つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

雲の歌。

2022年12月10日 23時44分44秒 | 日記
                      


画像は、最近目にしたお気に入りの空。
上空1万メートルで豪快に棚引く巻雲(けんうん)、巻層雲(けんそううん)に、
夕日が映えて実に美しい。

雲は大きく分けると、発生する高さに応じて3種。
さらに形状などで10種に分類できる。
大気中の水滴や氷の集まりに過ぎないのだが、
どれもそれぞれの趣きがあり、季節と空を演出してくれるのだ。

日本人は昔から空を見上げ、浮かぶ雲に思いを馳せてきた。
紀元7世紀後半から8世紀後半にかけて編纂された歌集、
「万葉集」で詠まれた「雲」は、およそ200首と案外多い。
最も著名な一首はコレになるだろうか。

あをによし 奈良の都にたなびける 天の白雲(しらくも)見れど飽かぬかも

< 美しい奈良の都の空にたなびく白い雲は、いつまで見ても見飽きないものだ。>
作者は「遣新羅使(けんしらぎし)」の一人で名称不明。
彼の職業は平たく言えば「外交官」。
古代朝鮮半島にあった国「新羅」へ出かけ、
先進技術の収集、海外情勢の調査を行った。

当時、風頼みの航海で玄界灘の荒浪を越えるのは命懸け。
異国から無事帰り着いた安堵、愛国の思いが込められていると読み解く。
その象徴になるのが「白い雲」だ。

ここ北陸の空は、これからどんより垂れこめた厚い雲に覆われる日が多くなる。
雪が落ちてくる前に、備えなければならない昨今。
本日(2022/12/10)、冬タイヤへの換装を終えた。
                       

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 学びの記憶を手繰る楽しさ。 | トップ | 玉虫色の国、満洲。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