国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

日銀の金利引き上げについて考える

2007年01月15日 | 経済
●日銀利上げ「合理的な理由ない」 自民幹事長が強く牽制 朝日新聞 2007年01月14日22時45分  自民党の中川秀直幹事長は14日、愛知県豊川市で講演し、日本銀行が利上げに踏み切る方向となったことについて、「政府の景気判断に変更はない。12月に(利上げの)判断を見送った日銀が、今月政策変更する合理的な理由は見あたらない」と述べ、日銀を強く牽制(けんせい)した。さらに中川氏は、日銀が利上げに踏 . . . 本文を読む
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「アジア・欧州・米州」を中核とした地域に多極化する世界

2007年01月10日 | 経済
冷戦時代の米ソ二極体制から冷戦後の米国一極体制を経て、米欧亜の三極体制への移行が始まった様だ。日豪の「安全保障」共同宣言、日本政府のインド核保有容認という今日の二つのニュースは東アジア陣営へのオーストラリアとインドの参加を示しているのだろう。東アジア地域(アセアン+日中韓+香港・台湾+インド+オーストラリア・ニュージーランド)は域内の人種・民族・言語・文字・宗教・経済水準・政治制度が余りに多様であり政治統合は困難だが、域内貿易の多さを考えると近未来のドル暴落に備えてドルに代わる貿易決済用の通貨を作っておくことは有用だろう。 「ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報」では、世界通貨がドル・ユーロ・元の鼎立になると言っているが、これは鵜呑みにできない。管理人の中田安彦氏は昨年8月に「日本は戦争をしない親米英国家になるために第二次大戦でわざと負けた」という日本の国家機密に属する話をさらりと紹介しているのだが、これはフリーの国際問題評論家であった彼が日本政府に召し抱えられたことを示していると思われる。元がドル・ユーロ・円に対抗する為の最大の弱点は、元が事実上ドルとの準固定相場状態にあり、円やユーロのような完全な変動相場制の荒波を経験していない事にある。従って、東アジア地域の基軸通貨は円以外にはあり得ないだろう。「ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報」はその影響力の大きさ故に真実を書くことが困難なのではないかと想像する。 ただ、円が東アジアの貿易決済共通通貨にそのまま移行することは日本にとっても東アジア全体にとっても決して得ではない様にも思われる。素人考えだが、貿易決済用の円の需要が激増して円が暴騰し日本の輸出産業が壊滅しないだろうか?また、信用度の低い途上国の多いアジアの貿易決済に、信用度の高い日本の通貨だけを用いることは、為替投機による途上国の通貨危機の温床にならないだろうか? そのように考えると、東アジア域内各国通貨の加重平均によるアジア通貨単位(ACU)を作り貿易決済に使用するという日本の国際通貨研究所の提案は非常に有用と思われる。そして、現在のユーロの様な域内での広範な通貨統合は東アジア地域の巨大な経済格差を考えると今後二十~三十年間はまずあり得ないだろうと思われる。 . . . 本文を読む
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ドル危機から始まる世界システム危機:JJ予知夢の「722」は来年7月22日の衆参同日選を意味する?

2006年12月23日 | 経済
早ければ12月25日の月曜日、遅くとも来年1-2月には米国発の金融システム危機が発生し始めることだろう。そして、それは米国の輸入の激減に伴う世界恐慌を引き起こすだけでなく、欧州辺境諸国の不動産バブルを崩壊させることでユーロの信認にも激震を与える。その様な危機に対応するために、EUの中核である独仏両国がベルギーと共に国家連合を形成し、欧州統一通貨システムから脱退して独自通貨を採用するのではないか。そして、その国家連合形成のお手本は、1990年の東ドイツの西ドイツへの吸収統合である。東ドイツは国家としてではなく、15の県が6州に再編成された上で州単位で西ドイツに編入された。フランスは地域圏と呼ばれる県より大きな自治単位への統合が始まっているし、ベルギーはフラマン系とワロン系の二地域への分裂への危機にある。これらの地域が現在のドイツに州として編入されるならば、東ドイツ統合の経験を生かして混乱なく実行することが可能だろう。誇り高いフランスは国家がバラバラになってドイツに吸収される屈辱に耐える必要があるが、自国内のアルザス・ロレーヌ地域に新国家の首都を得るという大きな見返りがありうる。また、ミュンヘンやフランクフルトの様に首都以外の繁栄する大都市を有するドイツへの編入は、フランスやベルギーがドイツに編入されてもパリやブリュッセルが繁栄し続けることへの安心感を与える効果があると思われる。逆に、首都一極集中型のフランスの国家体制は独仏国家連合の政治システムとしては好ましくないだろう。 ベルギーの連邦議会選挙は2007年6月24日に予定されている。フランスの大統領選挙は2007年4月22日と5月6日、フランスの国会議員選挙は6月10日と6月17日(共に投票が2回行われる)である。この二つの国の選挙では、ドイツとの国家統合が最大のテーマとなるのではないだろうか? 日本では参院選挙の投票日が2007年7月22日に決定されている。JJ予知夢では「722」という謎の数字が2回出てくるのだが、これは単なる参院選挙ではなく、世界情勢の激変に対応するために衆参同日選挙が7月22日に実行され、国会議員の大部分が一挙に改選される政界再編の一大イベントを想像する。 . . . 本文を読む
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911から1900日後の11月24日、注目される“ブラックフライデー”の米国金融市場の行方

