関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

参院選が終わって

2007年07月31日 | 活動報告

 一昨日の日曜日、参議院選挙が終わりました。
 翌日月曜日は、毎週定例の朝の街頭宣伝を復活し(公職選挙法の規定により、選挙期間中は、拡声器による宣伝ができません)、参議院選挙の結果と今後の決意などを報告しました。いつもより興味ありげに聞いてくれる方が多いように思われました。朝から暑かったです
 なお、「選挙での支援のお礼」はやはり法律によりできないことになっていますことをご理解頂きたいと思います。


 昨日と今日は、選挙の総括の準備をおこないました。
 自分と党の選挙の取り組みの到達を整理し、前進面と今後の課題などを検討します。組織的検討のために、それぞれが自分の持ち分を整理する訳です。
 テレビや新聞などでどのような議論が交わされているかもチェックしなければなりません。各党党首などが出演する番組や、新聞は6紙ほど読んでみました。見解は明日まとめたいと思います。
 
 選挙の取り組みの中で、自分が取り組むべき課題やヒントにもぶつかりますのでこれらも整理します。これは日常的な仕事ですが、選挙では、政策を訴えたり、有権者の話を聞いたりする活動を活発に行いますので、やはり色々出てくるようです。
 そういう点でも、選挙は大事な機会です。

 以上のような整理をしながら、今後のスケジュールを立てます。まあ、翌週、翌々週ぐらいまではいつでも大体詰まっていますが、選挙のような一定規模の取り組みが終わると何かしら必要な仕事が出てきます。

 本日は私が参加している小学校の読み聞かせボランティアの11月の行事についての打ち合わせもありました。
 それから、来週予定している小学校の卒業35周年同級会の準備などもおこないましたし、先月のケガの診察も久しぶりに行きました。

 何にしろ、選挙中にためこんだ宿題にしばらく追われることになりますので、夏休みに入った子どもらに「宿題は早めに終わらせろ!」と怒鳴っても説得力がありません。




 




年金問題、市議会でも闘論

2007年07月26日 | 医療・介護・福祉など社会保障

参議院選挙で年金問題が大きな争点になっています。鶴岡市議会でも先の6月定例会でこの問題について討論がおこなわれました。日本共産党市議団が提案した請願に関して、黎明公明の秋葉議員が反対討論、私が賛成討論をおこなったものです(他に、みどり21の草島議員が賛成討論)。議会から一ヶ月余り経過しましたが、今時参院選に繋がる問題として、ご報告しておきます。
 私の要約です。

(秋葉議員反対討論)
  消えた年金記録とする表現そのものも、いたずらに国民の不安をあおるためにするセンセーショナルな表現。年金が消えたわけではなく、基礎年金番号に統合されていない記録が3億件のうち、いまだ5,000万件残っているということが真実
 5,000万件については、政府与党として対応策を矢継ぎ早に打ち出し、受給資格のある人が受給できないことのないよう、さらには年金制度そのものに対する信頼が根本から失われることのないよう配慮がなされている。
 そもそも、なぜ今回のような年金記録問題が起こったのか。
 第1に、基礎年金番号を導入する際の制度設計と導入後の統合システム上の問題点であり、基礎年金番号の統合をいつまでに完了するのか具体的な計画がなかった点や導入後のチェックシステム、進捗状況の確認などの体制が不備であった。
 第2に、社会保険庁というお役所の職員団体に支配された、やる気のない業務効率の低い組織体質が問題。社会保険庁当局と職員団体との間で交わされた102件にも及ぶ覚書、確認事項、いかにこのお役所が国民の利益よりも労働条件を優先してきたか。
 第3に、国民の立場に立ったサービス精神を欠く職員体質。大事な年金記録を間違いなく年金支給につなげるという責任感の欠如、加入者から指摘されるまで積極的に統合を進めようとしない庁の姿勢、保険料のむだ這い、年金記録ののぞき見など、公務員のモラルの欠如。
 以上のような原因や責任をはっきりさせることが問題解決の第一歩であり、一部政党やマスコミのように実態に目をつぶり、選挙日当てに国民の年金制度に対する不信感をあおるような言動は、厳に慎まなければならない。
 その上で、今回の意見書案である4点の要望項目を見ると、1については現在政府で現役世代も含めて調査対象とすることになっており、安倍総理も1年以内に5,000万件の調査を完了すると発言、これ以上重みのある言葉はない。
 2の年金記録情報を該当者と想定される人に提供するという作業も、1年以内に名寄せを完了させ、それに基づくお知らせも、平成20年度中に完了させることになっている。加入履歴については、明年4月から、年金定期便ですべての年金加入者に、35歳、45歳、58歳など節目の年齢にお知らせすることになっており、政府与党として、この加入履歴のお知らせをすべての年金加入者に拡大するよう検討が進んでおり、近く発表される予定。
 3は、第三者委員会を国が6月中に設置、7月には各都道府県に所在する総務省の出先機関に設置することになっており、証拠書類がない場合でも積極的に受給権を認める立場から、総合的に判断することになっている。
 4も、電話相談はこれまでの6倍の人員を拡充するとともに、社会保険事務所についても従来の第2土曜日だけでなく、すべての土日についても相談窓口を開設するなど、手厚い相談実施体制がしかれることになった。
 以上4項目全部について、既に政府与党で手だてが講じられることになっており、本議会からの意見書として改めて政府に要望する必要はないものと考える。以上、反対討論とする。

