「快走爛漫Ⅱ」

アウトドア大好き人間です。 (since2005.10) 

北アで遭難者救助

2010年08月30日 23時43分46秒 | 徒然
TVのニュースでやっていた。

「三俣蓮華岳近くの沢で16日ぶりに遭難者救助」


それを見た瞬間、  ああ、 やっぱりあの時のヘリは捜索していたんだ。

しかも22(日)に家族が警察へ連絡、 僕がヘリと遭遇したのが翌23(月)。  

場所といい、 日時といい、 ドンピシャでした。  (結局あの日は見つからなかったのか・・ )


僕や他の登山者、 多くの人たちが発見現場近くを歩いていたんですね。


登山道から逸れて、 しかも下の沢に落ちたら登山道からはまず見えない。

あの近くを歩いていたから尚のこと状況や地理が手に取るよう把握できる。


それにしても助かって良かった。  さぞ心細かったでしょう。  今はゆっくりおやすみください。


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“道迷い、 そして滑落、  結果遭難”        肝に命じます。





裏銀座、 表銀座縦走   (4日目、  東鎌尾根編)

2010年08月30日 17時06分13秒 | 山歩き
まだまだ4日目です。   長くてすみません。 


槍ヶ岳登頂下山後この後についてしばし検討。。

「ここ槍にテン泊するか、 先へ進むか・・」

出した答えは、、   “先に進む”  でした。

理由としては、 テン場けっこう一杯だったし時間もまだ早い、 それに、山荘前では沢山の人で
ワイガヤしていて、感覚的にだけど何だか自分のいるスペースじゃないなと急に感じてしまったから。

(何だろうこの感覚・・ 早くこの場から去りたかったが正直なところ。  きっと思うに、、
ここ数日ずっと一人で静かな山道を歩いてきた(堪能)から、逆に急なこの人出に参ったのだろう)

ということでヒュッテ西岳へ向かいます!!    ここからおよそ3時間30分です。  (大丈夫かオレ)


槍ヶ岳、  また来ます。      今回も素敵な景色をありがとう。


そしていよいよ東鎌尾根へ突入です。   ちなみにこの時間、 誰も東鎌尾根を下る者はいませんでした。 

そしてここからが表銀座の始まりです。    どんな道かワクワクします。


あちゃー、 いきなりこれです。      右側要注意です。    引き返そうかな~ (^^;


まずは先に見えるヒュッテ大槍目指します。

ガレキと滑りやすい小石のトラ路を慎重に進む。

殺生ヒュッテを下に見やります。   これが槍沢の本谷です。


後ろには槍が。。    んっ?  今まで槍は前だったのに、これからは後ろに槍です。


北鎌尾根が目の前です。   あそこは正真正銘登山道など付いていません。 (登山時は許可が必要)


この辺は急峻なヤセ尾根。  西鎌より凄いかも。   それを下りに使ってしまった・・

分岐


ヒュッテ大槍が近づいてきました。    少し安堵です。    なぜなら人の気配がするから。


この左側は何もありません。  ホント遥か下までスーッとしていました。  ゾゾゾゾー でした。

ヒュッテ大槍着です。   小屋のテラスで槍を見ながらビールを飲む方2名。   心が折れそうになりました。

(この小屋はテント禁止のため先に進む)

高瀬川源流を上から見下ろします。    初日の高瀬ダムまで続きます。 


正面の山が西岳で、 右肩にあるのがヒュッテ西岳です。   あそこまで行きます、 登り返しがきつそうです。

(写真だとわかりませんね、肉眼だと見えたのですが)

この辺の道もヤセ尾根が続きます。  こまで11時間は歩いています。  疲れているので慎重に進みます。

振り返ります。  怖い道ですね、 槍ヶ岳がどんどん遠ざかります。


表銀座を象徴する長い梯子です。  山岳雑誌や各種サイトに必ず出てきます。



実際目の前にすると・・  怖~ です。  何せ取り付きまで行くまでの道が。。
ここはさすがに取り付き地点で梯子の上を激写できませんでした。  
もう背中がヒュワヒュワしていて、 それどころじゃなかったです。


