さて、5月23、24日の日程で「日本気象学会2015年春季大会」に参加してきました。
学術的な研究は「関東平野の○○」というものから、日本を飛び出して「熱帯地域の対流」に関するものから「全地球規模」に渡るお話など、時空間スケールも多岐に渡るテーマが多く発表されています。まさに「グローバル」(一部、ローカルもありますが)な研究が盛んです。
これに対して私が取り組んでいる範囲は本当に狭いものです。ローカルもローカルな、まさに「どローカル」の世界です。山形県の気象といえば、学術的には「清川だし」が良く注目を集めますが、私はその路線から大きく外れて「我が道を行く」ようなものです。
今回は冬季の内陸部に現れる冷気湖を意識したアプローチを手掛けました。このようなテーマは、今までのやり残してきた部分でした。地形の影響を受けて、季節風の強弱に応じて降水域の分布が変わることは、これまでの数値シミュレーション研究で明らかにできました。
しかし、その一方で、内陸部に冷気湖が現れて、その影響もあるのではないか、という旨の指摘やコメントを頂いており、かねがね興味を持っていたテーマでした。今回、ようやくその分野にアプローチすることができました。アメダスによる観測データの分析だけだったこともあり、学術的には余り面白いテーマではなかったと思います。それでも、色々なアドバイスを頂くことができました。
さて、先述の「どローカル」という言葉は、以前、職場に取材に来たテレビ局の方が述べられていた言葉です。「グローバル」の対極にあるのが「ローカル」。その中でもさらに地域に密着した気象情報を提供している様を、「どローカル」と評したものです。そして、自分たちもまた地域に根差した「どローカルな番組作り」を心がけていきたい、と述べられていました。
今、私はとある「どローカル情報番組」のための気象情報にも関わっています。アナウンサーの方が読み上げる原稿を作成したり、さらには、電話出演も行うようになりました。その時に考えるのは「どのような伝え方をすれば、相手にとってわかりやすいのか」ということです。
これは、「講師の仕事」でも同じことが言えます。「情報を整理し、受け手にとって段階的に、こちらが思い描いているイメージを理解できるように、伝え方を組み立てる」という配慮は、講師として直接講義する場合でも、原稿作成で間接的に伝える場合でも、電話出演で話す際にも、常に意識することです。
自分なりの絵的なイメージを描いて、それを簡潔でわかりやすい言葉で、端的に伝える。これは一朝一夕に身につくものではなく、私もこれまで様々な経験を積み重ねながら、それこそ数々の失敗や試行錯誤を重ねながら(時には罵声や怒声を浴びながら)、何とか形になってきているようなものです。これまでの様々な経験やチャレンジ、試行錯誤・・・それらの積み重ねが、天気予報の解説文にも、自ずと如実に現れるような気がしています。
4月1日の記事でも書いたことですが、「本当にやってみたい、チャレンジしてみたいコト(夢や希望)があるのならば、そのチャンスは『自分で』掴まなければならない」と感じています。そのためにエントリーの矢を放ち続けています。チャレンジするかどうかは、自分で決めます。そして、新しいチャレンジも始まります。チャレンジした結果、成功しても、失敗しても、そのプロセスを通じて成長できる筈ですし、自分の中には新たなノウハウが蓄積される筈。そして、きっと新しい仲間との出会いがある筈。
私が自腹で気象学会に参加し続けるのも、このような可能性があるからです。
ちょっとずつで良い。新しいことにもチャレンジしていきたい。新しい扉を開いていきたい。そして、それらは、(会社や団体などの)誰かがチャンスを与えてくれるわけではありません。あくまで、最初は自分で矢を放ち、自分でそのチャンスを仕留め、そして掴まなくてはならないのだと、そう思うのです。その積み重ねの中で、チャンスを与え合える存在に出会うかもしれない・・・。
そんなことを考えながら、一人、つくばの夜を過ごしておりました・・・。
学術的な研究は「関東平野の○○」というものから、日本を飛び出して「熱帯地域の対流」に関するものから「全地球規模」に渡るお話など、時空間スケールも多岐に渡るテーマが多く発表されています。まさに「グローバル」(一部、ローカルもありますが)な研究が盛んです。
これに対して私が取り組んでいる範囲は本当に狭いものです。ローカルもローカルな、まさに「どローカル」の世界です。山形県の気象といえば、学術的には「清川だし」が良く注目を集めますが、私はその路線から大きく外れて「我が道を行く」ようなものです。
今回は冬季の内陸部に現れる冷気湖を意識したアプローチを手掛けました。このようなテーマは、今までのやり残してきた部分でした。地形の影響を受けて、季節風の強弱に応じて降水域の分布が変わることは、これまでの数値シミュレーション研究で明らかにできました。
しかし、その一方で、内陸部に冷気湖が現れて、その影響もあるのではないか、という旨の指摘やコメントを頂いており、かねがね興味を持っていたテーマでした。今回、ようやくその分野にアプローチすることができました。アメダスによる観測データの分析だけだったこともあり、学術的には余り面白いテーマではなかったと思います。それでも、色々なアドバイスを頂くことができました。
さて、先述の「どローカル」という言葉は、以前、職場に取材に来たテレビ局の方が述べられていた言葉です。「グローバル」の対極にあるのが「ローカル」。その中でもさらに地域に密着した気象情報を提供している様を、「どローカル」と評したものです。そして、自分たちもまた地域に根差した「どローカルな番組作り」を心がけていきたい、と述べられていました。
今、私はとある「どローカル情報番組」のための気象情報にも関わっています。アナウンサーの方が読み上げる原稿を作成したり、さらには、電話出演も行うようになりました。その時に考えるのは「どのような伝え方をすれば、相手にとってわかりやすいのか」ということです。
これは、「講師の仕事」でも同じことが言えます。「情報を整理し、受け手にとって段階的に、こちらが思い描いているイメージを理解できるように、伝え方を組み立てる」という配慮は、講師として直接講義する場合でも、原稿作成で間接的に伝える場合でも、電話出演で話す際にも、常に意識することです。
自分なりの絵的なイメージを描いて、それを簡潔でわかりやすい言葉で、端的に伝える。これは一朝一夕に身につくものではなく、私もこれまで様々な経験を積み重ねながら、それこそ数々の失敗や試行錯誤を重ねながら(時には罵声や怒声を浴びながら)、何とか形になってきているようなものです。これまでの様々な経験やチャレンジ、試行錯誤・・・それらの積み重ねが、天気予報の解説文にも、自ずと如実に現れるような気がしています。
4月1日の記事でも書いたことですが、「本当にやってみたい、チャレンジしてみたいコト(夢や希望)があるのならば、そのチャンスは『自分で』掴まなければならない」と感じています。そのためにエントリーの矢を放ち続けています。チャレンジするかどうかは、自分で決めます。そして、新しいチャレンジも始まります。チャレンジした結果、成功しても、失敗しても、そのプロセスを通じて成長できる筈ですし、自分の中には新たなノウハウが蓄積される筈。そして、きっと新しい仲間との出会いがある筈。
私が自腹で気象学会に参加し続けるのも、このような可能性があるからです。
ちょっとずつで良い。新しいことにもチャレンジしていきたい。新しい扉を開いていきたい。そして、それらは、(会社や団体などの)誰かがチャンスを与えてくれるわけではありません。あくまで、最初は自分で矢を放ち、自分でそのチャンスを仕留め、そして掴まなくてはならないのだと、そう思うのです。その積み重ねの中で、チャンスを与え合える存在に出会うかもしれない・・・。
そんなことを考えながら、一人、つくばの夜を過ごしておりました・・・。