最大派閥の裏金疑惑は底なしだ。岸田首相は安倍派所属の閣僚、副大臣、政務官を全て交代させる方向で調整に入った。政府の総入れ替えと言っていい。党執行部メンバーの萩生田政調会長や高木国対委員長、世耕参院幹事長もパージ。安倍派幹部の「5人衆」は全員、要職から外れることになる。
安倍元首相の横死以降、安倍派の運営に口を挟んできたのがOBの森元首相だ。キングメーカー気取りで「5人衆」のいずれかが次期会長に就く流れをつくり、中でも目をかけてきたのが、西村経産相と萩生田氏だ。
「総理総裁への野心を隠さない西村大臣が会長レースをリードしてきましたが、『5人衆』には汚いカネをつかんでいるイメージがベッタリついてしまった。それどころか、派閥の存続そのものが危うい。何もかもご破算です」(安倍派関係者)
コロナ禍まっただ中の支出も少なくなく、21年分は29件、220万円超。20年分は54件、450万円超に上る。一種のバラマキだ。
北島商店御用達
支出先は地元の衆院兵庫9区に構える店が多いが、ウン十万円単位の高額ショッピングが目立つのは三越伊勢丹。次いで御用達なのが「北島商店」。五輪金メダリストの北島康介の実家が営む精肉店だ。コロナ禍のあおりで今年1月に閉店したが、20年と21年に「土産代」「差し入れ代」として11件、75万円超を支払い。
持ち帰り営業なのに22年は「飲食代」で2万6800円を支出。軒先でメンチカツを大量にほおばったのか。
一方、萩生田氏の資金管理団体「はぎうだ光一後援会」は22年分にグラウンドゴルフ大会やフットサル大会を催したとして、計31万円の収入とそれに伴う支出計25万円を記載。それでもランニングコスト以外の出費はそう多くない。吝嗇家なのか。
「安倍派のパー券収入のキックバックは2ルートある。販売分をすべて事務方に渡し、ノルマを超えた分を還流する方法。もうひとつは、ノルマ分だけを差し出し、超過分は直に懐に入れるやり方です」(自民党関係者)
収支報告書の記載は、あくまで表のカネ。裏金の動きはこの限りではない。
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