私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

大肚魚(カダヤシ)など、この川での出会いの巻  台湾釣(ガサ)行記㊷

2017-02-13 11:37:39 | 台湾の魚たち
 2016年12月27日 火曜日

大肚魚(カダヤシ)とティラピア類である。


どちらも国外外来魚である。

台湾中西部に流れるこの小河川ではコイツら・マダラロリカリアとやたら外来魚が採れるのであった。

あくまで推論に過ぎないけれど、移入・放流された過程はそれぞれに違うのではないか。
マダラロリカリアは前述したように観賞魚として
カダヤシは蚊の駆逐魚として
ティラピア類は食用魚として移入されたのではないかと思うのだ。
とするとだ。
放流の経緯はもっと複雑な過程を経て今に至っていることになる。

「外来魚は在来種を駆逐する」ので「絶対ダメ」とは言えないほどの状況になってるのである。

さて、カダヤシについて。
特定外来種に指定されていて「移動・飼育・販売」などを無許可ではできない魚である。
私の暮らす街でも20年前頃には「やたらめったら採れていた魚」なのである。
「競合する在来のメダカを絶滅に追い込む」と危機感を持ち、ガサをする度に駆逐してきたのである。

ところが最近すっかり目にする機会が減ったのである。
よほど汚れた水路やわざわざ瀬戸内島しょ部の小河川に出かけた時にお目にかかれるのである。
私が長年続けてきた成果である・・・・・・わけがない。
意外にメダカくんの繁殖力は強いのかもしれないのだ。
もしくは「メダカ飼育・品種改良ブームや教育現場」から見はなされたヤツが
ぎょうさん捨てられ、繁殖しとるのかもしれない。

さておき、この小河川で採れた他の魚も挙げておく。
ヨシノボリ類である。

こんなにいろいろ放流されていては、種名はよく分からないとしか言えない。

シマドジョウ類である。

中国大陸にいるものと同じ種であるとされているけど、遺伝子解析が進めば別種になるかもしれない。

さあ、台湾最後の釣(ガサ)行へ向かうぞお!
と、言いつつ「どこの川へ行くともわからん」ままの出発である。

短吻紅斑吻鰕虎中部型はブサカワヨシノボリじゃ!の巻  台湾釣(ガサ)行記㊶

2017-02-12 08:08:45 | 台湾の魚たち
 2016年12月27日 火曜日

短吻紅斑吻鰕虎の中部型である。


台湾中西部の小河川でふつうにおった。

次に行った用水路でも簡単に採れた。


どう見てもブサカワヨシノボリなのである。

台湾南部で1尾だけ採れた南部型をあらためて載せると


コッチはとてもエレガンスじゃないか!

同じ種として生まれた姉妹とは思えんくらい「何かどこか違ってる」のである。

確かに短吻紅斑吻鰕虎について、台湾の図鑑には
・台湾でもっとも美しいヨシノボリである
・生息域と外部形態から「3つの型」に分けられる
と記されていて、それぞれの特徴が書かれているのである。

しかし不思議じゃなあ。
両側回遊、つまり「一生に一度必ず海に下る」であろうコイツらが
違う河川から流下したとしても海で混ざる可能性があるコイツらが
九州ほどの大きさの島国の地域によって、どのように3型に分化していったのだろうか?

こんなこと考えてる時は、とってもシアワセじゃね。

高體鰟鮍(タイリクバラタナゴ)がわしには採れんぞ!の巻  台湾釣(ガサ)行記㊵

2017-02-11 11:44:11 | 台湾の魚たち
2016年12月27日 火曜日

高體鰟鮍(タイリクバラタナゴ)のペアである。


台湾中西部に流れるこの河川はいろんな淡水魚が採れるなかなかの河川だったのである。
行き当たりばったりにしては良い河川にめぐり会えたものである。
この「野生のような勘」は結構どこでも通用するからおもしろいものだ。

お互い好き勝手にガサをして、ある程度時間がたった後、成果を言い合う。
「高體鰟鮍(タイリクバラタナゴ)を採ったで。」
「えっ? どの辺で? わしも採りたいわ!」
あらためてガサをする。
一向に採れんじゃないかあ!

台湾に生息する鰟鮍(発音:パンピー)はタイワンタナゴとこいつの2種。
できたらこの手でゲットしたいのである。
ぐやじい、ぐやじい、と今でも忘れられんのであった。

ちなみに日本に移入されたものと中国某地域のものとコイツとの違いは
まったく分からんかったのである。
「おそらく他地域からの移入」だと思うことでヤセ我慢しようじゃないか!