これで勘弁を。   高低差 & 心細さ、 お分かりいただけたでしょうか。  ザック20kg弱。

(この時間この辺歩いているのは僕がラストだろう、 落ちたら行方不明で終わってしまう)


     「無我夢中」    ですた。。。



水俣乗越。      やっとここまで来ました。  地図ではあと1時間30分です。


ここ水俣乗越は下の槍沢からも来られます。  ここで行動食と水分補給をしました。


西岳です。    「えー、  あそこ登るのーー!?」  って思いました。


               マジすか。


おっ、 人が下りてくる。   しかもこんな時間に、 それも重装備で。。      落ちるなよ~


急に心強くなっちゃったりして・・       僕、 ビビリ & ヘタレですけん。

狭いヤセ尾根上で情報交換をします。    それも久しぶりの会話♪      ナニナニ耳を澄まそう・・



「ヒュッテ西岳でテン泊しようとしたら、 雷警報が出ているから高い所は危険だよ、低い所へ下りた方がいい 
 と小屋の方に言われたので急いで下りて来た、 今夜はババ平でテン泊する」   と。



         ・

         ・

         ・


   がーん     がーん     がーん。。。   (大泣)



こ、  ここまで来て・・       でも行くしかない!    雷鳴ったら小屋に避難すればいい。



ここからあの急峻な登りをものともせず、 飛ばしに飛ばした。

その道は岩をよじ登り、 危険な梯子を数か所登り・・



やっと上へ出た。     ここまで来ればもう大丈夫!


ヒュッテ西岳。     無事着きました。   三俣山荘からここまで12時間30分。


まずはテン場を確認。


皆さん当初は上(稜線)に張っていたそうだが、 雷警報を聞いて下のテン場に移したそうな。

既にその場所には僕が張る余地はない。     さて、 どうしたものか・・

小屋で詳しく話を聞いた。   雷が鳴ったら小屋に避難ということでテン泊決定!


テント設営後のお約束♪       槍に向けて乾杯!


で、 テントを張った場所は・・     ハイ、 僕だけ稜線上です。



一人寂しく飲ってると皆さんが心配そうに集まってくれた。     で、 当然山談義。

「三俣山荘から来た」  と言うと皆さんに驚かれた。   でも少々無理したかも。

いやいや違う、 自分で決めてここまで来た。  結果良しとしよう。


でまたこの方たちが超エキスパートなんです。    厳冬期の北鎌を登り槍を極める、 滝谷の登攀等。

今回は蝶ヶ岳から表を回り大キレットを抜け奥穂からジャンダルム、 そして西穂を越え焼岳まで。   すごい!!


この女性は北九州から来た方で、 表銀座を歩きここにテン泊、そして明日槍ヶ岳に登るそうです。




遠くから静かに槍を眺めての山談義。    やっぱりここまで来て良かった。

長い一日がやっと終わります。。。





結局雷は鳴りませんでした。


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<出費>

 ・テン場代    500円
 ・水代       400円 (1ℓ 200円)
 ・ビール代   1,000円                計 1,900円


裏銀座、 表銀座縦走   (4日目、  槍ヶ岳登頂編)

2010年08月30日 14時16分16秒 | 山歩き
8/24(火)    4日目、 「槍ケ岳登頂編」 です。

(ブログUPに時間がかかる(画像サイズ共多すぎ)ため数回に分けます)


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西鎌完了の余韻も冷めやらぬまま槍の穂先へ登ります。  足の疲れはどこへ行ったやらです。。

でも上で天候等急変するかもしれません。   行動食と水分補給は欠かせません。


「THE  槍ヶ岳」        山荘前でパチリ。    槍沢を覗き込んでいる人もいますね。



では登ります。


小屋前を過ぎて取りかかります。     最初は軽い岩登り。   簡単簡単。  (^^v




そのうちに登り専用と下り専用とで道が別れ、 登りは少し左側(裏側)へ回り込みます。

すると目の前に小槍がドーンと出てきます。 (登頂には許可が必要でエキスパートだけに許された岩場)

