Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

佐伯周子のシューベルトの魅力 続(No.1758)

2010-07-14 22:10:56 | ピアニスト・佐伯周子
 曲にとらわれずに、「佐伯周子のシューベルトの魅力」を語ると次の通りになる。

  1. 「シューベルトから直伝された」かのような「アーティキュレーション」の再現

  2. ピアノに内在するエネルギーを噴出させる「ダイナミクスの巾」(フォルテ方向も大きいがピアノ方向も限りなく巾広い)

  3. 「リズム」の楽しさ

  4. 鮮明な「声部進行」


だと感じる。
 多くの「ウィーン派ピアニスト」は、ベーゼンドルファーを弾いてモーツァルトとシューベルトを曖昧に演奏する。「右ペダルをベタ踏み」が多い。この演奏方法だと

  1. 声部進行は繋がるが
  2. 伴奏音型までが歯切れが悪くなる

が実情。何十回聴いたか? 何百回聴いたか?(爆



佐伯周子の演奏で聴くと「シューベルトの通り」になる


 これは「当たり前」のことなのだが、実際には実現が極めて難しいようだ。シューベルトは「コンサートピアニスト」では無かったが、「さすらい人」幻想曲D760作品15 を作曲したほどの腕。

マルティン・マイヤーはブレンデルとの共著書『対話録:さすらい人』P141にて「ハ短調ソナタD958は卓越したテクニックを求められる旨発言


並ぶ曲は本のタイトルの「さすらい人」幻想曲D760。

 シューベルトの中でも「集中力」が最も高く要求される曲なのである。
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