関 徹 賛成討論
 国民が苦労して納めてきた保険料が年金の記録にだれのものかわからないものが発生するという、いわゆる消えた年金が、本意見が提案された時点での5,000万件に加えて、新たに1,430万件、国民の不安と怒りはますます広がっている。
 年金制度を信頼できないという声が76%。「いたずらにあおり立てられた」結果ではなく、国民が正しく事態を判断し、心配をしていることのあらわれ。
 意見書案が指摘するとおり、国民には今度の問題では何の落ち度もなく、全く国の責任によって生じた問題であり、国の責任で一人の加入者にも被害が発生しないように、既に起こされた被害には最大限の補償を行う手だてをとることが求められる。
 しかし、今政府与党が示している対策は、そういう責任を果たし得るものではない。反対討論の内容も含めて、対策の誤りを明らかにすることによって、本意見書に賛成する討論を行う。
 政府与党の対策の第1の問題は、未統合の5,000万件について、受給者、加入者の記録と突き合わせの作業を1年でやるという点。それには毎日およそ19万件を処理することが必要。1,000人の職員を配置して、1件を2分で処理しないと終わらないが、そういう人員配置は示されていないし、作業のプログラムが開発されるのが来年の3月などと言われ、実際の作業時間は1年よりずっと短くなる
 調査対象は、生年月日、性別、氏名の3条件で一致したものについてのみであり、作業は名前を照合する、いわゆる名寄せだが、これは既に1度行われた作業であり、その結果、宙に浮いたのが5,000万件と、他に1,430万件。これでは、本当に問題を解決し得る調査にはならないことは明らか。
 第2に、そもそも政府与党は5,000万件についても1,430万件についても、何ら問題のない記録であるかのように述べている。基礎年金番号に統合されていない5,000万件、このうち現在年金受給年齢に達している方が2,880万件、既に死亡した方も少なからずいることが推測される。日本共産党の小池晃議員が参議院厚生労働委員会で、5,000万件の平均加入月数が最低の1カ月だとしても奪われた給付は3兆円を超え、6カ月だとすれば20兆円にも上ると試算を示したのに対し、厚労省はこれを否定できなかった。重大な問題が、現に生じている。
 第3に、未払いが判明した場合、5年以上前までさかのぼって全額払う、積極的に証拠を認めていくとされてるが、問題は、どういう場合に支払うのかが不明確だということ。
 雇用主の証明や銀行通帳の振り込み記録などという例を示しているが、今30年、40年前の記録がないので、多くの国民が支給対象から排除されているということが問題になっている。
 第三者委員会が判断するというだけでは、何の保証にもならない。第三者委員会に示される基準自体が問題。同僚の証言であるとか、もっと幅広い状況証拠を認めることにし、国め側がそれを反証できなければ認めるという態度が求められる。
 第4に、社会保険庁の解体も大きな問題。今回の事態で明らかになったことは、年金という事業が国民から莫大な保険料を預かり、それを何十年にもわたって、間違いなく管理しなければならないという極めて高い社会的責任が求められる巨大な事業であるということ。
 その事業は、国会と内閣という仕組みを通して、国民が基本的に管理することのできる国の事業として行わなければならない。政府与党は、社会保険庁を民営化し、さらに民間企業へのアウトソーシングを推進するとしているが、それによってなぜ事業が改善されるのかということは明らかでない。今、民間企業の不祥事が相次ぐ中、「民間は善、公務は悪」などという決めつけには、何の根拠もない。
 さらに、問題の原因が社会保険庁の労働組合にあるかのように主張しているが、みずからの責任をあいまいにしようという問題のすりかえ。もちろん公務労働を国民によりよいサービスを提供するために改善していくことは、いつの時代でも当然の仕事
 しかし、今回問題になった社会保険庁の問題は、本質は別。この間1985年から2004年の間に社会保険庁長官を経験した7人が公益法人などに天下って得た収入が9億3,000万円にも上るということが、国民の怒りを買っている。
 また、今まさに問題となっている情報処理システムに67年度以来、公費や保険料が約1兆4,000億円も投じられたが、このシステムの運用管理を委託する関連企業4社に、社会保険庁の歴代幹部ら15人が役員や部長として再就職している。(関連企業は、自民党に2億円を超える政治献金)。
 政党・政治家と高級官僚と大企業との政官財の癒着、こういう癒着腐敗構造こそ改めなければならない。社会保険庁の解体が年金事業を国民の関心から遠ざけ、事業を分割することによって、こういう癒着構造を一層拡大するもの。
 以上、最初に述べたようにこの意見書案が提案された時点からさらに問題は拡大し、政府与党実の問題点も次第に明らかになってきた。すべての受給者、加入者に保険料の納付記録を直ちに送ること、社会保険庁解体をやめることなど、本来であればもっと盛り込みたいところだが、そういう点を勘案しても、消えた年金問題について政府与党が真の解決策を打ち出していない今、本市議会が意見書を採択することは大きな意義を持つものであることから、採択に賛成することを述べて討論とする。

