関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

若者に夢をーバンビ~ノ、観てしまいました。

2007年06月28日 | よろず

 「ヒマなヤツ」と思われるかも知れませんが、「バンビ~ノ」最終回を観ました。
 主演は松本潤。こういうアイドルが主役のドラマなど見たことが無いのですが、これは偶然にも観てしまい、感激してしまいました。
(ウチの子どもらがハマッていた、「花より男子」の何が面白いのかと思っていましたところ、「道明寺」を演じたマツジュン主演の新たなドラマが始まる、ということで観てみました)
 
 博多から上京してイタリアンレストラン「バッカナーレ」にやってきた、世間知らずの若者:伴省吾が、プロフェッショナルの世界の壁に跳ね返され、何度も挫折して泥まみれになりながら、その都度立ち上がり、前に向かって進んで行く、そういうストーリーのドラマでした。
 出演者の演技力は、ベテランを除けば失礼ながら完璧なものとは思えませんし、レストランの設定など、ややデフォルメが強いかなとも思いましたが、それもまた、ロマンに向かって不器用に突き進む若者たちのドラマであることを表現しているように受け止めることができました。

 特徴として感じたことは、

 仕事の厳しさ、仕事によって若者が大人に成長していくことを描いていること。

 若者だけではなく、オーナーシェフ:鉄幹と伴の恩人遠藤という、若者の目標となるような完成された人物=普通であれば人生の晩期にある者たちも、ロマンを追い求め、チャレンジする存在であること。

 先輩・後輩・同輩という、「仲間」が描かれていること。しかも、「運命共同体」、「組織の歯車」ではなく、一人ひとりが「自分」を大切にしながら、共通する目標を持つことによって固く結びついた「仲間」であること。
(これは、最終回で見事に描かれていました。特にこの点で「出色」のドラマと思いました。)

 「恋愛」があるが、男も女も「恋愛がすべて」の存在ではなく、自立した男性と、自立した女性の関係として描かれていること。

 私は、この手のドラマが近年少なくなっているのは、現実の社会が、多くの若者が若者らしい希望を持つことを困難にしているということの反映かなと思います。
 多くの若者が、派遣・請負・臨時雇用として、使い捨てされる存在にされてしまっていること。
 正規雇用の若者も、成果主義でバラバラにされ、子育てもままならない、いつ過労死してもおかしくない「働かされ方」にさらされていること。
 テレビドラマでも、そういう現実を抉る企画が求められますが、「バンビ~ノ」は、それとは違う角度でなかなか良くできあがったドラマでした。

 私自身、20代から30代にかけて、今では恥ずかしくて人には言えないような幾多の失敗を重ねてきたこと、40も過ぎて家庭への責任も重くなった時期に、議員という新たな仕事にチャレンジすることになったことなど、大変身に積まされるところがあったので、殊更感激したのかも知れません。

 番組の最後の方で、イタリアの小島に遠藤と一緒に店を出した鉄幹は言いました(要約)。「開店以来、客は誰も来ない。日本人の店なんか見向きもしない。完全なアウェー。最高だ!」。
 人生にはロマンがあるべきであり、人生とはロマンへのチャレンジである。そういうメッセージを受け止めました。


6月市議会が終わりました

2007年06月27日 | 活動報告

26日(火)の午前中に本会議がおこなわれ、鶴岡市議会6月定例会が終わりました。
今回の議会には、当局からの報告事項、専決処分の承認、補正予算、条例改正、財産の取得設、備工事請負契約、建設工事契約締結、人権擁護委員候補の推薦などが提案され、いずれも全会一致で承認されました。

 詳しくお知らせしますと、
 ☆選挙時の立会人等の報酬月額の引き下げ。それぞれ百円程度です。
 ☆ロータリー除雪車2台取得。5376万円。
 ☆救急車取得。一台約1847万円。
 ☆消防ポンプ車取得。2台で約5500万円。
 ☆櫛引地区の光ファイバー設置。1億3440万円。
 ☆一定規模以上の建築物の検査手数料の改正。
 ☆温海浄化センター建設工事契約。3億2千万円。
 ☆荘内病院旧棟解体工事契約の締結。4億6830万円。
 ☆不登校対策2事業で約368万円。 
 ☆温海庁舎での市民への還付金処理の怠慢に関わっての市長の減給処分。
 などなどです。

 「共産党も草島議員も承認するとは不思議」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、私たちは「何でも反対」ではなく、当局提案の7割程度は賛成しているんですよ。今回の提案は、それぞれ必要なものであり、異議無く賛成です。
「何でも賛成」の方が不思議でありませんか?
 