昨年の登攀時は足元の雪と、谷まで吸い込まれそうな落ち込みだったので、ここがビビッた場所でした。




小槍を過ぎると下りの道と合流します。    渋滞時は道や鎖を譲る必要があります。

ほどなくして最初の梯子にかかります。   頑丈そのもので怖くはありません。

ただし、その梯子まで行くには3点支持でこの岩場をよじ登る必要があります。



でも、、 高所恐怖症の方はこの辺から、  「うそー  聞いてないよーー」  となってきます。

実は自分も・・   背中ちょい寒です。。。     (ヒュワーってしてる感じ?)



登った梯子を上から見てみましょう。   こんな感じです。   全然大丈夫でしょ?  ダメ?

昔はこんな梯子や鎖等一切無かったそうです。  
それから比べれば今は安全かつ確実に登れますよね。  (勿論十分に気を付ける)
ただ、 降雨時は滑りやすくなるため、 これでもかと言うくらい注意が必要でしょう。



次が最後の梯子です。  ほぼ垂直にかかっています。  ここでも左登り用、右下り用に分かれます。

怖がらず目の前の梯子をひとつづつ確実にこなしていきましょう。  ゆっくりでいいんです。




んんっ?  誰だこのエキスパートは??     腰が引けてる  “ヒケスパート”  ですた。。。 (笑)


昨年と同じ場所で、 同じサインを。。         (手袋は新調、 そして松本氏がいない)


最後の梯子を登り切れば・・・


「槍ケ岳」     国内第5位  3,180m


で、 こうなります。     えっ? こんなアホにはならない??    イヤイヤ、 ここに来れば我を忘れます。

(ってここだけじゃなく、 どのピークでも変なポーズしてたのは誰じゃい)


皆さん分かりますか、祠の左後ろ奥の山々。    あそこをズーッと歩いて来たんですよ~  (暇だねえ)

またまた皆さん分かりますかあ?    今年は祠が新しくなっていたんです!!



それでは、 槍の穂先からの360°大パノラマご覧ください。 (時間順不同)


「西」  歩いて来た西鎌尾根。  まずはここからでしょう。  ガスが邪魔だけど。(晴れた西鎌は昨年の槍編で見てね)


「東」  これから歩く東鎌尾根。    なんだか西鎌より岩場が多いような気がするなあ、 大丈夫かオレ。


「北」  これが北鎌尾根。   超エキスパートの世界。 (鎖梯子無し、 ガチャ類付けてルートファインディングが必要)


「南」  お待たせしました、これが槍沢本谷です。  奥に穂高連峰が伸びてます。


「おまけで北西」   どこの山だかわかります?    そう、 鷲羽岳です。


「おまけのおまけ鞍部UP」    どこの小屋だか分かります?    そう、 三俣山荘です。 今朝あそこから来た。

(ここまで8時間、 よう来たのっし。    もう泣きそうじゃけんのう。。 (泣))

頂上全体はこんな感じです。   ちょっと狭いです。


そろそろ下りましょう。


ゆっくりでいいですよー   


無事下山完了。       (登り口より穂先を仰ぎ見る)



今年も槍の穂先に立てました。    そして360°の世界をじっくり味わいました。

中でもとりわけ感動したのは、  やはりなんと言ってもここまで歩いて来た裏銀座の山々を見渡せたこと。 

登山歴浅い自分がよくぞあのコースをここまで来られたものだと我ながら感心しました。


            ~  槍沢を見ながら満面に笑みを浮かべたおいちゃんが一人・・  ~




               これにて裏銀座終了。   

          と同時に表銀座の始まりです。。



裏銀座、 表銀座縦走   (4日目、  西鎌尾根編)

2010年08月30日 09時34分09秒 | 山歩き
8/24(火)  三俣蓮華C ~ 双六岳巻道 ~ 双六小屋 ~ 樅沢岳 ~ 西鎌尾根        
         槍ヶ岳山荘 ~ 槍ヶ岳登頂 ~ 東鎌尾根 ~ ヒュッテ西岳C泊。



4日目です。   裏銀座を槍ヶ岳で終了し、その槍ヶ岳を基点にいよいよ表銀座へ入ります。  
          あこがれの  “西鎌尾根、 槍ヶ岳、 東鎌尾根”  核心部縦走です。
 

     おっしゃー!   行ぐどーー!!!

