関とおるの鶴岡・山形県政通信

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山形県議会12月定例会終わる~県知事選挙へGo!~

2020年12月20日 | 県政全般

  2020年度12月定例会が12月1日から18日まで開催され、補正予算が全会一致で可決・成立しました。日本共産党県議団は、補正予算、追加補正予算を含むすべての議案に賛成しました。18日に発表した、県議団の「見解」を要約してお知らせします。
 
(1)補正予算
①解雇・雇止め労働者に「対象者1人につき5万円支給」する給付金のが増額、②低所得のひとり親世帯への「1世帯5万円、第2子以降3万円」を再支給。③感染者が自宅療養になる場合に10日分の食料等を提供。④飲食店・運転代行業に、1業者当たり20~30万円の給付金。などの事業が成立しました。

(2)コロナ感染症患者急増への対策。
 山形市の保健所長は12月9日の記者会見で「今はかろうじてやっているが、これ以上増えていくと非常に大変な状況になる。医療がひっ迫していく・・感染症医療機関の先生は、夜2時3時まで働いて、次の日も勤務している。土日もないという状況が続いている。保健所も土日もなく毎日11時過ぎまで対応している」と訴えています。
 医療資源が乏しい本県にとっては、特別の危機感が高まる事態となっています。
 一方、菅首相が「GoToトラベル」を全国で一時停止することを今月14日になってようやく表明しましたが、27日までの2週間は増加傾向を止める手立てのないものです。
 ①医療機関への減収補てんなどの直接支援、②大規模なPCR検査費用を国が負担する、③年末の資金繰り、雇用維持、事業継続支援に全力をつくす、④生活困窮への相談・対応体制構築、⑤「GoTo事業」を直ちに中止し、観光・飲食業等への直接支援策に転換する、などが緊急に求められています。
 政府はコロナ対策の費用を交付していると言いますが、県は既に21億円余り持ち出しが生じる見込みとなっています。政府の増額配分が求められます。

(3)原子力発電政策について
①福島第一原発事故について県は東電に総額16億5700万円余りの損害倍総請求を行い、今回2012年分として7280万円の和解が成立、賠償総額は8億9700万円となる見込みです。
党県議団が提起した施策です。
②吉村知事は今議会、「卒原発をしっかりと進めていかなければならないと考えており、その思いに変わりはございません。」と改めて答弁しました。
③福島第一原発事故で発生したALPS処理水(放射能汚染水)の海洋放出を行わないよう求める請願が提出されました。私は、採択することを主張して反対討論を行ないましたが、賛成14反対27で不採択となりました。

(4)「消費税5%以下への引き下げを求める意見書の提出を求める請願」について、本会議で渡辺ゆり子県議が賛成討論をおこないましたが、採決の結果、採択が県政クラブ9人、共産党2人、無所属1人、不採択が自民25人、県政クラブ2人、公明1人、無所属1人で12対29で不採択となりました。 

(5)12月15日の商工労働観光常任委員会で、「感染拡大地域からの来県の自粛を求めるメッセージを直ちに発出すること」、「『飲食店等の新・生活様式対応』についての徹底を図るため、関係者へのメッセージを改めて発出すること」「いわゆる『みなし法人』が国の持続化給付金の対象外となっていることについて改めるよう政府に要請すること。県独自に支援策を執ること」を求めました。
 健康子育て特別委員会では、新型コロナに対応する入院医療体制を構築するために、医師・看護師配置基準と賃金引き上げを可能とする診療報酬を政府に求める意見書の発議を提案、委員会として起案する方向となりました。
 また、保健師を始めとする保健所体制の拡充を盛り込むことを提案しましたが、自民党議員が「コロナ感染拡大に対応して体制を拡充すると、感染が収まったときに人が余る」などとして反対しました。
 しかし、県からは、来年度保健師の退職予定が無い中で7人を新規採用する計画を持っていることが説明されましたし、翌週には政府が保健所の体制拡充を進める方針を発表しました。
 
(6)特徴的だったこと
 県民の命と暮らしを守る県の努力と、それに応えないばかりか、GoToキャンペーンなどで逆行する政府の姿勢が浮き彫りになりました。
 原発問題では、政府が原子力発電政策に固執する中で、確固として「卒原発」を表明した知事の姿勢は、都道府県知事の中で唯一のものであり全国的にも大きな意義を持つものです。
 新型コロナに関わる現在の危機的事態は、医師・看護師数がOECD諸国の中で特別に少ないことに端的に表れているような、日本の医療費抑制政策によって大きく増幅されているものです。
 新型感染症から国民の命と健康を守っていくためにも、医療・社会保障費を縮減してきた新自由主義路線からの転換は不可避となっています。
 自公は山形県議会でも、放射能汚染水の海洋放出、消費税減税など、県民の願いを数の力で否決していますが、知事選挙でそういう勢力に審判を下すことは、新自由主義政治の流れを変える意義を持つものとなります。
 「県民の暮らし最優先」の県政を前に進めるために、知事選挙勝利のために全力を尽くす決意です。