<散華に使う衣裓(えこく)に華葩(けは)をのせています。>
衣裓(えこく)とは華籠(けこ)、華筥(けろ)、花皿とも言って、法要の際、散華の華葩をのせる皿です。
衣裓についている飾紐(かざりひも)は持つ方向が決まっていて赤を向こう正面、青を左、白を右とします。
これは陰陽五行の考えにもとづくもので、赤は南、青は東、白は西を表します。
北を表す黒の飾紐はありませんが、その位置に自分を置くように持つのです。
散華の時にまく華葩は一般的に紙製の華(花びら状のもの)を使います。(柄も形もいろいろあります。)
この華をまく理由は佛は華を以って座とすると言われていて、佛様がいらっしゃった時の座席とするために行うものです。
多くの仏像は蓮華座に乗っていますでしょう。それと同じです。
衣裓を持って散華する様子は図の通りです。
華葩を額のあたりまで掲げてハラハラと散らせていきます。
図には襟元に中啓、引鏧(いんきん)と柄香炉(えごうろ)を衣裓とともに持っている形になっていますが、これは法要前に道場を清め、魔障を除くために行う灑水散華をするときの形です。
衣裓をしまう時は、写真のように、飾り紐がからまらないようにそれぞれの飾紐を丸めて、皿の上にのせます。ちょっと珍しいしまい方でしょう。
*タイトルに衣裓と入力するとどうしても、裓の文字がコード名になってしまって表示できないのでひらがなで表示しました。
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