関西は20日に梅雨明けの発表がありましたが、その前から毎日暑い日が続いています。
暑い日には「流しそうめん」が美味しくて、涼しさをもたらしてくれますよね。
最近では家庭で流しそうめんができる「家庭用流しそうめん器」が売られているようです。
お家で行えば、小さなお子さんたちは喜ぶでしょうね。
「流しそうめんの由来」
流しそうめんの発祥地は宮崎県の高千穂町で、始まったのは1955年(昭和30年)と、まだ70年弱の意外に新しい食べ方です。
考案されたきっかけは、暑い夏の野良仕事の際に野外でそうめんを茹で、竹と高千穂峡の冷水を利用して涼を得た光景から、思いついたと言われています。
流しそうめんの元祖と言われている高千穂町の食堂経営者は、近所の人が夏に屋外でそうめんを茹で、それを近くの名勝「高千穂峡」の冷水を使って冷やしたことがヒントになったという事で、竹を割って流水で運ぶやり方を考案し、メニューに加えました。
お客様からは「涼しいし、競い合って箸ですくうのも楽しい」と評判になっていったという事です。
「流しそうめん」と「そうめん流し」
流しそうめんとよく似たものに「そうめん流し」があります。
「そうめん流し」とは、ドーナツ型のそうめん流し器に水とそうめんを入れ、水流によってそうめんを流す方法で、鹿児島や宮崎県の一部で主流の食べ方だそうです。
その違いは、宮崎の高千穂町の「流しそうめん」が竹を使って「縦」に流すのに対して、回転式の装置によって「丸」に流すのが、「そうめん流し」ということです。
「鹿児島県のそうめん流し」
鹿児島ではそうめん流しはとてもポピュラーな食べ物で、そのルーツは鹿児島県指宿市にある『唐船峡(とうせんきょう)』という場所です。
唐船峡は指宿市にある渓谷で、池田湖の南西に位置しています。
その唐船峡には「市営唐船峡そうめん流し」「長寿庵 開聞唐船峡店」「鱒乃家(ますのや)」という3つのそうめん流しの専門店があり、最も古い歴史を持つのが「市営唐船峡そうめん流し」で1962年(昭和37年)の創業だそうです。
・唐船峡の「そうめん流し」です。(ネットより)
「回転式そうめん流しの発祥」
唐船峡は回転式そうめん流し発祥の地で、今では全国から年間20万人の利用者が訪れるという事です。
そうの発祥は昭和37年で、川上の湧水を利用し、竹桶で作ったソーメン流しがスタートしました。
昭和45年には回転式そうめん流し器の意匠登録をして、全国1号のそうめん流し発祥の地となりました。
おいしくて、涼しげで、みんなで楽しめる回転式「そうめん流し」はこうして鹿児島県内に普及していったということです。
「流しそうめん」も「そうめん流し」も同じように思えますが、発祥地の宮崎県や鹿児島県では矢張りこだわりがあるのでしょうね。
いずれにしても、夏は冷たい水で冷やされたそうめんは美味しいですよね。