詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

 馬車の出発の歌   小熊秀雄

2019年08月22日 | 犯罪
◆アーサー・ビナードが絶賛。「革命の詩人」という呼称が唯一相応しいふるさと北海道の詩人

  馬車の出発の歌
               小熊秀雄

仮りに暗黒が
永遠に地球をとらえていようとも
権利はいつも
目覚めているだろう、

薔薇(ばら)は闇(やみ)の中で
まっくろに見えるだけだ、
もし陽(ひ)がいっぺんに射(さ)したら
薔薇色であったことを証明するだろう
嘆きと苦しみは我々のもので
あの人々のものではない
まして喜びや感動がどうして
あの人々のものといえるだろう、
私は暗黒を知っているから
その向うに明るみの
あることも信じている
君よ、拳を打ちつけて
火を求めるような努力にさえも
大きな意義をかんじてくれ

幾千の声は
くらがりのなかで叫んでいる
空気はふるえ
窓の在(あ)りかを知る、
そこから糸口のように
光りと勝利をひきだすことができる

徒(いたず)らに薔薇の傍らにあって
沈黙をしているな
行為こそ希望の代名詞だ
君の感情は立派なムコだ
花嫁を迎えるため
馬車を支度しろ
いますぐ出発しろ
らっぱを突撃的に
鞭(むち)を苦しそうに
わだちの歌を高く鳴らせ。

タロー    金時鐘 

2019年08月22日 | 犯罪
世界一古い土器等…日本には世界一古い事物が多い。経済的な物も多い…例えば「商人」(古代中国古代国家商の人々は亡国後商業に従事)や、経済的な言語は明治維新の頃に、ほぼ翻訳しなくても日本語で間に合ったという。
「為替」は平安時代から存在するし(租庸調の書類を京都で現物に交換)…簿記等はもっぱら僧の仕事だったという。これは中国との交易によって発達したものなのに違いない。

大陸との交易といえば…数万年前の氷河時代から盛んだった(日本からは主に北海道黒曜石や薬にもなる沖縄貝製品輸出し大陸からの製品で特筆すべきなのは刃先を固定するためのアスファルト!)・・シベリアには氷河時代ずっと高度な文明が栄えて、ここを出発基地にして、新大陸へのモンゴロイドは数万年間に何度も試みられた。インディオやインディアンと日本人との遺伝子の近さは言うまでもないし、文化や信仰の類似性(特にシャーマン文化的で汎神論的世界観!)は特筆すべき!その世界史的なミッションリングがアイヌ民族というのに…アイヌ文化を破壊しつくして、ゴミ捨て場に捨て続けてきた日本人だった!

アイヌの伝承では、人類史上最温暖期の縄文海進期(約6000年前)に海面が数メートル高い頃に(石狩平野等ほとんどの平野は海の底)・・カムチャッカ半島へと北上していたのが、その後の寒冷化のために北海道・樺太・本州北部・千島列島へと南下し…それらの地域で、日本人の基礎的な祖先の蝦夷と混血して…北の樺太からの元寇への抵抗戦争を通じてアイヌ民族が14世紀に成立する。同様に沖縄では、元寇を通じて朝鮮半島や中国からの逃亡者たちを主体にして沖縄王朝が成立する。

沖縄の方は、その地理的な優位性から…その後の世界的な海洋交易時代の中心地のひとつとして栄えるが、大津波のために…津軽十三湊という安東氏の中心地(一年がかりの日本海交易や造船・武器製造等)を失ったアイヌ民族は、とうとう海洋交易から撤退せざるを得なかった。

補足「差別の起源」 日本での差別は、室町時代以前にはほとんどあるかないかだった。鎌倉仏教では、多くの仏教が素性やライ病等も問わずに救済を説き信者にしているし、文献的にも差別被差別の記述はほとんどない…古くは記紀に、約千年間の東北蝦夷侵略戦争での捕虜が西日本の強制収容所に入れられて、三輪山に向かって嘆き悲しむ等の記述も少しあるが・・捕因の蝦夷たちは関西以西に分散して置かれる。特に四国には多く、佐伯・安倍氏がその末裔となり、空海もその先住民氏族末裔と言われる。

岸信介・佐藤栄作兄弟~安倍晋太郎~安倍晋三の血統は、マスコミ宣伝があざとい(マスコミを引き連れて「先祖の地」という青森市の神社を一家揃って参拝!?)ので…おそらく、先住民血統というよりも朝鮮半島血統だろう。

