こんにゃくゼリーによる死亡事故に関わって、この商品を規制すべきかどうかマスコミやネットで意見が飛び交っています。
「自己責任」や「もちなど、他にも危険な食品がある」というような規制反対意見が結構あるようです。
私は、子どもを始めとする人の命と健康を守ることを最優先にして、社会が組み立てられなければならないと考えますので、こんにゃくゼリーの場合もしかるべき規制がおこなわれるべきと思います。
「注意事項」を守ること(子どもなどに守らせること)が国民の責任だとしても、それを果たさないでしまった時に、死んでしまったり、重篤な障害が残ったりするようなものは、可能な限りの規制をおこなわなければなりません。
「もちが許されているから、こんにゃくゼリーも許されるべき」ではなく、「こんにゃくゼリーの規制は可能であるから規制する。もちの事故も防ぐための方策を考える」という発想が必要と思います。
なお、「こんにゃくゼリーの規制」とは、販売禁止ではなく、固さや大きさ、材質などの基準を設けて、「基準にあったものに改めさせる」ということです。
「子どもの安全ネットワークジャパン」では、子どもの事故防止に関して次のように指摘しています。
事故に対する認識
事故に対する各国の対応をみると、その国の人々の考え方がよくわかります。人権意識の強い国では、事故を防止する対策に積極的です。それらに比較し、わが国の人々は権利意識が低いように思われます。多くの日本人は事故について、「たまたま不運なことに遭遇した」「事故なんだから仕方がない」「今更何をいってもはじまらない」「自分だけが何か言っても変わるわけではない」「誰かが何とかしてくれる」と考えているように思われます。以前にも指摘しましたが、これらの反応や対応で、次の不幸な事故が防止できるのでしょうか?もう、「泣き寝入り」や「人徳で悲しみに耐える美徳」の時代は終わったのではないでしょうか。
国民の意識の変革を!
この連載では、「子どもの生命や健康を脅かす最大の敵は病気ではなく、事故である」ということを認識していただきたかったのです。最終的には、「安全な社会を作る」という意識が自立した国民のあいだに高まって、事故の調査、研究を行い、法的な整備を含めた対策を継続的に行っていく必要があると考えています。
「人間は必ずミスを犯す」ということを前提にすれば、ミスを犯しても安全である仕掛けを考えることができます。このフェイルセーフという考え方が、人類を月にまで安全に到達させたのです。工学的な事故の防止技術など具体的な解決法がわかっているものはたくさんあります。それらについては、実行するか否かだけの問題なのです。各市町村の長が、住民の健康と安全を確保しようと本気で取り組めば、すぐにできることはたくさんあるのです。
この団体の考え方、政策、活動は大いに参考になりますので是非ご覧下さい。
子どもの安全ネットワークジャパン http://safekids.ne.jp/
久しぶりに虹を見ました