 その後、事態は進展し、共産党の主張通り、「全加入者、受給者への納付通知の発送」が認められました。しかし、最大の問題は、年金額が低すぎ、保険料の納付期間が長すぎるという、年金制度の貧しさです。
 この点でも、日本共産党は抜本的で現実的な提案をおこなっています。


実感:格差の拡大

2007年07月24日 | 政治全般

 ここのところ毎日、たくさんの方々に参議院選挙についての日本共産党の主張をお話しし、同時に「今の政治について」たくさんのご意見を伺っています。
 世論調査にも現れているように、年金問題についての関心が高いことはもちろんですが、「格差社会」について多くのご意見を頂いています。

 「庶民は税金どんどん増える。大企業だけ景気がいいんでしょ」
 「住民税(増税)とか、仕方無いのかも知れないけど、それにしても重すぎる」
 「若い人が派遣やフリーターばかりで将来どうなる」
 「年金暮らしの高齢者が大変な生活をしているのに、税金の無駄づかいが酷い」
 「『格差』というのは仕方が無いのでしょうか・・。」etc.・・。


 読売新聞の「07選挙 参院選」というシリーズで先週、「格差是正」が取り上げられ、経済評論家の内橋克人さんの小論が掲載されていました。私見で要約すると以下のようになります。

 小泉政権依頼の構造改革で新たな構造問題が生まれている。労働分野、地方・農村、低金利(家計の利子所得は300~400兆円失われた)。
 05年度の国民所得の内、家計に回った所得の割合は上がったが、「賃金、配当、利子所得」などのうち、配当が急増した。多くの家庭に恩恵は無い。「経済成長が格差を縮小する」という理屈は通用していない
 非正規雇用は増え続けている。企業は年金や介護保険などの企業負担を軽減できるが、本来は企業が出すべき負担を社会に転嫁しているに等しい。
 非正規雇用が増えれば、医療保険、年金などの社会保障制度は遠からず崩壊する。生活保護も今以上に増加し、そうなれば一企業でどんなにコスト削減策を講じても、全体としての社会コストが高くなって国の競争力は弱まる。
 「再チャレンジ」なるもので、これら(格差を生み出す仕組み)の根治は可能だろうか。政権を担うのなら、将来不安を除き、真に21世紀を展望できるレジーム(体制)を示さなければならない

