ヨシムラ・サイエンス・ラボ

身近な物を材料視点で解説「サイエンスライター」
銅の良さを伝え広める「伝銅師」、金属のお悩みへの相談「メタルソムリエ」

ボトル × 鏡面仕上げステンレス

2022年01月16日 | 身近な金属製品
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

最近、SDGsの観点から、使い捨ての飲み物容器から、何度も使えるステンレスボトル(※昔で言えば「水筒」)が注目されていますよね。
来週の1/21に、タイガー魔法瓶から新たに「タイガー真空断熱炭酸ボトル(保冷専用)」が発売されるようです。
このボトルには、いくつかの新たな技術が展開されており、その1つが、内面の鏡面加工です。

今までのボトルに対して、内面を鏡面加工して凹凸を少なくすることにより、炭酸飲料の気化を抑える効果があるようです。
テレビでその内面が紹介されていましたが、まさにピッカピカでしたね。

金属の表面を光沢に仕上げる方法としては、「機械研磨」、「化学研磨」、「電解研磨」がありますが、
金属屋としてはどの加工方法を用いたのか気になりますね。

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原材料から金属製品ができるまで 図解よくわかる金属加工』(日刊工業新聞社)※2021年9月発刊


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高騰 × マグネシウム

2022年01月16日 | 金属 よもやま話
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

2021年は、産業素材や燃料、農産物などさまざまな物が高騰した1年ではないでしょうか?
その要因の1つに、中国における石炭価格の高騰や二酸化炭素の排出量削減に伴う環境規制の強化による深刻な電力不足が挙げられます。
このような中国の電力不足の影響を大きく受けている金属の1つにマグネシウムがあります。

マグネシウムは、その密度が1.7 g/cm3と、工業的に使用されている実用金属で最も密度が低い金属材料のため、マグネシウム合金は輸送機器などの軽量化に向けた構造材料として期待されています。
マグネシウムというと、一見、このような軽量の観点からの構造材料とイメージしがちですが、実は、マグネシウムの用途のほとんどが合金添加材剤のようです。
具体的には、日本におけるマグネシウムの用途割合の約75%が合金添加材剤で、合金添加材剤で最も多いのはアルミニウム合金への添加で、その割合は約50%だそうです。

マグネシウムの世界生産の8割は中国で製造されており、日本のマグネシウム輸入相手国の中国の割合は99%となっています。
中国の電力不足でマグネシウムが高騰すると、アルミニウム合金にも影響が及びそうですね。

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