 私は、一般質問で
 1)住民税・国保税・介護保険料増税の影響と税の減免について、
 2)要介護認定者とその家族の税金控除制度の活用について、
 3)全国学力テストについて
 を取り上げました。

 1)では、H18、19年度の大増税の影響を明らかにし、「大変な人には税を減免」という制度はあるのに、実際の適用が殆ど無い問題を取り上げ、改善を求めました。
  当局はこれを、頭から拒否しました。今後、大きな市民運動を展開することが求められます。
  新政クラブの議員(佐藤聡議員)は、「税金の徴収をしっかりやれ」という質問をしていました。共産党と自民党の問題意識の違いが浮き彫りになったように思いました。
 2)では、市民にとって貴重な制度でありながら、十分活用されていない問題を取り上げ、市の取り組みの改善を求めました。
  当局は、「通知を改善する」「議員の指摘を参考に研究したい」と前向きな答弁が得られました。
 3)では、全国いっせい学力テストという大問題を、教育委員会が十分議論していないことが明らかになりました。「学力とは何か」「学校は何をするところか」という本質的な議論を、教職員・保護者・市民の中で巻き起こしていきたいものです。

 他に私は、
  ☆「医師・看護職員確保対策の充実・強化についての意見書」を提案。
  ☆「『消えた年金記録』被害者の真の救済策を求める意見書」に賛成討論。
   公明党の議員が反対討論、政府・与党の主張通り、「たいした問題ではない。社会保険庁の労働組合が悪い」などという、開き直りと責任転嫁の議論と思いました。
   木っ端微塵に論破した積もりですので、録画をご覧下さい。
   なお、草島議員も賛成討論をおこないましたが、民主党の主張をなぞるような話しで、国民の願いに応えるものとは言い難いと思いました。
  
 6月議会は、他の定例会と比べると議案の量も少なめで、負担も軽めではありますが、自分の質問・討論は、その数にかかわらず徹底的に調査・検討しますので、当然寝不足の日々となります。
 ですから、最終日の午前中で閉会するとやはりゆっくりします。
 その日ばかりは、妻にも少し愛想を良くしている積もりですが、相手にはそうは感じられない程度のものですので、無意味ですね。
 翌日には、もう次の仕事で多忙な日々に突入です。

 


「何でも民間」の末路~コムスン問題~

2007年06月23日 | 医療・介護・福祉など社会保障

 介護業界最大手のコムスンが、架空の事業所の責任者やヘルパーの名前を書いて申請し、介護報酬をだまし取った問題は、介護保険制度の根本を問う大事件です。
 コムスンはこれまでも同様の問題をおこしてきましたが、摘発される寸前に当該の事業所を閉鎖することによって処罰を逃れるという、脱法行為を繰り返してきました。

 1997年に法律が制定され、2000年に施行された介護保険制度は、本来、国の責任で行われるべき(それまで、貧弱ではあっても基本的にそう行われてきた)介護を民間企業に市場として解放しようとするもので、しかも、国が費用の50%を負担していたものを25%に縮小し、代わりに国民から介護保険料を徴収するというものでした。

 当時、私は医療労働組合の役員、地域の労働組合の共闘組織の役員として、法案に反対する運動に取り組みましたが、政党としてこの法案の問題点を正確に指摘し、関係者と共にたたかったのは日本共産党でした。
 一方、この法案については、自民党はもちろん、当時厚生大臣を勤めた菅直人氏(その後、民主党党首)など「介護の社会化」などとして推進した政党・政治家の責任は重大です。

 制度が開始されると、鳴り物入りで参入してきたのが今回問題となったコムスンでした。私たちは、「ディスコが介護にやってきた」とあきれながら問題にしたものでしたが、介護が営利資本の儲けの場になったということを表す出来事の一つでした。
 今回の問題で、コムスンの事業を引き継ぐという企業が次々と名乗りを上げていますが、有力企業は、外食チェーン、大手居酒屋チェーンなどです。
 「どんだけ?」。と言いたくなりますね。

 ところで、鶴岡市にはコムスンの事業所はありません。一時期開設されたようですがその後無くなったようです。
 鶴岡の介護では、医療生協を始めとして、農協、社会福祉協議会などの非営利セクターが大きな位置を占めています。市民と結びついたこういう事業があれば、儲け目的の事業の参入の余地は制限されると言うことだと思います。大変心強いことです。

 私は、今年の3月市議会厚生文教常任委員会で、「介護サービスの質の確保の問題」を取り上げましたが、コムスンの無い鶴岡市であっても、引き続き重要な課題として追求していきたいと思います。

 

 


  
  


