つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

山の日、津幡の山裾を歩く。

2016年08月11日 11時05分24秒 | 自然
本日は、国民の祝日「山の日」である。
法規上の制定は2年前、今年・平成28年(2016年)が施行初年。
まだ馴染みはないが、旧盆を控えたタイミングでもあり、
ここを起点に、まとまった連休が始まる方もいるのではないだろうか。

日本の自然環境に係わる祝日としては、
他に「みどりの日」と「海の日」が挙げられるだろう。
それぞれの意義は以下のとおり。
「みどりの日」…【自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ】
「海の日」…【海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う】
新規参入となった「山の日」は、こうなる。
【山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する】

個人的には、どれも言い得て妙だと思う。

亜寒帯の北海道、亜熱帯に属する沖縄や小笠原、温帯ながら積雪の多い日本海側、
雨量が少ない瀬戸内海性気候と中央高地など、日本列島の気候は多岐に亘る。
四方を海に囲まれ、国土の70%が山間地のため植生・生物が多様。
季節風と海流の影響によって湿潤に恵まれ、自然は豊かだ。

つまり「みどり」も「海」も「山」も、この国の値打であり、
「山の日」は在って然るべきではないかと思う。

ちなみに、我が町は、国内屈指の面積を誇る「森林公園」をはじめ、
山の豊かさには事欠かない。
市街地からも、ほんの少し足を延ばせば、山裾に辿り着く。

人が整えた田園と、両サイドを挟む森。
山間の緩やかな傾斜地に拓かれた棚田は、お気に入りの散歩コースの1つだ。
四季折々に違った表情を見せてくれるが、盛夏の今は、稲の緑が濃い。

遠くにローカル線のレール音を聞きながら、しばし眺めて帰路に付いた時、
見慣れぬ看板と拵えを発見。
「電気牧柵」だ。

多くの動物は、まず障害を鼻先で触って確かめるため、
低位置に、弱電流を流した電線を張る。
触れた動物に軽いショックを与えて前進を阻むのだ。
駆除ではなく撃退。
心理的な効果を狙ったものだろう。

実りの時を前にした「山の日」。
人は山の恩恵に感謝しながらも、野生とせめぎ合っているのだ。
コメント
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