 庶民が疑問に思っている問題の構造を短い文章の中でも解き明かしてくれる、まさに卓見です。
 

 同じ頃、赤旗新聞は、民間シンクタンクの第一生命経済研究所のリポートを紹介しています。
 同リポートは、2005年の所得2千万円超の人数が1990年に比べて1.91倍に増えているが、資本金10億円以上の企業の役員報酬が「04年から増加ペースを速め、3年間で18%も増えていること」が理由の一つであること、一方、年間所得300万円以下の所得層の人々が増加していること、勤労者の非正規雇用化や中流サラリーマンの絞り込みによって、二極化が起こっている動きも作用していることなどを分析しているといいます。

 また、同じく先週の山形新聞では、06年度の県信用保証協会が倒産企業などに代わって債務を支払った「代位弁済」の総額が前年度比31%増の60億9700万円に上ったこと、今後、弁済が懸念される「延滞」も前年度比13.4%増の60億9400万円にのぼったことを「景気の格差裏付け」と報じています。

 日本共産党は、このたびの参院選で、「格差と貧困」の問題が最大の争点の一つと考えていますが、社会保障制度の後退、雇用制度の改悪、庶民増税・大企業と高額所得者減税など、格差と貧困を拡大する政策について、同じ立場にある自民と民主では政治は変わりません
 多くの市民の皆さんが、対話すればそのことに共感して下さいます。一人でも多くの方と、心を込めて対話をしていきたいと思います。

 

 

 


 

 

 
   


 


大門参議院議員来鶴

2007年07月23日 | 政治全般

 大門実紀史参議院議員が応援のために来鶴しました。
 大門議員は、金融・経済問題に明るい方で、あの竹中平蔵前大臣をして「大門君との議論が一番手応えがある」と言わしめた論客です。議員になる前は建設労働組合の専従をしており、労働者の仕事・生活を知り尽くした人(そこが、机上の理屈で労働者・国民を切り捨てる竹中経済学を震え上がらせる所以でしょう)です。
 議員は、午後1時に庄内空港に到着すると直ちに事務所で候補者カーと合流し、午後7時までの間に市内7カ所で街頭演説をおこないました。
 私は、千石生協前の街頭演説会に参加しましたが、大門議員のお話は以下のようなものでした(小見出し・カッコ内は、関)。

 民主党では政治は変わらない
 与野党逆転の可能性が高まっている。逆転すれば、衆院でごり押ししても参院で阻止できるようになるが、問題はどの野党が伸びるかだ。
 民主党は4年前に当時の財界が民主党と自由党を仲介してできた政党だ。今、民主党の中に、「与野党が逆転したら民主党を出て自公政権に加わり、大臣のイスの一つでももらおう」と検討しているグループが出来ている。
 
 自民・民主の「年金一元化」とは
 
自民党も民主党も「年金の一元化」を主張しているが、厚生年金と国民年金を一つにすれば、厚生年金の支給額は引き下げられ、国民年金の保険料は引き上げられる
 目的は、厚生年金の企業負担を無くすること、財源に消費税を充てることだ。
 共産党は、消費税を上げないで年金を良くする」提案をしている。年金は、ため込みが200兆円近くある。投資に流用しないで給付に活用すればいい。それで、最低年金制度の確立と、受給資格を25年支払いから、10年に短縮できる。

 増税・改憲阻止に共産党を
 消費税増税は、早ければ来年の国会に提案される可能性がある。財界の要請であり、法人税のさらなる減税も計画されている。こんなことは絶対に許されない。消費税増税に反対の人は共産党に入れて欲しい。
 憲法改悪も重大な争点。最初に憲法を変える」と言ったのは、現民主党党首でかつての自民党の小沢一郎氏だ。民主党は憲法問題にだんまりを決め込んでいる。「憲法九条を守れ」は、国民多数の声。民主では憲法を守れない。
 公明党について。共産党が「年金の一億人レター作戦(すべての受給者・加入者に納付状況の通知を送る)」を提案した時に公明党は「無理」と言った。共産党の追及で政府が「やる」と言ったら、今度は「自分たちがやった」と宣伝している。こういう政党だ。雨が晴れても「自分たちがやった」と言いかねない

 自公の政治があまりに酷いので、「民主党へ」と考えている人もいるかも知れない。しかし、小さくても政治を動かしてきたのは共産党だ。
 障害者自立支援法でも問題を指摘して補正予算をつけさせた。
 偽装請負問題も共産党が取り上げ、厚労省も厳しくチェックするようになった。
 サラ金のグレーゾーンの高金利も正してやめさせることになった。
 年金問題も共産党の提案が政治を動かしている。
 一体民主党は(自公の悪政に対して)何をやったのか?ー何もしなかった(それどころか、教育基本法改悪、改憲手続き法成立などを手助けしました)。共産党はまだまだ小さいけれども政治を動かしている。
 共産党が大きくなれば、もっと沢山の仕事ができるし、して見せる。
 どうか今度の選挙では、共産党に力を貸して下さい。