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「槍ヶ岳」  

  今さら槍ヶ岳について語るのも愚かなくらい、周知の山である。三千米を越える高さといい、
  颯爽とした鋭い形といい、わが国の山の中で最もユニークな存在である。


「鎌尾根」

  槍ヶ岳は東西南北の四つの山稜を引き、それが痩せて険しいところから鎌尾根と呼ばれている。
  双六に続く西鎌や、穂高に連なる南鎌(とは普通言わない)、中でも悪いのは北鎌で数人の犠牲者を出している。
  そして大正十二年に付けられたのが燕岳から槍ヶ岳に致る東鎌(喜作新道)である。
  
                                   
                               深田久弥著  「日本百名山」  より抜粋引用。


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2:00  起床。   残飯整理、 ストレッチ、 緊張解し。
3:30  出発。   この時間で行動者する者他にいず。

天気予報は午後からくずれる?見通しで本日の移動距離も長いことから、朝早くから行動開始とした。 (鉄則)

またしても真っ暗な登山道を歩き始めた。  昨日登った三俣蓮華岳の分岐を過ぎ巻道へ。
(双六岳稜線歩きも考えたが風が強過ぎで今あの稜線に立ったら危険と判断した)

いやあ、毎日毎日いい天気です。   ホント晴れ男です。


右に双六岳を見て・・   って真っ暗なため全然見えなかった。

双六方面を振り返る。   

 
分岐     ここまで長かったです。    (ゴミ袋でかー (^^; )


やっと双六小屋です。   ここまで2時間30分。  (あの山を登り返す)



ここで殆んど方(9.5割方)は新穂高温泉へ下りた。 でも僕はここからが本番。 槍を目指して突き進む。

登って来た道を振り返る。    鷲羽岳左下の鞍部には、、


三俣山荘が。     今朝、あそこから来た。


樅沢岳


槍ヶ岳まで下りたり繰り返します。   右下は左俣谷。



振り返ります。   あっと言う間にガスが稜線を過ぎる。


まだ先は長いですね。   でも一歩づつ近づいてます。


比較的安全な稜線を過ぎるとやがて岩場が出てきます。

ここから西鎌尾根の核心部の始まりです。

左右要注意です。


ヤセ尾根。   お互い道を譲り合い上下しました。

皆さんけっこうなお歳の方たちでした。


ヤセ尾根を進みます。    左右スッパリで気持いいですよー


鎖を握りしめ・・    右側はジェットスライダーです。


たまに人とすれ違う程度。   ちなみに登りは僕一人。   嬉しいような寂しいような・・

こんな道見ると天気良くてよかったなあと思う。    荒天時はダメですね。


ヒューヒュー     背中寒ぅ~     足下ほぼ垂直。


千丈乗越到着。   背後には大槍小槍。   鎌尾根の核心部は過ぎました。  ホッと一息です。


振り返ります。


やっとここまで来た。。       昨年泊った槍ヶ岳山荘が真上にあります。


ここに来てのこの登り・・・   昨年もこうだった。       このつらさ、 槍の直下に来たことを実感す。

あと少しだ。


「槍ヶ岳」       左が小槍。(危険過ぎて一般者は行けない)   頂上の人わかりますか。


「西鎌尾根完了!!」         感無量、 言うことなし。

(この時間で登ってきたの僕一人だと思う。  途中途中で振り返るも目で見える範囲には誰も確認できなかったから)


本物のトンガリ君です。


弾けてます。      許してやってください、 達成感でいっぱいなんです。   ハハハ・・



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        裏銀座、 西鎌尾根完全制覇!!!