曲を並べたプログラムが興味を惹くが、何よりも佐伯の自然体の音楽作りが好ましい。少しの誇張もなく、シューベルトの爽やかでロマン的な気質を持つ音楽を伸び伸びと表現していたからである。