津幡中央銀座商店街の中で、象徴的な存在の1つだった「ファミリーデパート ムラサ」。
既に営業を停めてから2年余りが経つが、いよいよ建物の取り壊しが始まり、
その姿を消そうとしている。
かつては、衣料品と日用品、季節商品などを販売していた「ムラサ」。
津幡小学校・中学校指定の制服、布カバン、ナップザック、内履きなども取り扱っていた為、
定期的に足を運んだ場所である。
そして、子供の頃は、徒歩圏内で行ける唯一の衣料品店だった。
小学生時代、その「ムラサ」で、僕は「阪神タイガース」の野球帽を買ってもらった。
後頭部が黒の細かな網状になっていて、グレーの布の前面には、
鮮やかな黄色の「T」と「H」のロゴ。
カッコイイのだ。
何だかとても嬉しかった気がする。
それは多分、自分の意志で帽子を選び、手に入れた初めての体験だったからだろう。
嬉しくて仕方のなかった僕は、確か、同級生に見せびらかした。
彼は、「ムラサ」の向かい側にある豆腐屋の息子だった。
店先にいた彼を捕まえ、何をしゃべったのかはまったく覚えていないが
得意満面で自慢したのは間違いない。
そして、通りに面した「ムラサ」のショーウィンドウの中に入り込み、
ピカピカの帽子を被って、マネキンを真似てポーズを取ったりした。
無邪気というか馬鹿というか、ま、子供らしいエピソードではあるが…。
頭の中でその思い出を反芻する時、ゴマ油の香りが漂ってくる気がする。
それは、豆腐屋の店先で油揚げを作っていたせいだ。
その豆腐屋さんは、今も健在。
スーパーマーケット「カジマート」に足を運べば購入できる。
「ムラサ」は無くなろうとしているが、美味しい豆腐はこれからも味わいたいものだ。
既に営業を停めてから2年余りが経つが、いよいよ建物の取り壊しが始まり、
その姿を消そうとしている。
かつては、衣料品と日用品、季節商品などを販売していた「ムラサ」。
津幡小学校・中学校指定の制服、布カバン、ナップザック、内履きなども取り扱っていた為、
定期的に足を運んだ場所である。
そして、子供の頃は、徒歩圏内で行ける唯一の衣料品店だった。
小学生時代、その「ムラサ」で、僕は「阪神タイガース」の野球帽を買ってもらった。
後頭部が黒の細かな網状になっていて、グレーの布の前面には、
鮮やかな黄色の「T」と「H」のロゴ。
カッコイイのだ。
何だかとても嬉しかった気がする。
それは多分、自分の意志で帽子を選び、手に入れた初めての体験だったからだろう。
嬉しくて仕方のなかった僕は、確か、同級生に見せびらかした。
彼は、「ムラサ」の向かい側にある豆腐屋の息子だった。
店先にいた彼を捕まえ、何をしゃべったのかはまったく覚えていないが
得意満面で自慢したのは間違いない。
そして、通りに面した「ムラサ」のショーウィンドウの中に入り込み、
ピカピカの帽子を被って、マネキンを真似てポーズを取ったりした。
無邪気というか馬鹿というか、ま、子供らしいエピソードではあるが…。
頭の中でその思い出を反芻する時、ゴマ油の香りが漂ってくる気がする。
それは、豆腐屋の店先で油揚げを作っていたせいだ。
その豆腐屋さんは、今も健在。
スーパーマーケット「カジマート」に足を運べば購入できる。
「ムラサ」は無くなろうとしているが、美味しい豆腐はこれからも味わいたいものだ。