日本一差別が激しかった!長州の中でも、さらに激烈だったのが…周防の田布施周辺(百済系を誇示した大内氏滅亡後に家臣団が閉じ込められた)で、ここから明治支配層中心の人材を輩出した。それは、伊藤博文や山縣有朋や明治天皇や木戸内大臣や、高給官僚や財閥トップ(日立、日産等)や宮本委員長等共産党系人材も多く輩出を・・


    タロー    金時鐘 

隣の犬が
糞を漁っている。
後脚の 骨をとがらせて
まるで、よそのものでも
盗み食いしているような
おびえかただ。

追いはらう には
あまりにも みじめすぎるし
といつて 眺めいるのも
ちと くさすぎる。

俺が、こいつを見そめて
六か月、
百日一様の がたがたの 駄犬には
ほと ほと 感じいつたものだ。

こいつの名前が タロー
皮肉にも、人間の名前を
行使して やがる。
飢えても、さからうことの
知らない奴の 成れの果てが
こいつだ!

おいタロー、遠慮せずに 食え
その すきつ腹の 腸がつまるほど 喰らえ!
ただ がらにもなく 肥りすぎて
お前の オヤジの その貪欲な
コンボ―にだけは してやられるな!
日に一度の 肉きれも与えないくせに
奴はもう、お前の体の
煮炊き料理を 考えてたぞ。

おまえを 見つめていると
この俺までが、変に糞に埋まってゆく感じだ
痩せぎすの首を ひんのばし
そげた股に シツポをまきこんで
きよとん とした 視線を
一口ごとに こつちへ投げる、

もう 止してくれ!
ふんだんの糞にまで おびえねばならぬ
おまえのその がりがりの人生を
ほんとうの 犬に
俺は 喰わしてやりたい! 

◆タロー=99パーセントの日本人と捉えるとすべてが氷解する。もちろんこの詩人には、そのような意図はないのだろうが・・飼い主や「ほんとうの 犬」を、宗主国米国やその植民地頭の自民党政治家や高級官僚たちと置き換えると・・より大笑い可能になる

華南~東南アジア共通の「家船」が舞台の『泥の河』

2019年08月22日 | 犯罪
北海道の我が家の近くにも、朝鮮半島や中国から強制的連行、奴隷労働の人々が多かったとか。麻生財閥も大儲け・・戦後逃亡を捕まえ、暴力を振るい裸で数珠繫ぎに・・
ただ忘れてはならないのは、小林多喜二の『人を襲う犬』等のように、日本人の多くも「蛸部屋」犠牲になり逃亡後虐殺。従軍慰安婦もその延長線上に

高度成長期まで、大阪~瀬戸内~九州沖縄で珍しくなかった・・華南~東南アジア共通の「家船」が舞台の『泥の河』(宮本輝)を読み始めた。
なるほどとても映像化に向いた原作で、映画では二度観てるけど原作は初めて・・
彼らは被差別からも差別されたという内陸部のサンカの海版。共通の文化は、特に沖縄や長崎で有名な「ハーレー舟競争」(溺死寸前の楚の詩人屈原を救うためが起源)、石鍋も・・

オウム真理教にも様々なスパイが入り乱れていたのに、裁判では何一つ明らかにされなかった。
確認できる主要なスパイだけでもー①カルト宗教系 ②公安警察系 ③暴力団系・・オウムのバッジが弁護士一家拉致現場に落ちていたのに、神奈川県警がまるで無視して、さらに地下鉄サリン事件等の被害をもたらしたのは、捜査の常道を無視した公務員犯罪だが、それにはそれ相応の理由がある。

単に神奈川県警トップの責任というよりも、オウムのロシア製武装ヘリや武器購入持込みや麻薬売買は、それ以上に日本国家権力のより上層部が関与だろう。
彼らの特徴は、阪神大震災や3・11等の大災害で混乱している時期を見計らって、一挙にクーデター的違法行為を試みるという点だ

戦前日本のスパイについての物語はとても面白い。相当に腕がたつスパイだらけだったようだが・・映画で有名な「陸軍中野学校」では、天皇の写真に礼をする学生たちをトップが叱責する。「たちまちスパイと悟られるではないか!」

それでも顔の洗う方法で即座に日本人スパイとばれてしまったという(中国・韓国人は日本人のように手を動かすのではなく顔を動かすらしい)・・彼らの悲惨な運命は、村上春樹『羊をめぐる冒険』に詳しい