さくら・たわわにたわごと

四季折々、愛しきものたちとの日々と思いを綴ります。

ハルちゃん、ありがとう

2017-10-30 | 父・母、家族のこと
このわずか数日のあいだに、
わたしにとって大きなできごとがふたつありました。

ひとつは、信じられないくらいうれしいこと。
そしてもうひとつは、とてもかなしいこと。

うれしさの中には、とまどいやおそれ多い気持ちもあって、
ただ喜んでいるわけにもいかないような、
そして大きなかなしみの中にも、
得がたい感動や感謝の気持ちがあり…

できごと、ものごととは、
ひとくちに幸・不幸では語れないものなのだなあと感じます。


うれしいこととは、
川柳マガジン文学賞の大賞をいただいたこと。

詳しくは、もうひとつのブログの「川柳の部屋」に記しました。
よかったら読んでくださいね。


かなしいこととは…
昨日の午後、
実家のわんこ、ハルが息を引き取りました。
実家に住む弟は仕事で留守だったので、
母がひとりで看取ってくれました。
母から電話をもらって知り、わたしも実家に行ってお別れをしてきました。

14さいでした。
父が亡くなったあと、引っ越した今の家に来てからは特に、
目も耳も不自由になり、老いが目立ってきてはいましたが、
食欲もあり便通もよく、元気でした。

ただ、詳しく調べて治療につなげることもしませんでしたが、
病気があったようです。
目が不自由で、というのとは別に、くびが曲がってあちこちぶつけながら歩くようになり、
これは脳が腫れていると言われ、
対症的な治療ですこしは改善したので、悪いものではなかったのならいいな、
一過性のものですんでくれたらいいな、と思っていました。
幸いなことに、これに関しては重篤なものにはならずにすみました。
ぶつかりながら歩くのはそのままでしたが…

それと関連するものか、別のものなのかは不明ですが、
いつの頃からか、お腹にぽっこりとしたできものがあり、
つい最近からは臀部にも腫れがありました。
急にやせも目立つようになり、
足腰がいっそうヨタヨタとした様子に。

夜中に、いい便ではあるものの1時間おきに排便があったりで
(それもかなりウロウロとしてからなので、時間がかかり)
母の心身の負担も気になってきたので、
夜の間だけでもおむつを使ったら…
という話をしていたところでした。

さいごの日の昨日、
このところ食欲にもムラがあったハルでしたが
母の手からおいしそうにゼリーを食べ、水をのみ、
自分でちゃんとトイレシーツのところまで歩いて
うんちもおしっこもしたそうです。

それから、すこしウロウロとして
大きな息を数回して…そう長い時間でもなく
そのまま息を引き取ったということでした。

朝から、母のそばを離れようとしなかったと…。

もの言わぬ動物の、みごとなさいごに頭が下がる思いです。

最愛の父を亡くした母が、
ほんとうに立ち直るまでにかかった3年という時間を、
ハルがともにいてくれたことでどれだけ癒され、
救われたことでしょう。
感謝しています。


もう痛くも苦しくもないね。
今頃は、だいすきなおとうさんとも再会できているでしょう。
おとうさんの膝に、また乗せてもらえるよ。

ハルちゃん、
うちに来てくれて、
たくさんのしあわせや安らぎをくれてありがとうね。
またいつかあいましょう。








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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
さくらさんへ (宗和)
2017-11-01 13:29:48
こんにちは。
昨日今日と雲一つない秋晴れで爽快です。

心配されていたハルちゃん亡くなりましたか。
お父さんの亡き後お母さんを癒し続けてくれた
ハルちゃんには感謝の言葉しかありませんね。
最期の日にお母さんから離れなかったというのは
動物の感でしょうかね。そして今までのお礼を
伝えたかったのかもしれませんね。

うちのカールも次第に足がよろよろとして
目もだいぶ見えなくなった様子で加齢が進んで
います。大事に飼ってやりたいと思います。

『大賞』はジワジワと喜びが出てきている
ころでしょう。一流作家の仲間入りです。
選者の依頼も多くなるんじゃないでしょうかね。
受けて立って頑張ってください。心から応援致します。
返信する
宗和さんへ (さくら)
2017-11-01 18:43:24
よいお天気の1日でしたね。
日が暮れて、冷えてきました。
あたたかいお言葉をいただき、ありがとうございます。

今日は仕事はお休みで、お昼から実家に出かけ、
先ほど帰宅したところです。
ハルのいなくなった実家は、やはりさびしく
そこにあった存在のぬくもりが欠けて、すこし温度が下がったように感じました。

それでも、弱ってきてはいたものの、長くわずらうことなく
さいごまで母の手からおいしそうにゼリーを食べ、
同じく母の手からさいごの水をのみ、きちんと用を足して
母に見送られたのは、悔いのないしあわせな旅立ちであったと思います。
病みやつれた姿でもなく、眠っているようでした。
母にとっても、きちんと見送ってあげられたことは救いになるでしょう。
あとは、時がかなしみを癒してくれるのを待つしかありませんね。

わたしも、いつかうちのりんをこんなふうに送らないといけないのだなと、
いつも覚悟はあるのですが、その日を思うとやはりつらいです。
でも、さいごまできちんと見届けるのが飼い主のつとめですものね。

カールにも老いがみえますか。
不自由なところも出てきますね。
自然なかたちで安全・安楽に過ごせるよう、かわいがってあげてくださいね。

受賞にはいまだ実感に乏しいのですが、
たくさんのお祝いの言葉をいただいて感激しています。
選者なんてほとんど経験がないし、依頼などあったらおろおろしてしまいそうです。
まあ、いきなりそんなことはないでしょう。。。^^;
返信する
尊敬です (Darth Yumi)
2017-11-10 22:45:24
さくらさん、ご無沙汰しております。
遅ればせながら、大賞受賞おめでとうございます!
川柳習ったことないけど、すごく納得です。
(とても心に沁みる・・・)
ハルちゃんにも人間から大賞をさしあげましょうね!!

こちらの話になってごめんなさい、昨年・今年、ショック続きです。
私より若い人たちが何人も亡くなって。
56歳の友達ふたり(男性)も相次いで。
生き残ったからには、彼らの分までと思います。

ナースさんにはとりわけ大変な季節、どうぞお氣をつけて☆
返信する
Darth Yumiさんへ (さくら)
2017-11-13 10:09:50
こんにちは。ありがとうございます。
こちらこそ、ごぶさた失礼しております。

かなしいお別れが続いたのですね。
自分より年若い人を見送るのは、なおのことつらいですね。
納得しきれないお別れもあります。
それでも、ひとの手の及ばないことならば、
そのめぐりあわせや寿命を受けとめていくほかないのでしょうね。
生き残った者は、見送ったひとを自分の記憶の中に刻んで、
やはり自分の寿命をまっとうするまで生きぬくことしかできませんね。

わたしも、今年は特に後半に
見知った人や動物の死が、そしてめでたい喜びの誕生もまた多くありました。
誰にとっても、いつかは来るお別れの日まで、
生きているあいだには多くのかかわりを、ふれあいの時間を持ちたいものだと思います。

これからまた冷え込んでいきますね。
Yumiさんもおからだたいせつに。

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