先日「タウンページ 石川県かほく版」が届いた。
内灘町・津幡町・かほく市、3市町の職業別電話帳である。
厚みはちょうど「5mm」。
ひと昔前にくらべると随分薄い印象だ。

「タウンページ」の発行部数は2006年度をピークに減少していたが、
2013~4年あたりから増加に転換。
固定電話加入者だけに配布していたのを全戸配布に切り替えたからだ。
利用人口はどうかと思うが、
地元密着の度合いをアップ、ネットに載らないお店も網羅、
怪しい会社・団体は載せていない安心感--- などから一定の支持があるらしい。
だが、既にWeb版も運行している。
ペーパーレス、デジタル化が進む流れの中で、
黄色い電話帳がいつまで存在し得るのかは不明だ。

変わって「河北(かほく)中央病院」前で撮影した「公衆電話ボックス」。
きっと、携帯電話普及前は重宝したに違いない。
治療を終えて家人に報告をしたり、迎えを頼んだり、
タクシーを呼んだりする時などに利用されたと推測する。
そのシーンには安堵や笑顔、不安、悲しみなど、
様々な感情が交錯したことも想像に難くない。
今の利用頻度は、どれほどなのだろうか?

ボックスの中に、見慣れないボードを発見した。
事件・事故などの通報先110番。
火事・救命連絡先の119番。
海難事件・事故の118番などの「緊急通報番号」。
災害用伝言ダイヤル171番案内も掲示されている。
その隣には「公衆電話のかけ方」。
受話器をとる→硬貨かテレホンカードを入れる→電話番号を押して通話。
昭和生まれにとってはアタリマエの作法を懇切丁寧に説明している。
しかも日本語に加え、英語、北京語、ハングルでも表記。
生まれてこの方、一度も使ったことのない人、使い方の分からない人も少なくなく、
日本の社会が多国籍になった現状を反映しているのである。