時事通信社が、英国の医療調査会社エアフィニティーの、世界のコロナ禍退治の時期予測を掲載している。その調査によると、米国が21年4月となっているほか、欧米先進国は21年中には退治できるとしている。そして日本は、22年4月としている。米国が4か月で退治出来るなど判断の信頼性は高いとは思えないが、判断の根拠は、コロナ・ワクチンがいかに早く実施されるかというところに置いているから、あながち、あてずっぽうではないと思う。
で、日本が出遅れた理由は、ワクチンの国民全体に行き渡る時期が21年末だからだという。これは、適切な指摘だと思う。結局、日本はファイザーとアストラジェネカ頼みだから、その2社の依拠する国を優先するから、外国は2の次になる。
何故、欧米の製薬会社が、早々とワクチン開発に乗り出せたかは、偏に情報機関の活躍だと思う。日本は、情報収集においてはこれまた、後進国だから、政府の製薬会社への指示依頼が遅れたからである。
武田製薬などは、世界有数の大製薬会社だから、早期開発していれば、ファイザーやアストラジェネカ並みに早期提供が出来たと思う。
ちなみに、前田雄樹さんという方が編集長を務める、製薬業界誌、AnswersNewsに、世界の製薬会社の売上ランキングが出ているが、20数社以内に3社も日本の製薬会社が入ってている。政府の情報収集が出遅れたことが、ワクチン開発に出遅れた! これらの日本の製薬会社がいかに大きくても、海外情報収集は出来ない。
AnswersNewsとは?
編集長プロフィール前田雄樹
鹿児島県生まれ。全国紙記者を経たのち、医療・製薬専門紙記者として製薬企業や中央省庁を取材。
2016年のAnswersNews立ち上げ時から現職。