教育三法が強行されてしまいました

2007年06月22日 | 子育て・教育

 20日(水)、「教育三法」と呼ばれる、教育関連の三つの法案が、自民・公明の与党によって強行成立させられました。

 「学校教育法」の改正では、義務教育の目標に「国と郷土を愛する態度」「公共の精神」などなどの「徳目」を掲げるもので、子どもたちに特定の価値観をおしつけようとする意図がアリアリです。
 「教員免許法・教育公務員特例法の改正」では、教員免許状に十年の有効期限をつけるもので、国が定める免許更新のための講習や研修を義務づけることによって、教員を文科省のロボットにしようとするものと思います。
 「地方教育行政法の改正」では、自治体の教育委員会への文科省の権限をつよめるとともに、私学に対する統制も強めるものです。

 私は、小中高の子どもを持つ親として、それぞれの学校の先生方と話し合う機会が多い(今年度は小学校・高校のPTA役員)のですが、「免許10年制」などについては、「毎日こんなに忙しいのに、10年目に『試験』を受けさせられるのでは、たまらない」「講習の間(30時間と言われています)は、誰が子どもを見るの?」などなど、疑問の声が続出でした。
 ちなみに、全国学力テストについても、「何のためにやるのか?」「意味の無いテストに時間をとられて子どもが可愛そう」などの批判と疑問の声が大勢のようでした。

 山形県は4年前から「さんさんプラン」=小中学校の少人数学級制を実施して、教員の数を増やし、全国が注目するめざましい成果を挙げています。
 教育を良くしていくために何よりも必要なことは、このようにして国や自治体(何よりも国です)が教育に支出するお金を増やし、教育条件を整備することです
 それが教職員・保護者・子どものために一番必要なことです。

 そういうことには目もくれず、教育三法のようないかがわしい法律をロクな国会審議もせずに、現場の関係者の声も聞かず、保護者・国民が知らない内に強行してしまうとは、そういう政党・議員には、そもそも教育を論ずる資格が無いと言わなくてはなりません。

 来月の参議院選挙では、そういう政治家の「免許更新」が阻まれることを願っています


  関連情報 教育基本法改正情報センターhttp://www.stop-ner.jp/ner_hihan.html



住民税増税に怒り!驚き!

2007年06月20日 | 市政全般

鶴岡市は15日(金)に、H19年度の個人市民税の通知を発送しました。
前のブログでもお知らせしたように、総額13億円の増税となり、多くの市民から、怒りと疑問の声が挙がっています。

 今おこなわれている6月定例市議会の質問で明らかにしたように、
  ①「税源移譲(所得税が減って、住民税が増える)」による影響が11億800万円
  ②「定率減税の廃止」が59000人で2億1400万円
  ③「年収125万円以下の高齢者への非課税措置廃止」が4200人、1100万円
 となっています。

 ②③が正真正銘の庶民増税であることは言うまでもありませんが、
 ①に関しても、住民税がH18年度の所得に対してかけられるのに対し、
          所得税はH19年度所得によりますから、
  年金生活者・自営業者などでは、H19年度の所得が減ると、減税・増税差し引いてもプラス(増税)になるというケースが考えられます。
 政府・与党は、「所得税から住民税への所得の移し替えで、増税ではありません」などといいわけしていますが、道理がありません。

 本日は、ご近所を百軒ほど訪問しましたが、「税金が年額10万円以上も増えた!」「びっくりして役所に行った。それでも納得がいかないのでまた明日行く」などの声が聞かれました。

 役所に対する問い合わせ・抗議は、
  16日(土) 電話15件  18日(月)電話55、来庁55
  19日(火)〃45、〃45  三日間合計:電話100、来庁115
  という数に上りました。

 前のブログにも書きましたが、収入が月収10万円足らずの生活保護基準に近いような方からは、税金をとるべきではありません
 失業、廃業、休業、病気、災害などなど、払えない税金でお困りの方は、どうぞお気軽にご連絡下さい。
 
 


庶民増税負担軽減、全国学力テストなど質問~6月議会~

2007年06月11日 | 市政全般

本日、6月定例市議会が始まりました。11日の一般質問で、
 1)庶民大増税の影響と市民負担の軽減策について
 2)介護保険の要介護認定者への障害者控除適用制度の活用について(事前の質問通告では、「介護保険について」)
 3)全国学力テストについて  の三つの問題を取り上げました。
まず、
1)の内容からご報告します(要旨)
 このテーマを取り上げたのは、政府の庶民大増税が、市民にいかに重大な負担をもたらしているか明らかにすること、そして市政がその状況に心を寄せ、可能な限りの負担軽減策をとるべきと考えたからです。
 質問のために担当課を聴取するなど事前に調査しますが、その準備も含めて今回の質問で明らかになったこと、私が主張したことは、 

