詩人PIKKIのひとこと日記&詩

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逢沢一郎が決起<本澤二郎の「日本の風景」(3399)

2019年08月10日 | 犯罪
<官邸のやくざ人脈情報に屈するなかれ>
 清和会OBが「週刊文春にデリヘルが出ている」と連絡してきたのだが、こんな言葉は聞いたことがない。やくざの強姦・性奴隷事件の「木更津レイプ殺人事件」を追及するようになって、覚せい剤・レイプドラッグのことを知って、まだわずかな時間しかたっていない。やむなくネットで調べたが、見当がつかない。映像を見つけるまではわからなかった。

 殺人に相当するTBS山口強姦魔事件とは全く違った。逢沢一郎追い落としの情報源は、素人でも官邸筋だとすぐわかる。逢沢の醜聞なのだろうが、裏返すと、ポスト安倍に向けた権力闘争が自民党内で本格化したことを教えている。


<第二の前川喜平狙いは逆効果か>
 手口は森友事件で、正論を貫く前川喜平を追い落とそうとして、官邸が読売新聞を使って、前川醜聞を表面化させたことと、そっくりである。今回は週刊文春を用いて、自民党宏池会の大結集に突っ込んでいる逢沢を、叩きのめそうという官邸攻撃である。

 前川の場合もそうだが、安倍の思惑とは反対に、逆効果となって、官邸に現在も火の粉が降りかかっている。同じことを、今回も起こしたものだろうが、政治家は官僚以上に腹をくくって戦いを始めている。逢沢がひるむことはない。

 先の参院選のしこりが深くこびりついている永田町である。官邸の安倍と菅への反発は、想像以上である。官邸内にも反安倍勢力が存在する。

 政局夏の陣は、野党沈下する中での、起こるべくして起きた権力抗争である。しかも、10月の10%消費税で大衆いじめの大不況は避けられない。たとえ中止しても、世界恐慌前夜のような現状では、解散を打ちたくても、一気に固まりつつある反安倍勢力が解散権を封じ込めるだろう。

 経済も外交も破綻、日本国民を地獄へと追い込んできた自公維政治に覚醒した国民は、山本太郎の選挙が証明している。2019年危機本番での逢沢決起を注目したい。

<自民党憲法尊重派が結束結集へ>
 逢沢がなぜ官邸に狙われたか。言うまでもない、彼の目的は自民党内の反安倍勢力の結集であろう。具体的に言うと、ポスト安倍に向けての反安倍勢力の結集で、官房長官の菅に対抗する宏池会の岸田文雄の擁立を見て取れる。

 つまりは憲法尊重派の宏池会の再結集ということになる。谷垣派とキングメーカー狙いの麻生派と岸田派の結集である。

 「今回の参院選で岸田派は、菅にとことん痛みつけられて、ポスト安倍戦線から落脱したとみる向きもある。安倍禅譲を夢見てきた愚か者の岸田も、ようやく事態に気づいて、宏池会大結集に動き出した。政治力沈下の麻生も、極右政治からリベラル政治に切り替える好機と受け止めている。そこを谷垣派の逢沢が全体をまとめ上げてきたもの。驚いた官邸が逢沢つぶしに内調のやくざ人脈を使って、それを文春に書かせたものだ」と事情通はにらんでいる。

<ポスト安倍で谷垣・石破の連携も>
 こうした6年、7年ぶりの自民党内の激変に、内心にんまりしているのが、これまで一人安倍に反旗を翻してきた石破派の石破茂である。

 アベノミクスの完全崩壊に追い打ちをかける愚策・10%消費大増税で沈没必死の日本経済と、ロシアとのお遊び外交など外交の大失態露呈で、反安倍勢力結集に事欠かない政治環境である。

 他方で、安倍の足元の清和会は、一部の側近以外は、派内はバラバラの状態にある。幹事長の二階にしても、次の人事で交代されそうな雲行きだ。残るは菅だが、多少やりすぎて岸田派の怒りを買っている。「岸田の足元で、岸田派候補追い落としのために、公明党創価学会票を動かした。許せないと今度ばかりは、岸田も本気で怒っている。そこへと逢沢スキャンダルを爆発させたと見られているため、ポスト安倍は菅と岸田の攻防の色彩が強まっている」と政界雀は観測している。

 性ビジネス・風俗産業は、すべてやくざが仕切る世界である。そこでの秘密の情報は、やくざから警察を経由して、官邸の警察官僚に届く仕掛けになっている。

 逢沢のわきの甘さも困ったものだが、根本はやくざと警察の連携を許している警察組織の不条理にある。やくざの取り締まりに甘い日本警察の、度し難い国民を欺く体質が問われている。「木更津レイプ殺人事件」捜査がぐらついている原因でもあろう。

 フィリピンのドゥテルテ大統領のような政治リーダーが誕生しないと、日本の女性は常にやくざ、入れ墨やくざに強姦される不安を抱えて生きるしかない。最悪最低の日本でもある。

 ポスト安倍レース、夏の陣が始まった。逢沢醜聞は、その号砲なのである。

2019年8月9日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)