 
 大門議員は、大変な論客であるとともに、大学時代は「落研」所属ということで、共産党の議員には珍しく(などと私が言っていいのか?)大変「オモロイ」お話しをする方です。
 集まった市民の方々には、「やっぱり共産党だ」と大いに士気高揚して頂いたと思います。
 また、私自身、「自分の言葉でしゃべる」ことの大切さを改めて感じさせられました。勉強していきたいと思います。
 



 
 


櫛引・朝日の状況は?~庁舎と懇談~

2007年07月18日 | 市政全般

 昨日17日(火)、櫛引・朝日庁舎の幹部職員と市議会議員の懇談会がおこなわれ、私は日本共産党市議団を代表して参加しました。

  激しい雨が降っていました。
 
 特徴的だったことは、
 ①庁舎から「『合併して良かった』という市民の声が多く聞かれる」という説明があったが、よく聞いてみると、主に「合併したら大変になる」という不安に対する「それほどでもなかった」(「合併前に予定していた事業が着手された」とか)という安堵感によるものであって、「合併したからここが良くなった」というような前向きの声は無いということ。むしろ、旧町村時代の独自事業がこれからどうなるかについての不安は依然として大きいということ。
  日本共産党に寄せられている声は、そういう不安の声が多数です。庁舎側が、「良かったという声が聞かれる」などと言うのは、政治的思惑のように感じられました。
 ②農業を基盤とする地域にあっては、政府が進めている「品目横断的経営安定対策」が大きな壁となっていること。
  例えば、旧櫛引地域では、「地域全体をフルーツの里として整備する」という構想を持っているが、その基盤となる米作が揺らいでいる。これまで米10アール当たり78000円の収入を目標としていたものが、37000円と半分以下で計画しなくてはならないこと。果樹も、それらとの組み合わせで初めて成り立つ。認定の基準自体が「大変無理な状況」との率直な説明がありました。
  旧櫛引の販売農家729戸中186戸で、カバー率は25.5%にとどまっている。(作付け面積比では51.2%)
  旧朝日地域では、「森林の活用」と「雪の活用」が地域の課題としてあげられているが、それも米を中心とした中山間地の農業経営あっての話しであるが、それが成り立っていく展望は未だ示されていないこと。
 
 私は、櫛引庁舎では、
 ①「合併して良かった」という「市民の声」は具体的にはどういうことか。(答弁は前述)
 ②「フルーツの里」の「担い手」についての構想は。
 ③「フルーツの里」構想への品目横断的経営安定対策の影響は。(答弁は前述)
 などについて質問しました。
 朝日庁舎では、
 ①「森林の活用」と「雪の活用」が地域の課題としてあげられているが、それも米を中心とした中山間地の農業経営あっての話しではないか。それが成り立っていく展望は未だ示されていないのではないか。と質問しました。

 他の議員からの質問・意見では以下のようなものが注目されました。( )内が答弁。
 「旧町村の独自事業で、住民に喜ばれているものは何か」(明確な答弁無し。)
 「農業では、『安全・安心』がキーワード。どう進めているか」(庁舎もそのように認識。)
 「堆肥の確保が重要。その対策は」(検討課題。)

 「鶴岡の森再生構想」も、率直に言って、農業経営の成立が無ければ「絵に描いた餅」、「行政の思いつき」に終わらざるを得ないものと思います。
 ところが、朝日庁舎の説明では目の前の課題に真摯に取り組む姿勢はともかく、上記のような「危機感」は感じられませんでした。最初から「国のすることにあれこれ言っても仕方ない。国の方針の範囲で頑張る」ということではいかがなものかと思いました。国のすることでも、差し支えがあれば率直に認識し、そのマイナスをカバーする対策を打ち出すという姿勢が今こそ大切と思いました。
川も増水です。
 


