65分足らずだが、すっ飛ばし感皆無で「快速名演」を達成した ルイージ指揮N響「第九」
16型弦、金管トラ無し、オーボエ&クラリネット トラ1名、コントラファゴットはフォゴット トラ、女声55名+男声44名 新国立劇場合唱団、44名ソリスト。
第1楽章冒頭から、響きが違う。第2ヴァイオリンと(内声時の)チェロを響かせるのだ。骨格ががっちりと組み上げ、曲の立体感抜群である。管楽器は強く吹かせるのでは無く、「自然な音量」で演奏するので、各楽器の最も自然な音となり流れる。
主題呈示 → 確保 → 展開 で、テンポがほぼ一定なので、連続性が強い。例えば「歓喜の歌」がチェロで呈示される時も、勿体を付けずに 速めに呈示するのだ。
バス=トマス・トマソン & テノール=スチュアート・スケルトン は、ディクションが極めて明瞭で、2人に引っ張られて 新国立劇場合唱団ディクションも通年よりも明瞭
これほど素晴らしい「第九」を聴かせてくれるなら、来年以降毎年ルイージ指揮を希望する。