ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

乗馬始めました

2012-11-02 | お出かけ

    

「ペット療法」「イルカ療法」
動物とふれあうことが人間の精神に安らぎをもたらすという研究結果が、
このようなセラピーとなって存在します。

わたし自身も、外出と旅行が多い生活パターンからは決してペットは飼えないのですが、
せめて目で動物を愛でようと、よく犬や猫、鳥を掲載するサイトにアクセスします。
ベランダにスズメを呼ぼうと、ちょっとお米を置いてみたり。

なぜ無条件で動物は人を慰めるのかというと、彼らは決して「裏切らない」からでしょう。

「一緒に暮らすと人間は嫌いになることもあるけど、飼い出した動物を嫌いになることはない」

というのはエリス中尉がたった今思いついた名言ですが、
人間社会で多々起こりうる軋轢や相克や豹変は動物との付き合いには無縁です。

ただでさえ人間関係はストレスの温床となり得るもの。
ペットを飼うというのはそのストレスを解消するセラピー効果もあるのです。

しかし、わたしのように「動物が好きだがペットは飼えない」という向きには、
乗馬、というのは願ってもない趣味であるらしいことがわかりました。




というわけで、二度目の乗馬体験をしてきました。
写真は軽速足の乗り方が段々板に付いてきたエリス中尉。
あと一息、鐙への体重のかけ方がちゃんとすれば腰を下ろしたとき
体重がかかってバンプしてしまうのがなくなるのですが。

先生によると、わたしがこの日履いている「乗馬風ブーツ」は底が皮であるため
どうしても滑ってしまうということです。
写真を見ると、鐙がかかとの方に寄って行ってしまっているのが分かりますね。
しんさん、トニー・ローマのブーツは裏は大丈夫なのですか?


この日は引き綱のコントロールの練習から始まりました。



馬はプリンス。
今日の指導はスウェーデン人のヒューゴです。
ビールケースに立てた鞭の場所で馬を止まらせて・・・・



身体を乗り出して鞭を取り、もう一つのところにまた差しに行きます。
ゲームみたいでなかなか面白い。
引き綱の操作と共に鞍の上での身のこなしを体得するエクササイズのようです。



方やうちの家族。
TOはわたしと結婚するまでは犬も猫も怖い、という人だったのですが、
近頃動物博愛主義に転向しました。
最初は乗らないなどと言っていましたが、今回はノリノリです。馬だけに。



息子は反抗期なので、ぎりぎりまで「今日は乗らない」とふてくされていましたが(笑)



親にではなくコーチに英語で誘われると断れなかった模様。
やりだすと結構まじめにやっています。
後から「面白かった」と言っていましたが、最初から素直にやれよ。



これも軽速足ですが、かれがやっていると競馬の選手みたいですね。
コーチはイザベラの友人。イザベラの留守のときの代行として来日したとのこと。

そうこうしているうちに他のメンバーが続々と乗りにやってきました。
伝説の名馬、ラスプーチン登場。
ラスプーチンはもうおじいちゃんの馬ですが、いまだ現役のスタリオンです。
ですから、彼が馬場に出るときには他の馬も全員雄馬にしないといけません。

牝馬がいると興奮しちゃって大変なことになるのだそうです。
ラスプーチン・・・・(T_T)



せっかくなのでラスプーチンと一緒に写真を撮ってもらいました。
実はこの後ちょっと失礼してまたがらせてもいただきました。
皆が「乗り心地が抜群」と言う意味がまさに乗ったとたんわかりました。

他の馬がBMWだとすると、かれはまるでベントレー。
鞍ごしなのに、どうしてこのような安定感を感じるのか。不思議です。
ラスプーチンは性格も良く、人が大好き。
かつて一線の名馬でありながら、今は皆に愛されるかっこいい老スタリオン。

うーん、これはまるで・・・馬界の白洲二郎?(黒いけど)



性格といえば、このジンジャーですが、すぐ嚼む馬なのだとか。
後ろから近寄って人間の肩をパクっと嚼んでしまうそうです。
嚼まれるとしばらく肩には歯形が残るそうで、誰かに見られたら

「何なのこの歯形は!」

と騒然としてしまうかもしれません。
栗毛の首あたりに白い毛の部分がありますが、これは放牧中に
他の馬を嚼んだため、相手が怒って蹴飛ばした蹄の痕なのだとか。
自業自得ってやつです。
エリス中尉、こういう「いちびり」はきらいではありません。

馬の個々の性格を色々と観察するのも、こういうところでの楽しみ。



運動が終わったら馬はコートを掛けてもらいます。
タータンチェックがお洒落ですね。

この日、乗馬したクラブの方々と近くに昼食を食べに行きました。



三台車を連ねてイタリアンレストランへ。
前は「ベントレー・ラスプーチン」の持ち主の車。



レストランの前は池で、釣り堀になっています。



桜並木。しかしレストランの前なので「お花見禁止」。



御殿場というのは昔から「御殿」があったり、近年では別荘があったりするので、
食べ物屋に関しては下手な都会よりずっとレベルが高かったりします。
一流のシェフも多く店を出したりするような土地柄なんですね。
おまけに、都会にはない自然の景色を楽しめるのですから。





ワタリガニのクリームソースとキャベツとポテトのパスタ。
このほかにもピザ、デザート、グリーンサラダ、どれも絶品でした。
美味しくて素敵なレストランを探すのもこの辺に来る楽しみの一つになりそうです。


乗馬はスポーツですが、ジムに行って淡々とトレッドミルの上を走るより、
あたりの景色を眺めながら、非日常的な視点での移動が楽しめます。
なんと言っても、ジムに通ううちにそこの人間関係が鬱陶しくなってくる、
などという「煮詰まり」感は皆無。
そして、自分を乗せてくれるのは、生き物である馬です。

馬の乗り心地も十匹十色で、乗った瞬間「個体差」を感じます。
歩き出せばさらに「違い」は明らか。
それだけでも面白い発見です。
「自分に合った馬を子馬から育ててもいいね、
ここだったらもしかしてラスプーチンの子供が手に入れられるかも」
とTOが言ったので驚きました。

いつの間にそんなに馬好きになっていたのだ、TO・・・。

というわけで、この日、家族の中でわたし一人がクラブへの入会を決めました。
残りの二人はゲスト扱いで参加することになります。

あ、そうそう、以前少し予告したN社のCEOですが、何でもパリで、
パパラッチに女性といるところを撮られたということが最近あったのだそうです。
そんな事件の後ですから、たとえオフの日の行動であっても、
世間にばらまくとどんなご迷惑になるかも分かりません。
ネットは本当に怖いですからね。

この方のことは

「僕は知らないよ。しかし知っていてもしゃべらないよ」(by白洲二郎)

ということに今後もさせて頂くことにします。