中体連で、部活動終わる

2007年07月14日 | 子育て・教育

 鶴三中のソフトボール部の保護者会長をやっていましたが、昨晩、総会をおこない、次期体制に活動を引き継ぎました。

 最後の試合となった、田川地区中学校総合体育大会(通称中体連)がおこなわれたのが先月16日(土)17日(日)です。
 今年は、田川地区から3チームが県大会に行けるという好条件で、さらに我が部は、一、二回戦を勝ち進むと準決勝で強豪羽黒と当たるものの、もしそこで負けても三位決定戦で勝てばよいという組み合わせにもめぐまれ、子どもらも保護者も、「勝って米沢牛を食いにいくぞ!(県大会が米沢でおこなわれるため)」と大いに意気込んでいました。

 しかし、一回戦は勝ち抜いたものの、二回戦でよもやの守りの乱れがあり、最終回コールドという思わぬ形で敗退しました。
 
 県大会の夢が潰えるとともに、中学生活の大半を打ち込んできた部活動も終わりが告げられました。

 昨晩は、それから早一ヶ月経ったことに気づき、子も親もまだ、「部活後の生活」が出来ていないナアと反省しました。
 中学の部活動は、実質2年間とちょっと、終わってみれば本当にアッと言う間のように感じます。
 チームは、「輝かしい戦績」を残すことはありませんでしたが、部活動は、中学生活を豊かなものにしてくれました。

 最後の試合、ピンチの時にはマウンドに集まり、励まし合い、みんなで気合いを入れ直して困難に立ち向かいました。

 そこには、一緒に日々の練習をやり抜き、先輩・後輩・先生・コーチ・対戦相手などとの人間関係でも一緒に揉まれる、そういう中で結ばれた強い絆がありました。
 
 私は、中学生の部活動(特に運動部)では、技量や体力の向上(上手になること、強くなること)もさることながら、人間性が豊かになるということが最も大事なことなのではないかと考えています。
 そういう点でソフト部は、なかなか有意義な活動ができたと思っています。

 また、保護者自身の生活の困難が増す中で、部活動を支えていくことは大変です。お金がかかることで有名な部には「入らないように」子どもを「誘導」することも希ではありません。
 私は、学校の部活動は、どんな子でも、どんな家庭でも、参加できるものであるべきと考えますが、部活動のあり方について、今後も研究し、学校・保護者の方々と協力・共同していきたいと思います。


 
 


 
 


「議会だより」を編集しています

2007年07月13日 | 活動報告

 6月定例会(4月臨時議会も含む)の「議会だより」編集についての会議が一昨日と本日おこなわれ、私も委員会副委員長として参加しました。
 鶴岡市議会では、3,6,9,12月の定例議会の後に「議会だより」を発行しています。今は、全国どこの市町村でも同様の広報誌を発行していますが、鶴岡では各会派の議員で「議会だより編集委員会」を設けて議員が作成しています。
 レイアウトなどの基本的構成は毎回同じですが、質問と答弁の趣旨、文章の整合性、写真などについて、3回程度の会議で議員自身が検討します。毎回悩ましいのは写真ですが、市の色々な行事を題材にして、議会事務局の職員の方に撮影をお願いしています。

 昨年はいくつかの他自治体の議会広報の視察もしてきましたが、どこでも「どうやって読んでもらうか」、大変苦労しているようでした。
 紙面も限られている上に、「正確性」が第一であり、「面白い」内容にはなかなかなりませんが、議会について知って頂くために重要な発行物です。
 市民の皆さんには、出来るだけ頑張って目を通して頂き、広報について、議会についてお気づきの点をお寄せ下さるようにお願いします。

 


どんだけ~! 汚れた政治

2007年07月10日 | 政治全般

 「事務所費問題」で自殺に追い込まれた松岡利勝前農相の後任として就任した赤城徳彦農水相の「事務所費問題」が発覚し、「政治と金」の問題が参院選の争点としても改めてクローズアップされています。これは、地元(衆院茨城一区)の政治団体が大臣の実家を事務所として届け、実体が無いのに10年間で9千万円もの経費を計上していたものです。
 実家に住む母親や父親がテレビの取材に答えて、「家賃や光熱費など受け取っていない。秘書などはおらず、私たち(夫婦)が住んでいるだけ」と話す姿が放映されたのに対し(翌日、「訂正」を図っていました)、大臣は「(実家は)精神的、象徴的場所」などと釈明していました。
 親がわざわざ息子の不利になるような作り話をするハズは無く、勘違いするような問題でも無く、本人も「実体的場所」ではなかったということを自ら表明したようなものです。
 安倍首相は、「農水相はしっかり説明をした」などと言いましたが、昨年末、架空の事務所経費など10年間で約7800万円を政治資金収支報告書に計上していたことから閣僚を辞任した佐田玄一郎行政改革担当相と同じ性格の問題であり、領収書の公開等を指示し、問題が証明されれば辞任させるべき問題です。今回も最低限のリーダーシップに欠けていることを明らかにしてしまいました。
 
