院長のひとりごと

私、竹村院長が食べ物から健康まで基本的にノンジャンルでかきつづります。

「ネンショー送り。」

2007年01月22日 07時05分56秒 | ノンジャンル
院長の実家のそばに雨武(あめむし)神社という神社があり

昔はその坂の下辺りに沼みたいな池がありました。


その池にはカエルの卵やイモリなんかがたくさんいて、

少年時代の院長らはそれらをよく捕っていました。


ある日捕まえたイモリみたいなやつの中に、お腹が赤くない

弱々しいやつがいたのですが、見たことも無いやつだったので

珍しいと思って家に持って帰って水槽で飼うことにしました。


飼ってる間もずっと元気は無い割りになかなか長生きをしていました。

学校の図書室の図鑑で見てみると「サンショウウオ」というやつに

そっくりだったので、友達に「オレ、サンショーオ飼ってるんだぜ」と

言って自慢をしたら絶対ウソだ!というのでうちに呼んで見せてやりました。


サンショーオはいつものようにぐったりとしてはいましたがモゾモゾと

なんとなく動いていました。

「ホントだろ?」というとその中の友達の1人が「シューちゃん、大変だぞ!」

と言って「これは天然記念物だから、もしも捕まえて飼ってるなんてバレたら

シューちゃんショーネンインに入れられるぞ!」と、衝撃的な忠告をしてくれました。



当時の院長はそれを聞いて、毎日来る豆腐屋さんにも

「僕、もしかしたらショーネンインに入れられるかも知れないです」

って相談したぐらい心底ビビってしまったのです。


豆腐屋さんも大して相手にもしてくれず、「そりゃあ大変だなぁ」なんて言って

次のおうちにすぐ行ってしまいました。


日も落ちかけている時間でしたが、いてもたっても居られずにこっそりと

その沼みたいな池に行って、ぐったりしているサンショーオを

捨てるように逃がし、ダッシュで家に戻りました。


その夜も警察が家に来ないかドキドキしましたが、幸いショーネンインに

入る羽目にはなりませんでした。


友達が言っていた天然記念物は「オオサンショウウオ」というやつで

もちろんそんなもん、ここらにはいません。

「サンショウウオ」自体は別に珍しくもなんともなく、捕って飼おうが食おうが

誰も何にも言いません。


なかにはそんな子供ながらに怖い思いをして得る知識というのもあり、

そういう記憶は後々まで深く残るものです。


今、オオサンショーオを捕って食ったりしたら逮捕されるのでしょうか?

その肉は鍋にするととても美味いのだそうです。