関とおるの鶴岡・山形県政通信

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山形県議会9月定例会についての見解

2018年10月14日 | 県政全般
山形県議会9月定例会が10月12日で閉会となりました。党県議団は提案された全ての議案について賛成しました。全会一致の可決となりましたが、全員賛成の場合は討論で意見表明を行うことができないため見解を発表しました。以下その要約です。

1.補正予算案は、大雨・台風及び渇水被害対応などが大半です。質疑を通して、国の水害対策の抜本的な拡充と、県としてもハード・ソフトの対策の強化が求めらていることが明らかになりました。
○主要農作物種子条例が全会一致で可決されました。
 安倍政権の種子法廃止に対して、広範な関係者が反発、県内でも学習会などもおこなわれ、条例制定の要望が県に寄せられました。
条例提案は、関係者の声に応えたものとして高く評価できます。同条例の制定は全国4番目で、主要農作物の種子に関わる施策、財政措置、県民の理解などが規定されています。
今後は、国に種子法復活と、一部特定企業による種子の独占化を招かないような措置を求めていくことが課題です。
 ○知事が今冬の福祉灯油実施を表明したことは評価します。県民の切実な要望であり、党県議団としても予算要望と議会質問を重ねてきまし。
 ○個人番号(マイナンバー)の利用できる事務を高校就学支援金支給や生活困窮者自立支援法の進学準備給付金支給などに拡大するのは問題です。山形市では、マイナンバーの通知が届かない方が588人(9月30日)いるそうですが、県はそうした県内の実態を把握していないようです。個人番号を記入していない申請も受けつけるなど丁寧な対応を求めます。
 ○党県議団が紹介議員となった核兵器禁止条約採択を求める請願は、県政クラブ所属議員の賛成表明がありましたが、自民党議員の主張で「継続審査」となりました。県民多数の願いに応えようとしない姿勢は問題です。私学助成を求める請願は採択されました。 

2.私は、予算特別委員会で質問をおこないました。北東アジア情勢の変化の下での安倍九条改憲に対する知事の認識を質すと共に、防災の重要課題の一つである河川改修費・維持管理費で国が財政措置を拡充すべきこと、自立支援型介護等の問題点と課題、不登校対策、田川地区高校再編、仮設火薬庫設置等を取りあげました。特に、中高一貫を含む高校再編について、中学受験競争と既存の市町立中学校との格差を生むものであることを質しました。県の計画は酒田地区からも異論があがっており、見直すべきです。
 商工労働観光常任委員会では、外国人労働者問題で技能実習法の目的と実態に乖離があり、人権侵害の問題があることを指摘しました。他に、消費税増税が商工業者の存否に関わる負担をもたらすものであることを取り上げました。
 人材育成対策特別委員会では、刑務所・少年院を退所した高齢者・障害者の地域生活定着支援事業の拡充などを求めました。
渡辺ゆり子県議は、厚生環境常任委員会で子どもの医療給付の支給拡大、ひきこもり支援強化、化学物質化過敏症対応などを求めました。
特別委員会では、県が今議会で県立図書館の指定管理者を一部導入し、具体的検討に入ることを表明したことに対し、制度の弊害を指摘し、導入すべきでないと主張しました。

3.今議会では、国政与党の県議の一部からも新自由主義の弊害を指摘する声や種子条例を評価する動きがありました。安倍政権に対する地方の保守地盤からの反発の反映です。
 党県議団は国の悪政と対決し、県民要望実現の県政へ進める立場で引き続き力を尽くす決意です。
                                                             以上