 苦しい生活の中からむしり取られた税金が、政党・政治家によってでたらめに使われているという問題は、生活感情から「頭に来る」ことはもちろん、民主政治の根幹を為す問題です。
 事務所費問題は、昨年11月の参院の委員会で日本共産党の井上さとし議員が取り上げ、引き続きしんぶん赤旗が閣僚や与野党幹部など18人がそれぞれ一千万円以上の事務所費を計上していることを追及、政治の一大争点となったものです。
 民主党も当初追及の構えを見せましたが、小沢一郎党首が不動産所得などに使った4億1500万円を事務所費に計上していた問題が発覚したのを初め、党幹部・議員の疑惑が次々と持ち上がったことから静かになってしまいました。
 
 そもそも、日本共産党を除く各政党の財政は、「わいろ」である企業・団体献金と、憲法違反の政党助成金で成り立つという、非常にゆがんだものになっています。
 政党が国民の税金を山分けする「政党助成金」は、日本共産党を除くすべての主要政党が受け取り、これまでの総額は3840億円にも達しています。(ご覧になっているあなたの税金も、あなたの支持政党の有無にかかわらず山分けされた訳です)。
 自民党の収入の60%、民主党の83%(05年)も占めるという依存ぶりであり、主義主張を訴え、共感する国民に自主的な募金を求めていくという、民主社会の政党として怠慢と言わなければなりません。自分の懐に国民の望まないお金が流れてくるという法律を自分等で取り決めるなど、恥ずかしく無いのかしらと思ってしまいます。
 また、自民も民主も「消費税増税、大企業減税」「憲法九条改正」など財界の主張を体現する政策を取りまとめることによって、より多くの「政治献金」をもらうことに血道を上げています。
 
 こういう中で、財政面でも清潔な政党=企業・団体献金を一切もらわず、政党助成金もきっぱり拒否して頑張っている日本共産党の支持が広がることが、政治と金の問題を但し、清潔で開かれた政治を推進してくために、何より大事な問題と考えています。

 それにしても、「美しい国」とは、お金の問題一つとっても何とも似つかわしく無いスローガンになってしまったものですネ。


学童保育所の「資源回収」~市連協総会に参加しました~

2007年07月07日 | 子育て・教育

 6日(金)学童保育所連絡協議会(通称「市連協」)第18回総会に出席しました。
 
 鶴岡市には、40の小学校区に19カ所の学童保育所がありますが(内、H19年度新設2カ所)、市連協に加わっているのは、旧鶴岡市の8カ所ということでした。
 市連協は、「指導員の資質向上を最重要課題として位置づけ」(総会議案書から)て各種研修等に努めるとともに、市にも要望書を提出して交渉、市子どもまつりへの参加、講演会開催など、学童保育所の社会的地位向上と市の施策の充実を求めて頑張っています。
 
 私は昨年から、地元である第一小学校区の学童保育所「星の子」の相談役として運営に関わってきましたが、国と自治体の不十分な施策の下で、どの学童も大変な苦労を強いられていることを痛感しています(2月9日に書きました)。
 市連協の役割はますます重要であり、総会でその一端が紹介された、役員・保護者の方々の文字通り粉骨砕身のご苦労に頭が下がる思いでした。
 星の子は、登録児童数86名に達し、ただでさえ老朽化した建物が、大変狭隘なものとなり、早ければ3年後建設が予定されている朝暘一小の敷地内(できれば校舎内)への併設が期待されていますが、それまでの間、分割=二カ所目の確保が課題となっています。

 ところで、来賓あいさつの時に、先月、解体される小学校から資材をGetしてきた話しをしました。
 昨年新校舎が完成した櫛引南小学校の旧校舎が解体される前に、「使える物は使ってもらう」ということで、市内の学校や保育園に通知があったことを聞きつけて、「学童にもくれ」と頼んで、「星の子」と「虹っ子」「風っ子」(いずれも五小学区)にお知らせし、一緒に「資源回収」に行ったものです。
 私が下見した上で、3人の指導員の先生と軽トラ二台で乗り付け、本棚、下駄箱、暗幕、その他を運び出しました。
      

