スロットマシンなど電子賭博機6400台
大阪カジノ 世界一危険
運営事業者は居直り
大阪府・市のIR(カジノを中核とする統合型リゾート)で依存性が高い電子賭博機を6400台設置する計画について、計画を審査した国土交通省観光庁の審査委員会で、運営事業者の米カジノ企業・MGMが、電子賭博機の危険性を否定する居直りの回答をしていたことが12日、観光庁発表の資料で分かりました。
大阪カジノの計画では、バカラ、ブラックジャックなどの賭博を行うテーブル台数が470台、スロットマシンなどの電子賭博機6400台という構成になっています。
観光庁の資料で世界のIRカジノと比較すると、世界最大級のカジノであるマカオのベネチアンでは、テーブル630台、電子賭博機は1120台。スロットマシンばかりが並ぶ大阪カジノは世界のカジノのなかでも異形です。(表参照)
観光庁の審査委員会の聞き取りに対し、MGMは「テーブルゲーム・電子ゲームの台数の割合や構成の如何(いかん)によって問題のあるギャンブル行動が増加する事例は把握しておらず、そのような結論を実証した研究もない」と居直りました(昨年9月5日)。
観光庁の審査委員会は「電子ゲーム(賭博)機に特化した対策の記載は見受けられず、具体的な検討が必要」と指摘しながら、大阪の計画を是認しました。
日本のギャンブル依存症治療のセンター的存在である国立病院機構久里浜医療センターの松下幸生院長は「電子ゲーム(賭博)機は認知のゆがみを招く仕掛けがあり、最も依存性が高い」と指摘しています(7日、都内の講演)。大阪のカジノは世界でいちばん危険なカジノになりかねません。
2023年9月13日(水)
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