Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

20才のシューベルト その1(No.1768)

2010-07-28 22:20:22 | 作曲家・シューベルト(1797-1828
 次回「佐伯周子シューベルトピアノソロ曲完全全曲演奏会」は

20才で確実に完成したソナタ全曲


です。
「確実に完成したソナタ」の用語が奇怪? これにはワケがあるのです。「シューベルトの誕生日=1月31日」なので、20才になったのは 1817年1月31日。この後1年間、「ピアノソナタ」ばかり創作に励むのです。ピアノソナタが一息吐いた後には、交響曲も作曲しますが。
 ここで「20才のシューベルト」が作曲したと推定される「ピアノソナタ」を提示しましょう。

  1. ピアノソナタ D537 イ短調(3楽章、確実に完成)

  2. ピアノソナタ D557 変イ長調?(3楽章、完成かどうかは疑問)

  3. ピアノソナタ D566 ホ短調「ソナタ I」(1楽章?、2楽章?、3楽章?、4楽章?、構成が不明瞭)

  4. ピアノソナタ D567 変ニ長調「ソナタII,ソナタX」(3楽章、確実に完成)

  5. ピアノソナタ D571 嬰へ短調「ソナタV」(3楽章?、4楽章?、補筆が必要)

  6. ピアノソナタ D575 ロ長調「ソナタVI」(4楽章、確実に完成)


となっている。
 この構成はおかしいので、「1951年のドイッチュ番号附与」の時には、ドイッチュは相当に苦慮した上で「D567 → D571」を工夫した(爆

  1. ホ短調ソナタ D566

  2. 変ニ長調ソナタ D567

  3. 変ホ長調ソナタ D568(=D567 の改作)

  4. 嬰ヘ短調ソナタ断片 D570(=D571 のスケルツォ+終楽章 としか考えられない)

  5. 嬰へ短調ソナタ第1楽章 D571

  6. ロ長調ソナタ D575


である。ドイチュは余命も考えて妥協したことは明らか。この順番付けは無理がある。
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