9月12日(水)夜におこなった前川喜平氏講演会に、「タクト(鶴岡市文化会館)開設以来最多」という1300人もの人が詰めかけてくれました。
(第二会場に回って頂いた200人近い方には申し訳無いことになってしまいました)
特に心に残ったお話は、
森友・加計学園問題で、首相が嘘をつき、与党・官僚機構がそれを庇うために嘘と隠蔽に突っ走っている、国政が憲政史上空前の異常事態となっている。何とかしなければならない!
戦前の「国のための教育」から、戦後は「国民一人一人のための教育」へ、転換したハズが今逆回転。
何よりも大切な教師の自主性・主体性が損なわれてしまっている重大事態。
中高一貫校について、文科省の意図は必ずしも進学校にする事ではなかった。学力による入試はしないハズが、ほとんど全部何らかの形で学力による選抜となっているのは脱法行為。
(今日オープニングで披露された)鶴岡北高の合唱。彼女らの学びを大切にし地域で支える学校でなければならない。進学を推進するために一貫校をつくるのは間違い。
教育への政治的圧力がかつてなく強まる中で、それを排し、国民に直接責任を負っておこなわれる教育をつくるのは住民と学校の共同。頑張っていきましょう。
私は、いじめ、暴力、不登校、自殺が広がり、国連から「過度に競争主義的で子どもの発達が妨げられている」と勧告が出される日本の教育を全体的に総括し、根本転換を図ることが日本社会の最重要課題の一つと考えているところですが、それはこの講演のもう一つ先にあるものと思っています。
まずは、安倍政権を終わらせ、政治権力による教育の不当な支配を跳ね除けることが当面する緊急重大課題であり、それが教育に新たな地平を開くものとなるに違いありません。
もう一つお話ししたいのは、講師の立ち居振る舞いのこと。
9時過ぎに講演が終わってからのサイン会に並んだ、5,60人はいたかと思われる方々の一人ひとりに、相手の名前も含めて丁寧にサインし、握手・撮影にも最後までにこやかに応対。
その後、10時過ぎから始まった懇親会でも、(失礼ながら)ちょっとめんどくさいような質問・意見にも、耳を傾け、穏やかで誠実な対話を貫かれました。
一度会った限りの印象ではありますが、「主催者ができる範囲」という安い講演料で全国どこでも出かけていく活動、夜間中学設置推進の活動などとも重ね合わせて、私は尊敬の念が湧いてきました。
ともかく、鶴岡でこれだけの人が詰めかけたという事に、教育を変えていく展望、政治を変えていく希望を感じた講演会でした。