ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

入間航空祭~ブルー・インパルス

2012-11-06 | 自衛隊


この短期間に、観艦式に次いで航空祭に行ってしまいました。
行ってしまった、というのは、このブログのアップ的に、
ただでさえ自転車操業でヒイヒイいいながら毎日ログをひねり出している現状で、
「何を話題にするか」の優先順位を決めかね、
さらに物理的にログ製作の時間が無いので苦慮しているという、
切羽詰まった現状を心情的に表現する「しまった」です。

ですので、このブルーインパルス観覧報告ですが、
「極力写真を貼る」ことに終始いたします。

え?とんでもない間違いをするからその方がいいって?
それを言わないで下さい・・・・。(-_-)




自分がカメラで被写体を追いかけているときは気づきませんが、
ふと我にかえって周りを見ると、見よ、この人々の様子。
こうやってほとんどの人々がカメラを掲げている様子は壮観です。
まあ、こんな感じで皆写真を撮っているわけです。



前にも書きましたが、エリス中尉のカメラはファインダー式ではありません。
コンパクトデジカメなので、カメラが被写体を捕らえているのかどうか、
全くモニターでは確認できないことが多いのです。
飛行機は動きが速いですから、フレームに入らないまま行ってしまうなどしょっちゅう。

この日は朝どんよりとした曇りで、7時ジャストに自宅を出たわたしは
折りたたみ傘は持ちましたが、帽子を持ちませんでした。
しかし午前中から日が差し始め、このブルーインパルスの頃には暑いほどに。
午前中いっぱい我慢しましたが、サングラスだけでは逆パンダ状に日焼けするので困る。
お昼を買いに行ったとき、ついでにF-16のキャップを買いました。

これで日焼けはなんとかなりそうですが問題は目です。
サングラスをしていないとわたしは目が痛くなるのですが、モニターが見えないので仕方なくはずし、
カメラを手でかざして日陰を作り、涙をこらえながら苦心の撮影です。
なんでこんな苦労せにゃならんのか・・・・。

しかし、唯一の救いはブルーインパルスが「煙を出して飛んでくれる」こと。
モニターから機影を見失っても、煙ははっきり確認できるからです。



ブルーインパルスはいわば空自の「宣伝部隊」。
展示飛行をするのが任務の航空集団です。

正式な部隊名は
宮城県松島基地所属の第4航空団「第11飛行隊」。



背面飛行で直進。
二番目の写真はフォー・シップ・インバートのフォーメーションですが、
これはダイヤモンド型に隊形を組み進入した後、
180度ロールして背面飛行を行うものです。



機体部分アップ。
この機には二人乗っていますね。

ブルーインパルスの任期はわずか三年です。
空自隊員の多くにそのチャンスを与えるということでしょうか。
それともあまりにハードなので三年が限度?

三年のブルーインパルスの任期中、最初の一年はTR(トレーニング・レディネス、錬成パイロット)、
二年目はOR(オペレーショナル・レディネス、正パイロット)になり、展示飛行を行います。
最後の三年目は展示飛行を行いながらTRの指導を行う教官も兼ねます。
しかし、HPなどを見ると隊員が互いを「弟子」とか「師匠」とか言っています。
いかにも「職人」って感じですね。

背面飛行はただひっくり返ればいいのではなく操縦桿の操作が逆になるので、
高度のテクニックを要するのだそうです。

レイン・フォール。

垂直に降下した後、5機がそれぞれの方向に開いていきます。
これは開く直前。



これはレインフォールの反対ですが、何というフォーメーションかは分かりませんでした。


   

現在のブルーインパルスの飛行隊長は防大38期卒。
昭和45年生まれと言いますから、もう42歳でしょうか。
特に戦闘機パイロットは三十代後半には身体が持たないので引退する、
と聞きましたが、それも個人差があるようです。
因みに一番若い隊員で航空学校55期、昭和55年前後の生まれです。
同じチーム内に一回り歳が違う隊員がいると言うことですね。



ブルーインパルスの得意技、ハートバーティカル。
二機が垂直に上昇し、のくぼみの部分からスモークを出し始め、
両側に分かれてハートを描いていきます。



そこに一機がキューピッドの矢となってハートを射抜き、
ハートの向こうからまたスモークを出して矢を貫通させます。

写真に撮れなかったのですが、プログラムに「タッククロス」というのがあります。
二機が背面飛行で飛び、ぶつかりそうな近距離を交差するというものなのですが、
これは実は種明かし?をすれば、下から見ていると至近距離に見えても、
行う二機はかなり前後に距離を取っており、目の錯覚を利用しているのだとか。

観艦式の五機のヘリ飛行の写真を説明したとき、実は傘型飛行であったのに
「三機が近寄りすぎ」のように見えてしまった件があったでしょ?

なかなか可愛かったので「萌えアテレコ」までしたのに、それは目の錯覚だったのでした。



男と生まれてきたら一度はやってみたいと憧れるのがパイロットという職業。
ブルーインパルスのパイロットともなると、空自の中でも競争率が高いのでしょう。
適性で抜擢され隊員になるのですが、さすがにそんな若い隊員はいません。
因みに平成23年度の隊員の最高齢が42歳、最若齢が31歳です。

隊員はTACネーム、例えば「シャーク」とか「ダイブ」とか「セッター」とか・・・、
そういったネームを名乗ることが決められているようです。



煙無しで飛んでいる状態。



かなり遠くからでも翼の日の丸はくっきり見えました。
ブルーと白の機体に赤が美しい。



人気のプログラム、スタークロス・・・・なのですが・・・・。

もしかして、ちょっとこれ失敗してますか?

だって、スターが閉じてないもの。
この演技ではありませんが、あるフォーメーションのときに
「おーい、二番機~~~~」
と言った方がエリス中尉のごく近くにおられましてね。

どうやら、二番機くんが少し遅れ気味だったようです。
いつもいつも完璧名演技が出来るとは限らないのでしょうが、
こういうときは「本日は打ち上げ兼反省会!」なのでしょうか。

ちなみにこのスタークロス、ブルーインパルスがアメリカ遠征の際、
「スターズアンドストライプスのスターを描きます」(だったかな)
とアナウンスされ、観客はやんやの喝采をしたそうです。
粋だねえ。

さて、このスタークロスの後、難度の高い
「コークスクリュー」という演技が行われるはずでした。
これは、一機がまっすぐ飛び、その周りをコークスクリュー状にらせんを描いて飛ぶ、
といういわば「フィナーレ」になるはずの、非常に華やかな演技なのですが、

なんと。

「一機に軽微な故障が見つかったため、終了いたします」

ええええええ~~~~~?

とどよめく観衆。
しばらく各機がフリーにその辺をうろうろと飛び回っていましたが、
故障があったとされる二番機が降りてきました。

ん?二番機?
もしかして、エリス中尉の至近距離にいた方が、

「お~い、二番機~~~」

と言ったというのは・・・・・・・????


唐突に・・・・・・続く!