火星に住むつもりかい?(伊坂幸太郎 光文社)
平和警察という組織は、いいかげんなタレコミをもとに無実の人を拘束しては拷問して不実な自白をさせ、国家への反逆者に仕立て上げては公開処刑でギロチンにかける。
妻を病気で亡くして自暴自棄に陥っていた主人公は、自分の店の客が平和警察に捕まったのを知り、ある秘密兵器を携えてその客たちを救い出そうとする。
伊坂さんの作品を読んでいなかったとしたら、あるいは、この本の著者が伊坂さんと知らずに読んだとしたら、もう、この設定だけで本を放り出しそうな感じなのだが、終盤にはちゃんと辻褄を合わせて?物語として成立させているのは、さすがだ。
平和警察やその他の主人公の「敵」たちの悪としての描写が(著者はS系の人なのかと疑いたくなるくらい)非常に巧みで、読者として苛立ちみたいなものを感じてきたあたりで主人公が勧善懲悪のヒーローとして登場するのは、あざといんだけどカタルシスがあった。
また、主人公が、妻が突然の病いで非常に苦しみながら死んだことの理不尽さを嘆く場面が印象的だった。
あとがきによると、タイトルはデヴィッド・ボウイの曲「LIFE ON MARS?」から取っているそうなのだが、この曲名の本当の意味は「火星に生物が?」くらいのものだそうである。
平和警察という組織は、いいかげんなタレコミをもとに無実の人を拘束しては拷問して不実な自白をさせ、国家への反逆者に仕立て上げては公開処刑でギロチンにかける。
妻を病気で亡くして自暴自棄に陥っていた主人公は、自分の店の客が平和警察に捕まったのを知り、ある秘密兵器を携えてその客たちを救い出そうとする。
伊坂さんの作品を読んでいなかったとしたら、あるいは、この本の著者が伊坂さんと知らずに読んだとしたら、もう、この設定だけで本を放り出しそうな感じなのだが、終盤にはちゃんと辻褄を合わせて?物語として成立させているのは、さすがだ。
平和警察やその他の主人公の「敵」たちの悪としての描写が(著者はS系の人なのかと疑いたくなるくらい)非常に巧みで、読者として苛立ちみたいなものを感じてきたあたりで主人公が勧善懲悪のヒーローとして登場するのは、あざといんだけどカタルシスがあった。
また、主人公が、妻が突然の病いで非常に苦しみながら死んだことの理不尽さを嘆く場面が印象的だった。
あとがきによると、タイトルはデヴィッド・ボウイの曲「LIFE ON MARS?」から取っているそうなのだが、この曲名の本当の意味は「火星に生物が?」くらいのものだそうである。
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