「義理と人情」 みのもんた著 (幻冬舎新書) 定価:720円
【この本を読んだ理由】
あの有名な“みのもんた”が書いた本を、新聞の広告欄で見つけた。
あの忙しい人が、どんなことを書くんだろうと、どうしても読みたくなった。
【読後感】
“みのもんた”のプロフィルを見ると、私より2歳若いが同世代であることが分かった。
タイトルは「義理と人情」、サブタイトルは「僕はなぜ働くのか」。
そして、帯に付いた文句は「義理が廃れば、この世は闇だ。人の情けに勝る、富はなし。」
まさしく浪花節の世界だ。
戦中、戦後、昭和から平成を生きてきた同世代の共感を呼ぶ本である。
みのさんは、
“この本が、仕事人として一生懸命生きようとする人の励ましになれば、こんなうれしいことはありません。”
と、前置きし、自分の人生の良い点も悪い点も隠さず曝け出しているところが素晴らしいと思った。
本名は 「御法川法男」 (みのりかわ のりお)、裁判官でもやるような名前だ。
ところで、現在あまりにも有名になった芸名は、
“本名では呼びにくいと、姓は「御法川」の「みの」。申年生まれにちなんで、名前は「もんた」と、野末陳平さんに名づけてもらいました。”
と本文の49ページに書かれてあった。
そして、司会業に多忙なみのさんには、もう一つの顔があることが分かった。
株式会社ニッコク(水道メーターの製造販売、みのもんたの芸能事務)の社長である。
それは、本文の第七章 僕の経営論で詳しく述べられている。
そこには、 中小企業の社長さんの苦悩と喜び が生々しく書かれている。
ちょっと現在進みつつある実力社会に反発したいようなオジサン社長の粋が感じられ、私は凄く共感を覚えた!
最後の章で、仕事は女房との二人三脚と題して、苦労を懸けた奥さんを讃え過ぎるくらいに讃えている。
みのさんの60歳を越えた女房との生活についての考え方で、私の考えていることと同じことがあったので、ここでも共感を覚えた。