アヴァターラ・神のまにまに

精神世界の研究試論です。テーマは、瞑想、冥想、人間の進化、七つの身体。このブログは、いかなる団体とも関係ありません。

南泉が生まれ変わって水牛になる

2024-10-28 03:46:17 | 達磨の片方の草履

◎盗人のとりのこしたる窓の月

 

南泉普願(七四八~八三四)が、病を得て亡くなるとき、第一座の僧の趙州がたずねた。

 

趙州「和尚は有(有の側)を知る人ですが、百年の後(亡くなった後)どこに生まれ変わるのでしょうか。

南泉「山の下の檀家の一頭の水牛となる」

趙州「お示しありがとうございます。」

南泉「昨夜の真夜中、月がおれを迎えに来た。」

 

半生を善を行い続けた南泉にして水牛に転生するしかない。

宗教や信仰の窮極は、永遠の安楽な生活にあると思っている人が多いのかもしれないが、そんな淡い願望を高僧南泉の臨終のやりとりは打ち砕いていく。

 

それでも人は何のために生き、何のために生まれ変わってくるのだろう。

 

盗人のとりのこしたる窓の月

(良寛)

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