まだまだ4日目です。 長くてすみません。
槍ヶ岳登頂下山後この後についてしばし検討。。
「ここ槍にテン泊するか、 先へ進むか・・」
出した答えは、、 “先に進む” でした。
理由としては、 テン場けっこう一杯だったし時間もまだ早い、 それに、山荘前では沢山の人で
ワイガヤしていて、感覚的にだけど何だか自分のいるスペースじゃないなと急に感じてしまったから。
(何だろうこの感覚・・ 早くこの場から去りたかったが正直なところ。 きっと思うに、、
ここ数日ずっと一人で静かな山道を歩いてきた(堪能)から、逆に急なこの人出に参ったのだろう)
ということでヒュッテ西岳へ向かいます!! ここからおよそ3時間30分です。 (大丈夫かオレ)
槍ヶ岳、 また来ます。 今回も素敵な景色をありがとう。
そしていよいよ東鎌尾根へ突入です。 ちなみにこの時間、 誰も東鎌尾根を下る者はいませんでした。
そしてここからが表銀座の始まりです。 どんな道かワクワクします。
あちゃー、 いきなりこれです。 右側要注意です。 引き返そうかな~ (^^;
まずは先に見えるヒュッテ大槍目指します。
ガレキと滑りやすい小石のトラ路を慎重に進む。
殺生ヒュッテを下に見やります。 これが槍沢の本谷です。
後ろには槍が。。 んっ? 今まで槍は前だったのに、これからは後ろに槍です。
北鎌尾根が目の前です。 あそこは正真正銘登山道など付いていません。 (登山時は許可が必要)
この辺は急峻なヤセ尾根。 西鎌より凄いかも。 それを下りに使ってしまった・・
分岐
ヒュッテ大槍が近づいてきました。 少し安堵です。 なぜなら人の気配がするから。
この左側は何もありません。 ホント遥か下までスーッとしていました。 ゾゾゾゾー でした。
ヒュッテ大槍着です。 小屋のテラスで槍を見ながらビールを飲む方2名。 心が折れそうになりました。

(この小屋はテント禁止のため先に進む)
高瀬川源流を上から見下ろします。 初日の高瀬ダムまで続きます。
正面の山が西岳で、 右肩にあるのがヒュッテ西岳です。 あそこまで行きます、 登り返しがきつそうです。

(写真だとわかりませんね、肉眼だと見えたのですが)
この辺の道もヤセ尾根が続きます。 こまで11時間は歩いています。 疲れているので慎重に進みます。
振り返ります。 怖い道ですね、 槍ヶ岳がどんどん遠ざかります。
表銀座を象徴する長い梯子です。 山岳雑誌や各種サイトに必ず出てきます。
実際目の前にすると・・ 怖~ です。 何せ取り付きまで行くまでの道が。。
ここはさすがに取り付き地点で梯子の上を激写できませんでした。
もう背中がヒュワヒュワしていて、 それどころじゃなかったです。
これで勘弁を。 高低差 & 心細さ、 お分かりいただけたでしょうか。 ザック20kg弱。

(この時間この辺歩いているのは僕がラストだろう、 落ちたら行方不明で終わってしまう)
「無我夢中」 ですた。。。
水俣乗越。 やっとここまで来ました。 地図ではあと1時間30分です。
ここ水俣乗越は下の槍沢からも来られます。 ここで行動食と水分補給をしました。
西岳です。 「えー、 あそこ登るのーー!?」 って思いました。
マジすか。
おっ、 人が下りてくる。 しかもこんな時間に、 それも重装備で。。 落ちるなよ~
急に心強くなっちゃったりして・・ 僕、 ビビリ & ヘタレですけん。
狭いヤセ尾根上で情報交換をします。 それも久しぶりの会話♪ ナニナニ耳を澄まそう・・
「ヒュッテ西岳でテン泊しようとしたら、 雷警報が出ているから高い所は危険だよ、低い所へ下りた方がいい
と小屋の方に言われたので急いで下りて来た、 今夜はババ平でテン泊する」 と。
・
・
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がーん がーん がーん。。。 (大泣)
こ、 ここまで来て・・ でも行くしかない! 雷鳴ったら小屋に避難すればいい。
ここからあの急峻な登りをものともせず、 飛ばしに飛ばした。
その道は岩をよじ登り、 危険な梯子を数か所登り・・
やっと上へ出た。 ここまで来ればもう大丈夫!
ヒュッテ西岳。 無事着きました。 三俣山荘からここまで12時間30分。
まずはテン場を確認。
皆さん当初は上(稜線)に張っていたそうだが、 雷警報を聞いて下のテン場に移したそうな。
既にその場所には僕が張る余地はない。 さて、 どうしたものか・・
小屋で詳しく話を聞いた。 雷が鳴ったら小屋に避難ということでテン泊決定!
テント設営後のお約束♪ 槍に向けて乾杯!
で、 テントを張った場所は・・ ハイ、 僕だけ稜線上です。
一人寂しく飲ってると皆さんが心配そうに集まってくれた。 で、 当然山談義。
「三俣山荘から来た」 と言うと皆さんに驚かれた。 でも少々無理したかも。
いやいや違う、 自分で決めてここまで来た。 結果良しとしよう。
でまたこの方たちが超エキスパートなんです。 厳冬期の北鎌を登り槍を極める、 滝谷の登攀等。
今回は蝶ヶ岳から表を回り大キレットを抜け奥穂からジャンダルム、 そして西穂を越え焼岳まで。 すごい!!
この女性は北九州から来た方で、 表銀座を歩きここにテン泊、そして明日槍ヶ岳に登るそうです。
遠くから静かに槍を眺めての山談義。 やっぱりここまで来て良かった。
長い一日がやっと終わります。。。
結局雷は鳴りませんでした。
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<出費>
・テン場代 500円
・水代 400円 (1ℓ 200円)
・ビール代 1,000円 計 1,900円