『あざみの歌』は まだ歌えますか

泣いて、笑って、歌って介護!!そんな日常の過去の記録と
新たに今一度自らを見つめてぼちぼちと戯言なりを綴ります。

とこしへ

2006年02月03日 04時00分16秒 | 歌と私と私の祭り
もう、10年近くも前になるのか・・・。
二年程、家族で常夏の国に暮らした事がある。
滞在二年目の冬、道端のあちらこちらで皆がクリスマスツリーと呼んでいる大木が真っ赤に色づく頃(日本名では火炎樹と呼ばれるらしい)休暇でジンバブエのビクトリアの滝に立ち寄った。
余りの壮大さに言葉を失って呆然と眺めていると、反抗期真っ只中だった愚息が耳にしていたイヤホンを「ん・・・。」と差し出した。
さだまさし氏の「風に立つライオン」が流れて来た。

自分達が持って来ていたカセットテープを聴きつくして、親のカセットケースまで引っ張り出していろいろ聴き始めたのだが、さだまさし氏や岡林信康氏、中島みゆき女史等など、若い彼らの琴線に触れる部分は大いにあったようだ。
・・・だから歌ってステキ!!
・・・いや、さださんの場合はライブのアルバムを初めに聴いてしまったので、二人そろってトークの箇所でケタケタ笑っていたから・・・そっちに惹かれたか?

日本に帰ってから愚息は毎年コンサートのチケットを取るようになった。自分と私の二枚。ま、ある種の親孝行のつもりなのだろう。例え出資者が私であっても。
今回でそろそろ6年目。珍しく三枚チケットを入手できたので、二人の息子に挟まれて、さだまさしコンサートツアー「とこしへ」に行って来た。
嬉しいような、照れくさいような、自分が白髪のばぁちゃんになったような・・・。少しこそばゆい感じもしたが、同じように笑い、泣き、おおお!と唸るなんて経験は他では皆無なので、心行くまで楽しんできた・・・3時間余。
しかし、さださん、今回も参りました。やられました。こちらの想いなど伝わる訳もないのに「風に立つライオン」を揃って聴けるなんて・・・目の前は一気にビクトリア瀑布へワープですよ。

異国で暮らした二年間は親子四人だけの生活だった。生活ラインの確保ではかなり大変だったが、私たちに与えられた長い長い、とびきり素敵な夏休みだったように思う。さださんのイメージとは程遠いが、当時の数々の歌を聴くときは、黒い肌の人達を懐かしみながら、赤茶けた土と照りつける太陽を思い出す。これから先もずっとだろうなぁ・・・。
あああ~っ!マンゴー食べたい、パパイヤ食べたい。アボガド食べたい。パッションフルーツ~!ランブータ~ン!スパイスたっぷりのカレー!!!
あ~ぁ、みんな元気かなぁ。

経験した記憶は多少色褪せはするものの消えない。消せない。とこしへに。
・・・願わくばそう有りたい。
コメント (2)
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