◎晴天の真贋
(2019-10-23)
2019年10月22日の東京地方は、台風崩れの低気圧が直撃し、ほぼ一日雨ではあるが、昼過ぎに曇りの時間帯があることが予想されてはいた。
さて午前11時35分頃から13時頃までの間の強い風雨により、正殿に向かって右奥に立てられた26本の旛のうち、菊花章大錦旛、菊花章中錦旛と、万歳旛が相次いで落ちた。
ところが、即位礼正殿の儀の始まる13時直前に日の光が顔を出し、セレモニーの関係者を驚かせた。
俗に晴れ男、晴れ女、雨男、雨女ありと申すが、雨男、雨女の優勢であるところ、即位礼正殿の儀の間だけは晴天とせしめたのだろう。
出口王仁三郎は、どこへ行っても晴れ男であった。なお彼は、晴天としたり、大雨を降らせたりすることは平気でやってのける能力があった。だが、そういう超能力であるからこそ私心のままに用いることはできないもの。
この即位礼正殿の儀の間だけは晴天とは、どんな晴天だったのだろうか。
※出口王仁三郎(日出雄)、蒙古で天候操作する(晴→大雨→晴)
『日出雄は思ふ所ありと見え、温長興を轎車に乗らしめ、自らは真澄別其他の護衛兵と共に馬に鞭ち、法衣を風に靡かせつつ下木局子に向ひ、仮殿を出発した。
一方下木局子の西北自治軍司令部にては、各分営の団長以下悉く来集し、『斯くの如き蒙古晴の空より雨を降らすなど、幾ら神様でも嘸困難であらう』などと、とりどりに噂をし乍ら、日出雄一行の来着を待ち兼ねて居た。
時しもあれ、魏副官の先導にて日出雄の一行は総員整列出迎への中を堂々と乗込んで来た。少憩の後、日出雄の目配せを合図に、真澄別が何事か黙祷すると見るや、司令部の上天俄に薄暗くなり、瞬く間に全天雨雲に蔽われ一陣の怪風吹き来ると共に、激しき暴風雨窓を破らむず計りに襲来して来た。
一同驚きあわて、窓を閉めるやら、記念撮影の為とて庭に列べてあつた椅子を持込むやら混雑一方ならず、皆々呆気に取られて、暫し言葉もなかつたのである。
稍あつて『大先生、二先生、今日は写真は駄目でせう』と、さも失望らしい声が聞える。
真澄別は日出雄の顔を見て『ナアニ五分間経てば大丈夫だ』と云へば、日出雄はやおら身を起して雨中に降り立ち、天に向つて『ウー』と大喝すれば、風勢頓に衰へ雨は漸次小降りとなり、果して向ふ五分間てふ真澄別の宣言に違はず、如何に成り行くかと案ぜられし暴風雨は、夢の如く消え去り、再び日は赫々と輝きわたり、空は元の如く晴朗に澄み切つたのである。』
(霊界物語入蒙記 第25章 風雨叱咤から引用)
※菊花章大錦旛(赤)