大阪には「笑わず餅」という和菓子がありますが、ご存じでしょうか?
大阪以外の方はご存知ないかも知れませんね。
府内在住の私も知らなかったので調べてみました。
「笑わず餅」
「笑わず餅」とは、26年前に大阪の和菓子職人たちが和菓子をもっと食べてもらうきっかけにしようと考案されました。
そして、毎年6月16日の和菓子の日に合わせて共通のラベルを付けて販売されており、今では大阪府内40ほどの和菓子店に広がっているという事です。
「由来」
「笑わず餅」の由来は、和菓子を笑わずに食べて厄除けにするという風習があったことに由来しています。
その謂れは、平安時代のことです。
当時の都は疫病が流行り、たくさんの人たちが苦しんでいました。
そこで、天皇が厄除けを祈願して16種類の菓子や餅を供えたところ、たちまち疫病は収まったとされています。
この言い伝えが江戸時代になると、笑うと口から邪気が入るから、笑わずに食べると言う厄除けの風習として広まり、健康に過ごせるようにという意味が込められるようになりました。
この風習に因んで作られた和菓子が「笑わず餅」です。
「笑わず餅の条件」
笑わず餅を作るにあたっては二つの条件があるのだそうです。
①その一つは夏らしい和菓子であること。
②もう一つは小豆を使う事です。
赤い小豆は昔から魔除けの意味があり、疫病退散には欠かせない食材なのだそうです。
・これが各種の「笑わず餅」です。(ネットより)
「各種の笑わず餅」
「笑わず餅」は毎年6月16日の和菓子の日に合わせて、共通のラベルを付けて販売されており、今では大阪府内40ほどの和菓子店に広がっています。
各店では、暑い夏を美味しく乗り切ってもらうためのアイディアを取り入れた和菓子が作られています。
例えば、クズを使った夏菓子では、餡とくずの二層仕立てにして、涼しげで美味しそうに仕上げていたり、
また、夏バテ対策に16種類の生薬を煎じたエキスを入れた「笑わず餅」も作られています。
更に、夏の夕方の蛍をイメージして金粉を散りばめた「笑わず餅」を作り上げたお店もありました。
このお店では、食べていただいたお客様のこれからの人生が光り輝くようにという意味合いが込められているという事でした。
「新たな大阪名物?」
ある店主の方は、若い人たちには、ケーキやチョコレートなどと比べ和菓子は食べられていないことから、和菓子をもっと身近に感じてほしい。
そして、京都には「水無月」という夏のお菓子がありますが、大阪にはそのようなものがないので、これらの「笑わず餅」が大阪の夏の名物になることを願っているという事でした。