天と地の間

クライミングに関する記録です。

雪の中の日向神

2013年01月28日 | フェース
今季は例年にない冷え込みで氷瀑の出来に期待をしていたのだが、なかなか相手が見つからない。
相手を大分で確保するのは困難。今に始まったことではなく、昔からのこと。やむを得ず、アポ無しでよく行っていたが、もう、
その
気概もなくなってきた。で、近年は県外の人に連絡をいれ、現地集合でなんとかやってきたが、週末に条件が良いというのに相手
なし。そういうわけで、週末も岩に行くことにした。
問題は行く場所。寒気のことを考えると、本匠で登るのが無難なところ。しかし、本匠ばかりでは飽きるし、たまには違う岩質を
触りたい。
当然のように日向神が候補に挙がるが、昼から雪マーク。これまで冬場に日向神に行ったことはない。九重や、竹原峠越えが凍結
するためだ。
しかし、今季からは状況が違う。無理してスタッドレスを買ったのである。買った理由は、氷瀑に行くためである。なんとも皮肉
なことである。
せっかく買ったものは有効利用しなければ意味がない。と思い、日向神に行くことにした。
妻にそれを言うと、「無理してもどらなくてもいいよ」とのこと。「え?」と思ったが、そこは好意的に解釈し、不測の事態に備
え、寝袋を積み込む。常識ある諸氏なら行かないだろう。雪が降り積もりそうな日はジムが無難。寒くなく、お金もかからず、そ
して、有効的に鍛えられる。しかし、パートナーがいれば、せめて週末だけは岩を触りたい。
7時出発、気温1度。九重手前から道の両脇にうっすらと雪。九重に入ると道は完全凍結するも車は問題なく進む。スタッドレスが
これほど効くとは思わなかった。もっと早くに買っとけば良かったとつくづく思う。しかし、油断は禁物。普段よりかなりスピー
ドを落として進む。


昼から雪どころか、すでに駐車場は薄っすらと雪が積もっている。


バルコニーを望む。木々に積もる雪。
日がさせば暖かいのだが。それも風が無ければのはなし。

懸念の竹原峠も問題なく越え、日向神の駐車場に着いたのが9時半。ゆっくりと来たのにもかかわらず、意外に早く着いた。凍結の
おかげで車が少ないのが幸いした。
駐車場はまだ車は一台もない。木々にはうっすらと雪が積もっている。相方が来るまで車の中で待っていると、1台の車が到着。土
さんはじめ、二人メンバーだ。開拓とのこと。今日の開拓は寒かろうと思ったが人事ではない。こちらもかなりの覚悟がいりそうだ。
10時前にしのぶさん着。
とりあえず、愛のエリアに行こうということで、上がっていくと、いつも染み出している箇所にツララが下がっており、その下は凍
結している。これはと思ったが、来たからには1本でも登りたい。しのぶさんが登ったアップルートを私も登っていくが両手両足と
もに感覚がない。なんとか登れたが、こりゃあ、11以上を登るのは危ないだろうということで、バルコニーエリアに移動することに
満場一致で決めた。幸い、日も差してきた。
そのバルコニーエリア、日は差しているものの、風が強烈。10cのスラブを登るしのぶさん、かなり寒そうだ。頻繁に手に息を吐
きかけながら登っている。風さえなければ助かるが、その風がすごくなってきた。彼女の髪が横にたなびいている。見ているこっち
が寒くなる。実際、ビレイする私の足の下は雪。登るも寒い、ビレイも寒い。
彼女の後、私が回収に上がったが、寒さで両足がミシンを踏む場面も。スラブでこれでは体感グレードはぐっと上がる。
回収した後、風のないところへ行こうと、即決、次に道端エリアへ移動することにした。


このときは、ちらちらと舞っていた雪だが。


寒そうなツッチーペア。

道端エリアはには、山さん夫妻、K1さん、ツッチーペアの5人が寒そうに登っていたが、ほかのエリアに比べると、風がなく、幾分ま
しだ。彼女が11dのスラブにヌンチャク掛けたのに便乗して取り付いたところ、ちらちらと舞っていた雪が吹雪へと変わってきた。核
心部分であろうポケットに雪が落ち、濡れる。右手のスローパーも同様。かなり粘ったが、濡れればどうしようもない。やむなくロ
ワーダウン。
その後、被ったルートを登ろうかとも思ったが、帰りが心配になってきた。まだ、帰るには早いが、4時前、早々に引き上げることに
した。
どう考えても、理にかなわない今日の行動。これまでも似たようなことはやってきた。
今後も懲りずにするだろう。彼女もまた。

コメント (2)
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