いちよう:二千和会だより

 会報「いちよう」を通して、人生がさらに豊かに広がるよう「今も青春!」の心がけで楽しく交流しながら散策しましょう。

秋を切り取る

2009年10月28日 | SO-Color

 
 朝の陽ざしを眺めました。
 台風のあとのすっきり澄んだ空気のなかに佇んでいます。朝晩の寒ささえ感じられるこの頃、この陽射しはもう秋そのものの光りを放っています。秋冷という表現にぴったりだと思います。

  
 

 夏には長く楽しませてくれたサルスベリの花。父母もこの樹を愛していました。
 
 ちちははの息する庭の百日紅(さるすべり) sayaka

 まだ父も母も健在で、でも何となく父が弱っているような…そんな時の私の句です。父は、その心を即座に察して、「息するというところが、良いね。」と、日頃は句に関してあまり褒めてはくれなかったのに、珍しくそう言ってくれましたので、特に覚えているのです。

 私はさらに花の名前「サルスベリ」を、「百日紅」と表記することに、普通の花が一日で凋むとすれば、百日も長く咲いてくれる(その花の塊状で咲くさまは、長く咲いているように見えるが、実際は次々新しくさいているだけなのだが…。)ことに、注目して“長く健在であれ”という想いを籠めていたのです。きっと父もそこのところまで、読み取っていてくれたと思っています。

 そのピンクの瀟洒な花も散って、丸いケース状に覆われた中に種をいっぱい詰め込んだ百日紅も、秋の最中に居ます。
 その向こうには、酔芙蓉の葉っぱが覆うように立ちふさがって…荒れた埴生の宿の庭です。
 
 
 綺麗です。ポインセチアが路地植えで咲いていました。秋のつぎは私の出番…と言っているようですね。
 まだ、秋なのよ、待って待って…と叫びながら、私は野の草花をちょっと飾ってみました。

 
 

 

 秋明菊
 洋酒山牛蒡
 烏瓜