 1)国の増税の影響について。(増税になった人と影響額)
 <住民税>
  H18年度
   ○老年者控除の廃止   ー4000人・5200万円、
   ○公的年金等控除の見直しー3200人・2800万円、
   ○65才以上の所得125万円以下の非課税措置の段階的廃止
               ー4700人・1600万円
   ○定率減税縮減     ー59000人・2億1400万円
  H19年度
   ○65才以上の措置   ー4200人・1100万円
   ○定率減税の廃止    ー2億1400万円 
 <国保税>
  H18年度6300世帯6600万円
  H19年度6500世帯3900万円
 <介護保険料>
  H18年度2850万円
  H19年度はまだ数字が出ないが前年度と同程度と思われる。

 2)市独自の国保税増税 3億円
  H18・19年度の市民負担増合計約10億円
 以上の増税の他にも、医療保険の自己負担引き上げ、介護施設の入居費・食費徴収など介護の負担増などなど、この間に「これでもか」「あれでもか」と言う負担増の連続でした。

 3)個人市民税・国保税滞納額(H17年度末)
  個人市民税約2億8千万円、国保税約12億2千万円

 4)国保税・個人市民税の減免制度(法律による、全国一律の減免制度の他)
  鶴岡市国民健康保険税条例第14条に国保税を減免することができる対象が規定。
  ①生活困窮のため公私の扶助を受ける者 
   ②災害を受け著しく資力を失った者、
   ③前2号に掲げる者の他、特別の事情のある者
  「施行規則」にそれぞれの基準や減免割合。
  (「特別の事情」ー医療費、納税義務者の死亡、所得減少、そのほか特に市長が認める者)

 5)実際の減免はほとんど無い。国保税:H17年度13人、H18年度2人、住民税:両年度ともゼロ。

 6)市条例に基づく減免制度の活用をはかるべき
  他の自治体の例、
  「生活保護基準以下は全額免除、2分の1以上の所得減は2割以上の減額」
  「宇部市では、所得減等で収入が生保基準の1.5倍以下となった場合減額」
  「国分寺市では、生保基準の生活費に対する平均収入が1.1倍未満なら全額免除、1.5倍未満なら2割減免」などとしているところもある。

 7)減免制度活用の必要性を具体例で述べる。
  ☆ある小売り業者さん。
   親族と三人でやっている仕事が、いい時で3千万円位の売り上げがあったところが、ここ2~3年は半分近くまで激減してしまいました。利上げの8割は仕入れ。他に銀行返済が月10万円。
   ここに、国保税が介護も含めて21万円。住民税が4万円。
   さらに昨年度、老年者控除・年金控除廃止、定率減税半減で10万円を超える増税。
  ☆40代の女性で小学生のお子さんと二人の母子家庭の方。
   健保も雇用保険も無い職場のパートの仕事で月8万円。児童扶養手当を合わせて月収12万円。
   大変なのでもう一つ別の仕事もやり始めたが、過労で倒れてしまって、お子さんが心配で母親の側を離れられなくなってしまった。
   学童保育所に入っていたけれど、高学年になって学童にもお金がかかるということを気にするようになって、「ボクもう行かない」とやめてしまった。
   服など買わず、外食もせず、学校のPTAの懇親会などにも金がかかるのでいけない。
   子どものために貯金もしたいし、最低限の保険にも入りたいができない。
   こういう世帯にも、5万円を超える国保税。毎回5千円の納付がどうしてもできない時もあり、役所からの督促状をもらって震え上がってしまう。
   生活保護は受けず、何とか自分で働いてやっていきたい。そういう考えで頑張っている。
   保護を受ければ税金は免除されるのに、自分で頑張っている人には税金がかかる、これはおかしなこと。

 8)考え方を問う
  憲法の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という規定を、不十分ではあっても具体化したものが生保、本来これを下回る生活があってはならない。
  市長の考えを問う。今挙げたような方々は、条例が言う「市長が認める者」として減免の対象にすべきとは思わないか。
   こういう方々も救済されない減免制度を見直す必要があると考えるがどうか。
 
 <答弁>
  「担税力」を個別に検討しないと減免できないので、基準を設けることは適当でない。
  というような、杓子定規な答弁で、「例示したような人も減免されないというのはどうしてか」という私の問いには答えることはありませんでした。
  市長は、答弁に立つこともありませんでした。

 <今後>
  減免制度自体は鶴岡と同様でも、実際の減免は数十倍も多く実施している自治体があります。それは、「明文化されてはいないが、『運用』が違う」ということです。
  私は、そこに行政の「心」が示されるのではないかと思いました。
  議会でもそのことを求めて、質問を終わりました。
  議会の質問は終わりましたが、日々発生する「税金が重すぎる」「払えない」という声に応えて、減免制度の適用などを求めて頑張っていきたいと思います。