いわき・うぶすな広場だより

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屋根瓦にまで黄金を使った「織豊」期の土の中を調べる・・・いわきヒューマンカレッジ講座より

2013-10-02 09:11:17 | いわきの歴史

[安土城復原図」「岐阜城復原図」
・・・すごいお城だったんですね。


安土城の金箔瓦など。


大友府内からブタの上面など出土。


戦国・信長期の洛中図。


洛中洛外図に描かれた「花の御所」室町将軍邸。
管領細川氏邸など。

 先日のいわきヒューマンカレッジ
1回目の馬目先生の講座に参加。

馬目先生のレジメから。

土の中の「織豊」発掘誌
~屋根瓦にまで黄金をつかった豪華絢爛な「天正・慶長」期を
       考古学的にやさしく解説~

講師は
馬目順一先生(福島県考古学会顧問)でした。

1)室町の邸舘と織豊の城郭(上記写真の一番下の図)

  ①洛中洛外図屏風に描かれた檜皮葺の「花の御所」。
    細川管領の板葺屋敷。
  ②山城へ一斉変化(天文の頃)曲輪出現
  ③原城(島原の乱)の調査・・・石垣が偽物と判明
  ④城の変遷
    那古野城・清須城(土)→小牧城(部分石垣)→岐阜城(大石垣と天守と天主)
    →安土城(総石垣と天守と天主合体)→伏見城・大阪城
      (総石垣と郭・濠の巨大化)

2)火器の登場

  ①世界史の動向・・・織田家飛び出す→1543年(16C半ごろ)鉄砲伝わる。
   →お城は石垣へ。

  ②鉄砲伝来
  ③本能寺の変・中国緒大返し・山崎天王山戦・・・兵站要因は全兵員の40%
  ④大筒は戦艦用・・・5貫大筒射程4Km

  ⑤石火矢(佛郎機)後装砲を大友宗麟輸入
  ⑥火縄銃は10m位離れた相手を撃つ
  ⑦黒色火薬(木炭⁺硫黄+硝石の調合)
  ⑧硝石の輸入(日本にはない)→今井宗久(死の商人)
  ⑨世界一の銃保有国
  ⑩焙烙火矢と九鬼水軍と鉄甲艦

3)日本史上のブタ不思議

  ①女神の死 オオゲツヒメ神話
    排泄物から食物が生まれる神話は日本のみらしい
  ②人糞肥肥料文化は欧州にないらしい
  ③ブタ出現(弥生時代)し、間もなく消える
    →平安・戦国時代にはいない(全部いのしし)
  ④明治以前の日本の農家には豚の姿はない
   ブタが消え糞尿処理→肥料化

4)「織豊」時代の食と「ブタ」との関係

  大分県・大友府内の調査でブタ骨検出

  ①万寿寺と称名寺堀出土の動物骨

   貝類 キサゴ 936%・・・圧倒的出土数
   鳥類 ニワトリ 90%・・・・・カットマーク(解体痕)
   哺乳類 イヌ・ウシ・ウマ・イノシシ・ネコ・ネズミなど

    ②ブタ・・・・下顎枝の急激な立ち上がり
         臼歯列の歪み歯槽膿漏

  ③ブタ骨の分析・・・食用として飼育可能性が大きいので
                           コラーゲン抽出による安定同位体」測定
    →ブタは異なる地域の植生を食べていたと判明
    →温暖地域に生息していた可能性大と。

  すなわち
  人間の残飯を食べていた=飼育されていたと・暖かいものを食べていたと。

  ブタはどこから来たのか?
  宣教師が東南アジアから生きたものを船で運んできたと。

  ④大友宗麟と府内の南蛮文化・・・キリスト教の布教→神社・仏を壊してしまう。

 屋根瓦にまで黄金を使った豪華絢爛な「織・豊」時代を発掘してみれば
上記のような様々なものが出土され、
様々なことが解明されつつある事実に驚く。

馬目先生の講義は毎年聞いていますが、
あきることはない。
今回も190名の参加者も感心していた様子です。

「黄金の屋根瓦」と
「ブタ」のお話
土の中にはいろいろあるものですね。

馬目先生
今年のヒューマンカレッジでも
興味あるお話ありがとうございました。

いわきでも現在
台風の影響か大雨に。

午後から
10回にわたる
「いわき市主催のシルバーリハビリ3級指導士講座」に参加。
受験で頭を使っていましたので、
少し体を動かさないとと思い参加を。

コメント
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