2006年11月24日 | 経済
 今日11月24日は米国ではブラックフライデーと呼ばれる日である。これは、株価暴落の暗黒さを示す「ブラックマンデー」とは異なり、感謝祭の祭日明けのクリスマス商戦開始日で小売店が黒字になることを意味しているらしい。 しかしながら、今年の11月24日の米国市場はクリスマス商戦開始の黒字と株価暴落の暗黒さの両方の意味でブラックフライデーになるかもしれない。11月7日の中間選挙を目的に実行された株価維持政策は非常に有効であったが、その反動が出てくるべき時期である。投資会社トラシンダのGM株大量売却、外国人投資家の米国長期債券投資からの退避など、悪い情報も増えている。  11月7日以降も米国株は比較的堅調である点から、今年年末の機関投資家の四半期決算の数字嵩上げを目的とする相場という見方もあり得るが、その裏をかいて暴落を起こすシナリオも十分考えられるだろう。2001年9月11日の米国自作自演テロから数えて今日はちょうど1900日後というキリのよい数字(1900と言う数字は2001/9/11の中に含まれている)であることも非常に気になる。更に、金曜日の米国市場ならばその後2日間世界の金融市場が休みになるため、大混乱が起きても市場を閉鎖せずに関係者が対策を打つ余裕がある。本日の米国金融市場(株価だけでなくドル相場、債券相場、金相場も)の行方が非常に注目される。  今日発表された新東京タワーのデザインはJJ予知夢で示されているイラストに似ている。これは、JJ予知夢のシナリオを書いている日本政府中枢が予知夢実現を記念して発表した様にも思える。日本刀を意識したというデザインからは、剣道で一本勝ちしたイメージor勝利宣言として日本刀を天に向けて突き上げたイメージや、明日11月25日が国際金融資本の支配に絶望して自決した三島由紀夫の36回目の命日(憂国忌)であることが連想される。今日は実はベルリンの壁が崩壊した1989年11月9日に匹敵する日なのかもしれない。 . . . 本文を読む
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2006年12月、ドル・不動産・株式市場:米国消費者の破産が世界システム危機の衝撃期の引き金となる

2006年11月24日 | 経済
●December 2006 - Dollar-Real Estate-Stock Markets: US consumer's insolvency, a catalyst of the impact phase of the global systemic crisis (Public Release GEAB N°9 / November 16, 2006 ) The American . . . 本文を読む
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致命的欠点を抱えたユーロ:ドル暴落と同時期に起きうるドイツのユーロ離脱とマルク復活・ユーロ崩壊

2006年11月22日 | 経済
●基盤なき単一通貨・ユーロ   インタービュー/Prof.ハンケル : カール・シラー蔵相時代に大蔵省次官をつとめ、その後10年間、ドイツ復興銀行チーフ・エコノミストを勤める。1997年、シャハトシュナイダー、ネリング、シュターバッティーと共にユーロ導入に反対する訴えを憲法裁に行った。以下はNeue Solidaritatに掲載されたインタビュー内容である。 問: 10年以上にわたり、貴方は . . . 本文を読む
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世界システムの危機は11月7日の米国中間選挙をきっかけに半年~1年間の衝撃期に突入

2006年10月28日 | 経済
●November 2006: beginning of the phase of impact of the global systemic crisis 2006-10-16 Last May, in the Global Europe Anticipation Bulletin N°5, LEAP/E2020 had detailed the four phases of the gl . . . 本文を読む
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異常な高水準に達した十年満期米国国債の買建玉

