Vol.3です。 農鳥小屋から続く農鳥岳を一望しています。
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左に見える塊が農鳥岳、 そして尾根上がった正面が西農鳥岳です。 (鞍部に見えるのが農鳥小屋)

近づいてきました。 もうこの辺を歩いているときは悦に入ってました。 縦走、 最高ですね。

農鳥小屋に着きました。 ここまでザレた道をジグザグに300mほど下ってきました。

この方が小屋のご主人。 その手のサイトでは有名人です。

事前に各種サイトで確認。
(初めての単独大縦走。 途中もしものことがあったときのために、道中にある人口施設を事前にチェックしていた)
何せ結構うるさいらしい。 なるほど、その風貌からも容易に想像できます。
でもそれは登山者の安全を思って言っていること、 と自分は解釈した。
夕方遅くに到着した者にはきつく叱る、 各自の明日の予定をいちいち確認する、 など。。
縦走路のほぼ中央にある農鳥小屋。 そんな山小屋をたった一人で切り盛りしている。
大人気の山小屋(槍ヶ岳、 涸沢、 白馬など)と比べ、 徹底的に見劣りする山小屋。
電気設備(発電機)も無くトイレは空中トイレ。 (行ってその目で確認してください)
夕食はごはんと漬け物のみらしい。 それで8,000円だったかな?
皆さんどう思いますか? こんな小屋には泊りたくないと思いますか?
・
・
・
3,000m級の頂きが連なる長い稜線。 時には大雷など悪天候に見舞われたりもする。
そんな時にあるこの山小屋。 この方はそんな登山者たちをこの山小屋でたった一人で待っています。
山小屋にはウォシュレットなんて無い、 当然風呂も無し、 水場も遠い、 電気も無い、
でもそこにあるのは、、 安全と温かい食事、 そして一日の疲れを癒すことのできる薄っぺらい布団。
「8,000円」 高くはないでしょう。 “そんな時” に泊らなかったら確実に死に(ね)ます。
僕はここを通り過ぎるとき、 大きな声で挨拶をしました。 「こんにちはー」 と。
ご主人・・ 「この時間だと今夜は大門沢小屋だな、 気を付けて行けよ」
ちょっとした会話が心に染みる。 そして絶対無事に帰ろうと改めて思いました。
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これから登り返すあの急登の前に、 ここでしばし休憩しました。
薄皮であんこたっぷり。 のはずが、 全部薄くなってしまった、 のあんぱんです。
これはもうアンパンではなく、 アーンイヤーンです。 ・・大変失礼しました。

出発してちょっと登った所から後ろを振り返ります。 降りたり登ったりですね。 まるで人生そのもです。

写真だとわかりずらいですね、 ここ、すごく急なんです。 だって息が上がってしまいましたもの。

しかも、、 後頭部にサンサンと降り注ぐ太陽光線、 そして背中には火鉢を背負った状態でしたから。。
ここの登りはホント効きました。 でも登るしか、 行くしかないのです。
「西農鳥岳」 (標高3,050m) 標識等一切ありませんでした。

登ってきた道です。 後続者が見えますね。 (この方は九州から来られた方です)

で、 こちらがこれから進む道です。 左手奥の富士山右下に見える隆起が農鳥岳です。

少しづつ近づいてきます。 それにしても気持のいい稜線です。 正に快走爛漫です。

ああ、 このまま静岡県まで抜けたい。 そんな気にさせる路です。

農鳥岳ズーム。 人が見えます。 久しぶりの会話が楽しめますかね。

「農鳥岳」 (3,026m) 画像左側が間ノ岳、 右側が北岳。 これにて白根三山制覇、 感無量です。

皆さもうお気付きですね、 そう、、 ここ農鳥岳は先ほど通過した西農鳥岳より24mほど低いのです。
なぜか不思議ですがこの農鳥岳が白根三山のひとつなんです。 きっとその山容にあるのだなあと勝手に解釈しました。
その理由は二つのピークに立てば何となく分かります。 「ああ、 こっちだな」 と。
それにしてもここまでよく歩いて来ました。 我ながらあっぱれ、 という感じです。。
農鳥岳頂上で大休止です。 昼食とストレッチ。 靴と靴下を脱ぎ足をマッサージします。
さて、 そろそろ重い腰を上げましょう。 最後の縦走です。 大門沢降下地点へ向かいます。

大門沢降下地点です、 標識代わりに鐘があります。 僕は思い切り2回鳴らしました。
ここから左手に降りていきます。 ちなみに約1,000m急降下します。 これは凄いことです。

右に見える山の尾根と、 左側の一番高い山の尾根が出合う下奥のずーっと先まで下ります。

文字通り一気に下ります。 ホント急降下です。
この前下った鳳凰三山最後の下りや、 奥穂最後の重太郎下りとは比べ物になりません。
そんな登山路を登って来る輩に出会いました。 ガンバッテください。

