気になっていた本を、アマゾンでついに買いました。「ついに」なんて力むことはないのですが・・・。
『とりぱん』は、とりのなん子さんといううら若き女性のユニークな、エッセイ風のコミックです。週刊「モーニング」連載だとか。(「モーニング」の存在すら知らない)
講談社刊
小鳥たちのために、パンの皮を買い、毎日庭のえさ台に提供する。そこに来る小鳥たちが、それぞれに、もう、個性的でおもしろい。とりのさんの観察が細やか。
<第18羽>( 話が、羽です!) ” うぐいす ”のところなど、
「あっ、同じこと考えてる」と思って、ついクスっとしてしまいます。
うぐいすの声を聴いた時、私も、
”こんな都会に棲んでいるはずがない。これはきっと、何処かで、テープを流しているに違いない。それか、誰かが笛を”
なんて思って、なかなか信じないです。でも、ほんものだった!
植木鉢で、子育てをしているドジなシジュウカラを守るために、
隣のねこのミーちゃんと取引をする、とりのさん。ミーちゃんのあきらめの代価に、ハム3枚を支払った。
ほのぼのとした鳥への愛情も、そこはかとなく漂う詩情も、好きなのです。
丸ごと自然を愛している人のように思えます。
私も、以前、親鳥から、子スズメ2羽を、託された(?)ことがあったけれど~、
ーーパンくずをやっていたら、どうやら、「ここは安全地帯」と親スズメに認定されたらしく、やっと飛べるかというくらいの、ふわふわの子を2羽ゼラニウムの植木鉢の縁に置いていった。
「お母さんが戻って来るまで、ここにじっとしているんですよ」
と、よくよく言い聞かされたらしく、エサを運んでくるまでの間、神妙に待っていましたっけ。
それから、木は鳥たちにとって、「空の島」だという発想は”目からウロコ”だった。
鳥たちは木を伝って飛んで来る。だから、大きな木が突然伐られたりすると、広い空の海原で、文字通り拠り所がなくなってしまうのだ。
最近、見通しが悪いだのいって、ある日突然、大きな木が跡形もなくなくなっていたりする。小鳥たちは島をひとつ失い、道を絶たれてしまったことになる。
私は、自分たちの環境のためだけに嘆いていたのだが、鳥たちのためにまた、小さな虫たち、つながるすべてのもののためにも、嘆くべきだったのだ。