つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

隠れてこそ罠。

2016年02月21日 14時19分45秒 | 自然
今回は、昨日の続編にあたる。
まずは、少しおさらいから。

虫に花粉を運んでもらい受粉を果たす植物が、
運び手を惹きつけるために用意したのが、花というタレントだ。
色や香りで興味を誘い、お目当ての客が入りやすいようプロポーションを整え、
無事に訪問が叶えば、お礼に蜜や花粉を振る舞う。
顧客を獲得し、満足させるために咲く花は「目立ってこそ」存在意義がある。

一方、自然界には「スポットライト避けて生きる道」を選ぶものもいる。
 
例えば、街路樹を隠れ蓑にする蟷螂がそれだ。

細長い体形は、葉と葉の隙間に収まり、体色は葉の緑に溶け込んで、
うっかりしていると見落としてしまうほどに目立たない。
獲物を待ち伏せ、不意を突くための効果的な演出だ。
しかし、蟷螂もまた立派なタレント。
脚光を避けているが、狩りというシーンの主役…「ハンター」なのだ。

…さて、前回の投稿で書いた通り、僕は裏方でいる事を好んでいる。
因って、もしもこの場面で役割を果たすとしたら、
狩人が潜む「児の手柏(コノテガシワ)」になりたい。
罠を張るお膳立てをし、舞台全体を司るのは裏方の醍醐味である。
コメント
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