ここにきてのこの下り、 足の筋肉が悲鳴を上げています。 (画像は上を見上げたところ)
こんなのが2時間ほど続きます。 背中のザックが重過ぎ危険を伴います。 軽量化必須ですね。。

あの真上に見える山の向こう側から降りてきました。 これ、、 すごい斜度なんですよ~

やっと緩やか移動になってきました。 しかし今度は沢を渡る頼りない木橋のオンパレードです。
やれやれ、 です。 でも気を付けないと下にドボンです。

簡単そうに見えますが、 ここまで十数キロ歩き、 さっきの急降下で大腿四頭筋は限界に達しています。
その足でのこの橋渡り、 しかも足掛りは細い木、 左右にズルッといったら即転落し頭を打つのは必定でしょう。
3,000mとはいえ比較的安全で楽しい稜線歩きより、 こういう時こそ慎重に歩くのが鉄則です。
この橋など、 その最たる所です。 (画像だと判断しにくいが、 高低差があり左の岩を伝っての渡りは不可です)

この渡り、 何が何でも、歩幅の長い短いに関係なく、 絶対に次の足場まで足を運ばねばなりませぬ。
しかも2本中1本(最後から3、4本前は鉄パイプのみ!)は滑りやすい鉄パイプが括り付けてあります。
ああ、 なんてサービスの良いことでしょう。。 これにて、 そこにある危険についての座学は終了します。
14時ちょうど大門沢小屋到着です。 こちらも古き良き時代の山小屋です。 テン泊代600円を支払います。


小屋の前にいた方たち全員が、 「あんな下りは今まで経験ない」 と口々におっしゃっていました。
テント設営後まずはビール! そしてストレッチ、 それから1時間ほど昼寝。
これが疲れた体に効くんです。 テント内に横になりゆっくりと弛緩されていく筋肉たちを意識します。
17時過ぎ、 第二ラウンド開始です。 (変わり映えしませんねえ・・ )

おっ、 小学生もここに来たのですね。 しかもテント設営のお手伝い、 エライなあ。。
将来は名だたる登山家かな。 縦走の終わりにこういった光景を目にするとホッとしますね。
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2日目を終えて・・
天候に恵まれたのが大きな要因だが、 やっぱり縦走はすごく気持よく楽しかった。
当たり前だが日帰り登山では知ることのできない、 見ることのできない、 時間と景色が見られた。
またひとつ山に対する気持が変わった。 またひとつ皮が剥けた。。
To Be Continued・・
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左に見える塊が農鳥岳、 そして尾根上がった正面が西農鳥岳です。 (鞍部に見えるのが農鳥小屋)

近づいてきました。 もうこの辺を歩いているときは悦に入ってました。 縦走、 最高ですね。

農鳥小屋に着きました。 ここまでザレた道をジグザグに300mほど下ってきました。

この方が小屋のご主人。 その手のサイトでは有名人です。

事前に各種サイトで確認。
(初めての単独大縦走。 途中もしものことがあったときのために、道中にある人口施設を事前にチェックしていた)
何せ結構うるさいらしい。 なるほど、その風貌からも容易に想像できます。
でもそれは登山者の安全を思って言っていること、 と自分は解釈した。
夕方遅くに到着した者にはきつく叱る、 各自の明日の予定をいちいち確認する、 など。。
縦走路のほぼ中央にある農鳥小屋。 そんな山小屋をたった一人で切り盛りしている。
大人気の山小屋(槍ヶ岳、 涸沢、 白馬など)と比べ、 徹底的に見劣りする山小屋。
電気設備(発電機)も無くトイレは空中トイレ。 (行ってその目で確認してください)
夕食はごはんと漬け物のみらしい。 それで8,000円だったかな?
皆さんどう思いますか? こんな小屋には泊りたくないと思いますか?
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3,000m級の頂きが連なる長い稜線。 時には大雷など悪天候に見舞われたりもする。
そんな時にあるこの山小屋。 この方はそんな登山者たちをこの山小屋でたった一人で待っています。
山小屋にはウォシュレットなんて無い、 当然風呂も無し、 水場も遠い、 電気も無い、
でもそこにあるのは、、 安全と温かい食事、 そして一日の疲れを癒すことのできる薄っぺらい布団。
「8,000円」 高くはないでしょう。 “そんな時” に泊らなかったら確実に死に(ね)ます。
僕はここを通り過ぎるとき、 大きな声で挨拶をしました。 「こんにちはー」 と。
ご主人・・ 「この時間だと今夜は大門沢小屋だな、 気を付けて行けよ」
ちょっとした会話が心に染みる。 そして絶対無事に帰ろうと改めて思いました。
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これから登り返すあの急登の前に、 ここでしばし休憩しました。
薄皮であんこたっぷり。 のはずが、 全部薄くなってしまった、 のあんぱんです。
これはもうアンパンではなく、 アーンイヤーンです。 ・・大変失礼しました。