琵琶鼠魚(マダラロリカリア)は「極悪入侵魚」らしいの巻  台湾釣(ガサ)行記㊴

2017-02-10 09:23:29 | 台湾の魚たち
 2016年12月27日 火曜日

琵琶鼠魚(マダラロリカリア)である。


民家からの下水が流れ出す平瀬で採れたのである。
こんなふつうの小川におるのである。
いきなりでびっくりしたし、うれしかったし、写真もパチパチ撮らんといけんと思ったのである。


マツカサみたくがさついていてとっても持ちやすい。

ところが2匹3匹と採れていくし、友も採るし・・・・・・
だんだん初物の喜びはしぼんでいくのである。

次の水路では「なんぼでもおる」やんか!


水枯れしたコンクリート護岸のタマリにウヨウヨおる。
タモ網ガサでちっこいんもおっきいんもいっぱい採れる。


初物の喜びはすっかり枯れてしまったのであった。
むしろ、この異常ともいえる状況にゾワゾワと寒気がしてきたのであった。

さて、この琵琶鼠魚(マダラロリカリア)、一体いつ頃台湾に定着したのか?
あてにはならないがネットで調べてみると
「1970年代に水産業者(日本でいうペット業者)が放流したもの」と漢字だらけで書いてる。
「特に台湾中部・西部・南部でドンドン増えている『極悪入侵魚』である」とも書いてある。

たしかに日本でも水槽のコケ取り魚としてビールより安くペット屋さんで売られとる。
キチンと飼うと50cmを超える大きさになるので
「こんなはずじゃなかったわあ!」
「どうするん? どうするん!」
「殺して庭に埋めるしかない。ガチガチに硬いけえハンマーでなぐるで。」
「お父さん! お父さん! お願い! ロリちゃん殺さんでえ。」と娘はワンワン泣くし、
「埋める庭どこにあるん! うち安マンションじゃがっ!」と甲斐性のなさを責められるし、
近くの川へ一人ぼっちでコソコソと向かうことになるのであろうね、お父さん。

かくして「誰がいつ持ち込んだのか」分からんまま悪意もないままジワジワと広まったのかもしれんぞ。
わずか半世紀の間にである。
そうであれば余計しんどいなあ。

温暖な沖縄でもすっかり定着しているという。

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黃鱔(タウナギ)の幼魚だの巻  台湾釣(ガサ)行記㊳

2017-02-09 07:50:05 | 台湾の魚たち
 2016年12月27日 火曜日

黃鱔(タウナギ)の幼魚である。


台中市のホテルで朝食バイキングを食べ、出発なのだ。


パーキングは隣の大きなショッピングモールの地下である。
フロントで確かめていたけれど、車を出すのにとまどってしまう。
するとだ。
配送にきていた若い兄ちゃんが車を止め、スタスタと近づいてくる。
係の人を呼び出してくれたのだ。
おかげでスンナリとゲートを通過できたのである。
お礼をと思う間もなく、兄ちゃん急いで自分の車に乗り込み颯爽と去っていく。
「何というさりげない優しさじゃ。」
「ホント忙しそうにしとってのに。」
「自然にふるまうもんなあ。しっかり根付いとるんじゃろうね。」
そう、台湾にいる間ずっとこんな感じで過ごせたのである。
腹も胸もあたたかいものでいっぱいになったのである。

さあ、今日は台湾西部の河川下流域をいきあたりばったりである。
友が運転、私が川選びの役割だ。
「ちょっと止めて!」
良さそうなボサのある川を通り過ぎたのだ。


Uターンし、川べりのコンビニに駐車。
とりあえずかるくお買い物。
やっと日本の川に似とる川に出会えたのである。
「ガサするでえ!」
網目の小さい私のタモ網に入ってくれたのであった。
ヘンテコな魚であるほどありがたがる友がくやしがっとるから余計うれしい。
「きみは奈良で採ったでしょうが。ぜいたく言わんの!」

書き忘れとる。
日本では国外外来魚であるとされている。
が、分布が広がることもなく、一部地域に定着しているとのこと。
侵入時期はかなり古いみたい。
大陸の国から献上品として「金魚の祖先」とともに運ばれたとしたら・・・・・・
と勝手に想像してみるのである。