高校乱射、死者10人に 17歳男子生徒の犯行
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18日、米南部テキサス州サンタフェの高校で起きた銃乱射事件を受け、涙を流す女性ら=AP
【ニューヨーク=赤川肇】米南部テキサス州ヒューストン近郊サンタフェの高校で十八日に起きた銃乱射事件で、州当局は同日、生徒ら十人が死亡し、十人が負傷したと発表した。容疑者の男子生徒(17)が父親の散弾銃と拳銃で犯行に及んだことも明らかにした。
CNNテレビは捜査関係者の話として、死亡したのは生徒九人、教員一人と報じた。同校に配置されていた警官も現場に駆けつけて負傷した。州当局によると、容疑者は事件前、交流サイト「フェイスブック」に「殺すために生まれてきた」と書かれたTシャツの画像を投稿。パソコンや携帯電話には、乱射後の自殺願望を示唆する記述も残していた。高校や周辺では火炎瓶など複数の爆発物が見つかり、捜査当局は容疑者の自宅や車も含めて調べている。十八日午後に容疑者を殺人容疑で訴追し、参考人として別の生徒二人からも事情を聴いている。同級生の一人は容疑者について「もの静かで、ほぼ毎日トレンチコートのような服を着ていた」とCNNに話した。犯行時、銃をコートの下に隠して校内に持ち込んだとの報道もある。アボット州知事(共和党)は記者会見で「悲劇を二度と繰り返さないよう行動を起こすときだ」と述べ、精神衛生対策や学校の安全対策を見直す考えを強調。銃規制の強化には踏み込まなかった。トランプ大統領は事件を受け、ホワイトハウスで「子どもを守り、学校の安全を確保し、危害を加えようとする者たちから武器を遠ざけるために政権として全力を尽くす」と述べた。
◆「撃ってる。逃げろ」校内騒然
【サンタフェ=共同】期末試験を控えた高校内に銃声が突然、鳴り響いた。「本当に撃ってる」。パニックに陥った生徒らが、悲鳴を上げながら校舎から逃げ出す。米南部テキサス州サンタフェの高校で十八日起きた銃乱射事件。銃規制論議が高まるきっかけとなった南部フロリダ州の高校の乱射事件からわずか約三カ月、銃による惨劇がまた繰り返された。十八日朝に登校した男子生徒(17)は銃声らしき音を聞いたが、避難訓練かと思い教室内にとどまっていた。しかし直後に「撃ってる。逃げろ」という教師の叫び声を聞き、あわてて外へ逃げ出した。学校周辺には多くの警官らが駆け付けた。米メディアは、警官が校舎外でおびえた様子の生徒らにかばんを開けさせ、中身を調べる映像を繰り返し放映した。校外まで逃げ、通りの向かいにある自動車販売店に隠れた生徒もいた。米メディアによると、同校は来週期末試験があり、来月の卒業式に向けた準備も進んでいたという。逃げ出した女子生徒は地元メディアに「こんなことは絶対に起きてはいけない」と泣きながら話した。<米国の銃規制> 米国は憲法修正第2条で「規律ある民兵は自由な州(国家)の安全にとって必要であるから、国民が武器を保有し携行する権利は侵してはならない」と規定。保守派や有力ロビー団体・全米ライフル協会(NRA)はこれを根拠に、国民が銃を持ち自衛することは法的に保障されていると主張、銃規制に抵抗してきた。58人が死亡、米史上最悪となった昨年10月のラスベガスでの乱射事件後も全米レベルの銃規制は進んでいない。(共同)
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「南京事件Ⅱ~歴史修正主義を検証せよ~」 NNNドキュメント 2018.5.13
日本テレビ(NTV)は14日未明、約45分間のドキュメンタリー「南京事件Ⅱ 歴史修正を検証せよ」を放送した。制作チームは4年近くかけて中日両国で集めた歴史資料を基に、南京大虐殺の史実の否認や改竄を試みる歴史修正主義に反論した。南京大虐殺は中日関係において極めて敏感な問題だ。戦後一貫して日本政府の公式の立場は、当時日本軍が軍人以外の市民を殺害したことを認め、かつ歴史問題についてお詫びと反省をするというものだが、中国の政府・民間には日本のお詫びは誠意が足りないとする声が常にある。タイトルが示すように、番組は2015年10月4日放送の同名ドキュメンタリーの続編だ。NTVの戦後70年シリーズ番組の一部として、著名な記者・清水潔氏は第一部で南京大虐殺に参加した旧日本軍人多数への取材を公開し、事件の真実性を直接証明した。これと同時に、番組を非難し、史実の真実性に疑問を呈す声も上がった。3年前のドキュメンタリーが史料と証言を示すことにより重点を置いていたとするなら、今回の続編はこうした声への反論により焦点を絞ったものだ。ドキュメンタリー全体は南京大虐殺で国内外を驚愕させた「魚雷営」殺戮を中心としている。第1部分は主にこの事件の状況を再現した。日本兵の日記、証言、さらに当時新聞社に残った写真証拠を元に、制作チームは当時の血腥く残虐な虐殺シーンをCGで再現した。第2部分は事件を否定する見解に対して反論した。「魚雷営」事件に関しては、主に2つの弁護がある。1つの主張は、当時の捕虜には中国兵が多く、彼らは武器を隠して反撃する準備をしていたというものだ。だが制作チームの示した兵士の証言は、当時日本兵は捕虜一人一人に対して細かい検査をしており、押収した武器はその場で廃棄していたことを指摘した。もう1つの主張は、当時日本側は実は捕虜を釈放するつもりだったというものだ。だが捕虜の乗る船が長江を渡ろうとした時、対岸から砲火の音がし始め、日本兵は自衛のため射殺を始めたという。制作チームはこの論理の出所を詳しく整理し、当時歩兵第65連隊隊長だった両角業作によるものだと確認した。両角の日記や他の兵士の論述を注意深く照らし合わせると、虐殺当日、両角は現場にいなかったことがわかった。彼の言う「捕虜釈放」という弁解も、戦後の自己弁明に過ぎない。その歴史的効力は実体験者の一次資料に大きく劣る。また、こうした見解は全く成り立たない。番組放送後、日本の視聴者の間で広範な議論が巻き起こった。あるネットユーザーは、歴史を明確に認識するのは第一歩に過ぎず、省察を戦争再発を阻止する力に変えることが1人1人の使命だと表明した。実は、日本のテレビ局が戦争を反省する番組を放送するのはこれが初めてではない。昨年末と今年初にNHKが制作した731部隊に関するドキュメンタリーは中日両国で大きな反響を呼んだ。(編集NA)「人民網日本語版」2018年5月16日
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