ゆずりは ~子想~

幼い葉が成長するのを待って、古い葉が譲って落ちることから名付けられた「ゆずり葉の樹」。語りつがれる想いとは・・・

南田洋子さん 夢に現る!?

2009年11月02日 | これも自分あれも自分
10月30日の丑三つ時から明け方にかけて
私は不思議な夢を見た。


ある方に訪問するように言われたらしい私は、まるで京都の嵐山の

竹林のような中を歩いていました。

美しい黄緑の光が射しこめる林は、凛とした空気が漂い、

その引き締まった空間を奥へと入ると、そこにはひっそりと佇む日本家屋が

ありました。

格子戸には屋根がかかった、まるで茶屋のような佇まい。


戸を引いて、そのお屋敷に上がりますと、

ここは天龍寺か、神社かと思われるような和室と長い廊下で囲まれた家。

綺麗に掃除の行き届いたような畳は、青く、真新しい感じでもなく、

でもくたびれた感じもない、整ったものでした。


すると、中から南田洋子さんにそっくりの女性が現れ、

声は出さずに私を中へ案内してくださいました。

磨かれているけれど、何年も住んでいる風のよい味わいの板の間の廊下でした。

その廊下をすすすっと歩いていき、ふすまは全開している部屋部屋を

私は左に見ながら、綺麗なお宅だなぁと思いながら付いていきました。

そして、この平屋の一番出っ張っている部屋部分へ到着すると、

南田さんによく似た女性は、少し間を置いてから、

外側の障子をすべて開け放ちました。

気がつくと、自分の目の前、そして左右の全部の障子が一気に開き、

そこから見えたのは美しい切り立った山と、その下に続く山すそと平野でした。


私の立つ廊下の下は、絶壁です。

絶壁の上に立っている部屋。 それは少し、広島県の安芸の宮島に似ていました。

宮島の一番張り出した部屋の向こうには海が見えるけれど、

ここは、山と平野が見えるのです。


廊下に立って、右手が切り立った山で、岩山に少し緑が生えています。

山頂から十数メートル下の部分に見えるのは、黄色い断層でした。

その黄色い断層は、まるで黄砂が降り積もったような感じを受け、

どんな意味があるのだろう?と何度も見てしまうくらい、

そこだけが幅広くて、異様に真っ黄色でした。


しかし、山すそへの曲線、そして美しい草の色、平野は、こちらから見ると

縦に波型に生える植生と、小さな川に見える水色が見え、

それはそれは本当に美しい光景でした。


私は、「美しいですねぇ。」とその女性に話しかけると、

女性は、そうでしょう・・・という感じでゆっくりと頷き、

こちらに顔を向けてくれました。


何度見ても、南田洋子さんに見えてしまいますが、それを口に出しては

言えませんでした。言わせないような空気が漂っていたと思います。


私が何度もその光景に見とれていると、

ふっと女性は左の方へすすすっと歩いて行ってしまいました。

気がつくと、隣りの棟にある長くて先が見えない廊下を歩いています。


私は、あ、あちらに行ってしまった・・・。と呆然としていました。

すると、私たちが歩いてきた右側の方から、一人の男性が走ってきました。

見ると、長門裕行さんにそっくりの男性でした。

そっくりだけれども、顔は一回り小さく、そしてまるでむきたての玉子のような

つるんとした顔立ちをしておられました。

源氏絵巻に描写される男性に似ています。


その男性は、私を見ると両肩につかまり、泣き崩れました。

「あああ、行ってしまった。行ってしまった・・。」と。


私はすかさず、先ほどの女性のことだなと思いましたので、

「後をつけていきましょう。」と言いました。

すると男性は、まるで後を付けて行こうなどとはせずに、

その場に更に崩れ、私の肩をより重くします。

私は彼を引きずるようにして持ち抱え、女性の行った方へと廊下を

歩きます。少し進みますが、部屋の角を曲がってすぐにまた、

泣き出してしまいます。


「大丈夫ですか? 女性は他にもいるではないですか。」と

私は失礼ながら、そう答えていました。

でも彼は、「そうじゃないんだよ。」と何度も言い、

私の着ている服に鼻水と涙とを塗りたくるようにして崩れ落ちました。


ここではだめだ、外へ出よう・・・と思い、

私は彼をなだめながら、そのまま外へ出ました。

白い砂利道でした。

その砂利道を行こうとすると、右の上空に雲の団体が迫ってくるのが見えました。

雲の先頭にはなんと、唐沢寿明が乗り、後には何体もの雲と乗っている男性が

見えました。

雲にも、そして着ている着物にも、青と赤の装飾が飾られてあり、

派手な大群に感じました。

唐沢寿明は、右手で前方を指差し、左手には何か棒のようなものを持っていました。

私は咄嗟に、見つかってはまずいという気持ちが走り、

隣りにいる彼を袖で隠すようにして、砂利道にかがみこんで、

雲の集団が通り過ぎるのを待ちました。


通り過ぎたのを見届けると、私たちは身をかがめたまま走り、

別の建物の入り口に辿りつき・・・


そこで夢は終わりました。


なんともはっきりとした夢で、景色も、顔の表情もすべてくっきりと

覚えているので、不思議な夢を見たものだと思いながら起き上がりました。


ふと、居間で点けたテレビには、突然、

「昨夜、南田洋子さんのお通夜があり、最後の別れに多くの人が

訪れました・・・。」という報道がありました。


お通夜だったのかぁ。

ん?ということは、私はもしかしてそのお通夜の様子に立ち会ってしまったのか?

と思ってしまいました。


ま、まことに勝手な言い分ではありますが。。。


もし、あの夢が本当であるならば、

南田洋子さんはきちんとあの世へ行かれたのだと思いました。

ご冥福をお祈りいたします。



広告