出発してちょっと登った所から後ろを振り返ります。 降りたり登ったりですね。 まるで人生そのもです。

写真だとわかりずらいですね、 ここ、すごく急なんです。 だって息が上がってしまいましたもの。

しかも、、 後頭部にサンサンと降り注ぐ太陽光線、 そして背中には火鉢を背負った状態でしたから。。
ここの登りはホント効きました。 でも登るしか、 行くしかないのです。
「西農鳥岳」 (標高3,050m) 標識等一切ありませんでした。

登ってきた道です。 後続者が見えますね。 (この方は九州から来られた方です)

で、 こちらがこれから進む道です。 左手奥の富士山右下に見える隆起が農鳥岳です。

少しづつ近づいてきます。 それにしても気持のいい稜線です。 正に快走爛漫です。

ああ、 このまま静岡県まで抜けたい。 そんな気にさせる路です。

農鳥岳ズーム。 人が見えます。 久しぶりの会話が楽しめますかね。

「農鳥岳」 (3,026m) 画像左側が間ノ岳、 右側が北岳。 これにて白根三山制覇、 感無量です。

皆さもうお気付きですね、 そう、、 ここ農鳥岳は先ほど通過した西農鳥岳より24mほど低いのです。
なぜか不思議ですがこの農鳥岳が白根三山のひとつなんです。 きっとその山容にあるのだなあと勝手に解釈しました。
その理由は二つのピークに立てば何となく分かります。 「ああ、 こっちだな」 と。
それにしてもここまでよく歩いて来ました。 我ながらあっぱれ、 という感じです。。
農鳥岳頂上で大休止です。 昼食とストレッチ。 靴と靴下を脱ぎ足をマッサージします。
さて、 そろそろ重い腰を上げましょう。 最後の縦走です。 大門沢降下地点へ向かいます。

大門沢降下地点です、 標識代わりに鐘があります。 僕は思い切り2回鳴らしました。
ここから左手に降りていきます。 ちなみに約1,000m急降下します。 これは凄いことです。

右に見える山の尾根と、 左側の一番高い山の尾根が出合う下奥のずーっと先まで下ります。

文字通り一気に下ります。 ホント急降下です。
この前下った鳳凰三山最後の下りや、 奥穂最後の重太郎下りとは比べ物になりません。
そんな登山路を登って来る輩に出会いました。 ガンバッテください。

ここにきてのこの下り、 足の筋肉が悲鳴を上げています。 (画像は上を見上げたところ)
こんなのが2時間ほど続きます。 背中のザックが重過ぎ危険を伴います。 軽量化必須ですね。。

あの真上に見える山の向こう側から降りてきました。 これ、、 すごい斜度なんですよ~

やっと緩やか移動になってきました。 しかし今度は沢を渡る頼りない木橋のオンパレードです。
やれやれ、 です。 でも気を付けないと下にドボンです。

簡単そうに見えますが、 ここまで十数キロ歩き、 さっきの急降下で大腿四頭筋は限界に達しています。
その足でのこの橋渡り、 しかも足掛りは細い木、 左右にズルッといったら即転落し頭を打つのは必定でしょう。
3,000mとはいえ比較的安全で楽しい稜線歩きより、 こういう時こそ慎重に歩くのが鉄則です。
この橋など、 その最たる所です。 (画像だと判断しにくいが、 高低差があり左の岩を伝っての渡りは不可です)

この渡り、 何が何でも、歩幅の長い短いに関係なく、 絶対に次の足場まで足を運ばねばなりませぬ。
しかも2本中1本(最後から3、4本前は鉄パイプのみ!)は滑りやすい鉄パイプが括り付けてあります。
ああ、 なんてサービスの良いことでしょう。。 これにて、 そこにある危険についての座学は終了します。
14時ちょうど大門沢小屋到着です。 こちらも古き良き時代の山小屋です。 テン泊代600円を支払います。


小屋の前にいた方たち全員が、 「あんな下りは今まで経験ない」 と口々におっしゃっていました。
テント設営後まずはビール! そしてストレッチ、 それから1時間ほど昼寝。
これが疲れた体に効くんです。 テント内に横になりゆっくりと弛緩されていく筋肉たちを意識します。
17時過ぎ、 第二ラウンド開始です。 (変わり映えしませんねえ・・ )

おっ、 小学生もここに来たのですね。 しかもテント設営のお手伝い、 エライなあ。。
将来は名だたる登山家かな。 縦走の終わりにこういった光景を目にするとホッとしますね。
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2日目を終えて・・
天候に恵まれたのが大きな要因だが、 やっぱり縦走はすごく気持よく楽しかった。
当たり前だが日帰り登山では知ることのできない、 見ることのできない、 時間と景色が見られた。
またひとつ山に対する気持が変わった。 またひとつ皮が剥けた。。
To Be Continued・・