2006年10月11日 | 経済
米国国債市場の興味深い画像 2006年10月6日 この画像は、私が最近目にした中では最も警戒すべき画像だ。 注目すべき点は以下の通り 1.現在の10年満期の米国国債の未決済買い建玉総額は標準偏差の6倍を上回る異常な高水準に達している。このような現象は五億回に一回の頻度でしか発生しない。 2.このような現象は前代未聞である。 我々が憂慮する理由: 1.専門家達にこ . . . 本文を読む
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みずほ、三井住友、郵貯に続いて三菱東京UFJ銀行もATMでの預金引出を9月19日から50万円に制限!

2006年09月11日 | 経済
●日本国財政破綻Safety Net : 387.国内でできる資産防衛はないのではないか 2006年 09月 08日 財務官僚のAさんと食事をごいっしょする機会があり、Aさんに、個人的な見解で結構ですから、とお断りをした上で、財政破綻に関する情報交換をいたしました。Aさんは、無論このブログのことを知りません。情報は、私の想定の範囲内というか、このブログですでに発信している情報の範囲内でしたが . . . 本文を読む
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ユダヤ系の地球戦略が、崩れようとしている :ポスト資本主義社会への産みの苦しみ

2006年09月08日 | 経済
●ふしぶじゑ日記 : ポスト資本主義社会への産みの苦しみ、なのかな。2006年 08月 07日  19~20世紀の資本主義社会を支えてきたものの一つが、英米アングロサクソンを初めとした欧米の軍事力、そしてもう一つがユダヤの金融力だったようですね。特に金融や経済原理の枠組作りも、核兵器の開発も、米欧にいたユダヤ人学者が先導する形だったようですね。要するに軍事、金融の根本のところをユダヤが握ってき . . . 本文を読む
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米国投資専門誌バロンズが「買い時」と主張、米国株はもはや大暴落寸前?

2006年07月26日 | 経済
●Time To Sell     Saturday, July 22, 2006 Odds of a continued bear market selloff increased today with this cover of Barron's. Magazine covers like this (especially at the end of a three year cycli . . . 本文を読む
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リチャード・ヴェルナー氏の中央銀行陰謀論の恐るべき説得力

2006年07月02日 | 経済
◆福井総裁と日銀について① 06:33 前回ご紹介した中丸薫女史は、明治天皇の孫で世界の政財界の要人と面談してきたとはいえ、いうなれば門外漢であり、その情報元はユースタス・マリンズ氏の著書であると思われます。 しかし、今回ご紹介する『福井日銀 危険な素顔』の著者、リチャード・A・ヴェルナー氏は、日銀の客員研究員でしたし、石井正幸氏は、営業局で窓口指導を担当していた元日銀マン。つまり、完全なインサ . . . 本文を読む
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6/20にGMを大手二社が格下げ、円キャリートレード解消でドル暴落のシナリオも

2006年06月23日 | 経済
●Nevada経済速報6月21日(水)15:30 ...2006/06/21(Wed) 15:35:44... ------------------------------- 更に危機が深まったGM:格下げ ------------------------------- GMの信用格付けが更に一ランク引き下げられ、スタンダード・アンド・プアーズは「B」から「Bマイナス」に、ムーディーズは「 . . . 本文を読む
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中央銀行によるバブル創造と破裂は目的があるはずだ

2006年06月22日 | 経済
tora氏のブログ「株式日記と経済展望」の6月21日の記事「日銀は現在の世界の金融構造を把握しているのか?」からtora氏のコメントを以下に引用。 私はバブルの発生と崩壊において日銀の金融政策のミスが原因であると指摘してきましたが、今回の新興市場の資産の下落も日銀の金融政策の変更が原因であるとジョージ・ソロス氏が指摘しています。私もその事を5月14日の「日銀が世界のバブルを崩壊させる?」で指摘 . . . 本文を読む
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米国を上回るスペインの不動産バブルの破裂がユーロの信認に与える激震

2006年06月17日 | 経済
写真はスペインの郊外の住宅地 【ミッシュの世界経済趨勢分析の6月14日の記事"Bubble Trouble in Canada and Spain"より、スペインの不動産バブル情報の部分を抜粋 】 Let's move on to Spain Admittedly I know less about Spain than Canada. Far less. But I want to sha . . . 本文を読む
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