 「Getした」とは言っても、捨てられようとしている物ですから、そんなことは自慢にもなりません。ただ言いたかったのは、「学校で捨てるようなものでもありがたい」という学童の現状を改めて実感したということです。
 また、「学校や保育園には案内されても、学童は対象外」という、市での学童の位置づけも変えていきたいものだと改めて思いました。

 「資源回収」当日はけっこう暑い日で、ハーフパンツにTシャツ、軍手、帽子で汗だくの作業となり、うっかり指を挟んで流血事件も起こしてしまいました。指導員の先生方には、本来業務ではない仕事に嫌な顔一つせず奮闘される様子に、「子どものためなら何でもするんだなあ」と感激させられました。
 私も、今後とも議会で取り上げ、学童への施策の充実を求めていきながら、目の前の課題解決のためにも保護者・関係者の皆さんと一緒に、「汗も血(?)も流す」覚悟で頑張っていきたいと思います。


医師不足解決を~市議会に意見書を発議しました~

2007年07月04日 | 医療・介護・福祉など社会保障

先週閉会した6月定例市議会について、報告を続けます。
今議会で私は、「医師・看護職員確保対策の充実・強化についての意見書(案)」を作成して、提案しましたところ、全会派の同意が得られて採択となり、鶴岡市議会の総意として関係省庁に送付されました。

案文は、
「高齢社会の進展、医療の高度化・専門化にともなって、保健、医療、福祉に対する需要が増大しており、それを担う医師・看護職員の確保が重要かつ緊急の課題となっております。
 本県における人口10万人あたりの医師数は、全国平均が211.7人であるのに対し、198.8人、庄内ではさらに166.4人にとどまっています(H16年末現在)。
 そもそも日本の医師数が、OECD加盟国の中でも最低の水準にあることが、日本の医療の困難の要因となっていることを想起すれば、庄内の状況はきわめて憂慮すべきものと言わなくてはなりません。
 さらに平成16年度から始まった医師の臨床研修制度の必修化をきっかけに、都市部への医師の集中が進み、地方の病院での勤務医不足が深刻化しております。
 また、看護職員においても、平成17年12月に策定された国の「第六次看護職員需給」見通し」でも、今後いっそう需要増加が見込まれているところですが、さらに昨年4月の診療報酬改定に伴う看護基準の見直しにより、都市部の大病院などへの集中が急激に進み、地方の中小病院等での看護職員確保が困難となっており、地域医療に重大な影響がもたらされています。
 このように、本市を始めとする地域医療の状況に鑑み、医師養成数の抜本的拡大を始めとする医師確保対策の強化、看護職員の養成拡大・労働条件改善など看護職員確保対策の強化を図ることを強く要望します。
 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。」というものです。

 文中の「平成16年度から始まった医師の臨床研修制度の必修化」とは、「新臨床研修制度」と言われるもので、それによって、従来医学部生の半数以上が大学の医局に残っていたものがその半分程度にも激減したことから、大学が自治体病院などに派遣していた医師を呼び戻す動きに出ました。

 しかし医師不足の根本的問題は、これまでの医師養成数があまりにも少な過ぎたことにあります。
 政府・与党などは、「医師が偏在している」などとして、医師の数が足りないのではないと言い張っていますが、「医師が余って困っている地域」があったら教えてもらいたいものです。

 今から20年前の1986年、厚生省(当時)は、「昭和70年を目途に医師の新規参入を最小限10%削減」という方針を打ち出し、医学部の定員の削減を始めました。
 当時は、与党はもちろん、日本医師会やマスコミなども、一緒になってこれを煽りたてたようです。
 20年前に始められた過ちが、今、災いを為しているのです。
 これから医師養成を拡大したとしても、効果が現れるのは10年も先になります(その間に不足を少しでも補う方策は尽くさなければなりません)。
 政治が将来を正しく見通しておこなわれなければならないことを浮き彫りにする好例(悪例)です。
  
 ※なお、意見書作成・ブログ編集にあたっては、「医療構造改革と地域医療」「日本医療の焦点」「日本医療の展望」などを参考にしました。