関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

2024/07/29

2024年07月29日 | よろず
オリンピックが、災害対策•復旧支援や日米軍事同盟強化等の問題より大事なものとは思いませんが、それでも、スポーツのあり方のみならず、人間と社会の有り様を考えさせる意義あるイベントです。
27日(日本時間)におこなわれた柔道60kg級準々決勝で、永山竜樹選手が絞め技で一本負けしたのは、審判が「待て」をかけた後に相手選手が締め続けたためではないかとして、「誤審で負けた」「相手が卑怯」等など反響が拡がっています。(内容に共感していませんが、Yahooニュースを参考まで)

確かに、「待て」がかかってから技をかけ続けるのは反則であり、「待て」の後に、「失神してた(『落ちた』と言います)からやっぱり一本」等と言う「判定」は、ありえません。絶句。
「待て」がかかって気を抜かなければ落ちなかった可能性もあります(落としたり、落とされたり経験踏まえてます。一応黒帯なんで)。
しかし、永山選手が締め技をかけられてギリギリの状況にあった事は間違いなく、そこで「待て」をかけるという誤審がなければそのまま落とされていた可能性も小さくありません(映像を観ると可能性大と思います)。ここまでの技をかけられてしまったという点で負けても仕方ない状況だったと言わねばならないと私は思います。
締めで一本負けする危機を誤審で免れたものの、待てがかかってからの誤審で負けになったと言う状況からすると、後者の誤審のみを責めるには限界があるのではないかと思います。
また、相手選手は「騒音で『待て』が聞こえなかった」と言っているようですが、これは柔道も含めてオリンピックではよく言われてきた事ですから、国際柔道連盟が対応しておくべき問題だったでしょう(両者に触れて知らせるとかすればいいだけです)。全日本柔道連盟も十分認識していたのですから、こんな問題が発生する前に対応すべきだったでしょう。何やってたのと言いたい。
しかし、この事件の結末として大事な事は、悔しさのどん底にあった永山選手が、凄まじい精神力を発揮して敗者復活を勝ち上がり、銅メダルを獲得した事です。
それは、金メダル以上の価値があり、スポーツの素晴らしさの一端を社会に示してくれたと思います。

【五輪柔道】「これは殺人行為だ!」主審の”待て”も絞め技を続け、永山竜樹が失神一本負け!公開された映像に疑念の声(イーファイト)
#Yahooニュース
news.yahoo.co.jp/articles/8eeda…

7月25日からの大雨被害対策

2024年07月27日 | 県政全般
 25日からの大雨被害対策のために、日本共産党山形県委員会として対策本部を立ち上げ、私は副本部長に就きました。
 26日の時点では、大きな被害のあった地域に乗り込むことは不適切と考え、共産党関係者のルートで情報収集を図りました。
 鶴岡市内は14時現在で1847世帯5095人に避難指示が出され、最大87人が避難所に避難しました(行政情報)。
 京田川が氾濫し、午前中の段階で、住民が孤立した三和集落では、ボートによる救助がおこなわれていると聞きました。
 藤島川、黒瀬川でも溢水があったようでした。
 山五十川、大山、加茂なども含めて、避難指示が出された地域の状況は、居住している人に電話で聞きましたが、けが人や大きな住宅被害等は無く、避難所に身を寄せた方々も順次帰宅していると聞きました。
 鶴岡以外で特に心配したのは、住宅への大規模な浸水があった戸沢村蔵岡地区の事です。
 4年前に角間沢川による内水被害(本来川の水が流れ込む最上川の水位が高いために、水が集落内に溢れてしまうこと。蔵岡の場合は国交省が揚水ポンプを設置した直後だったが、増水量が能力を越えて役に立たなかった)があった時に、高橋ちづ子衆議院議員と一緒に集落を巡視し、懇談会もおこない、要望を取りまとめて国・県の対策に繋げた地域ですが、その後、大規模な工事で設置された輪中堤を角間沢川の水が越え、浸水してしまったようです。原因の究明が待たれます。
 午前中に、近くの道の駅:高麗館に避難した知人を介して、自治会長さんから電話で状況を聞く事ができました。
「高麗館には120人程度避難しているが脇を通る国道47号線が浸水して普通の車では動けない。
 行政の救援車両は来ている(午後には報道機関も来たとのこと)。
 ここの他に、中学校と中央公民館に併せて20人程度いるらしく、残り30人位が浸水した集落内に取り残されていると思われる。現在、自衛隊のヘリで救出されていると聞いた。
 朝食が小さなおにぎり一個で、それも自治体等からの支給で無く、高麗館にあったご飯を提供して貰ったものである(その後、昼も同様におにぎり一個だった)。
 トイレは使えるが、集まっている建物からトイレまで高低差があるため、高齢の方等は行くのが困難で、水分の摂取を控える人がいる。
 居住地の水が引いたら、片付けをやらねばならないが、その際の人手が確保されるか心配している。
 停電してテレビも見られず、ニュースを見た県外の知人からの電話で状況を理解している。」
 などです。


高麗館から蔵岡集落を撮って貰いました。



 村にはこれらの事を伝えたということでしたが、私の方から県の担当課にも連絡し、対策の参考にするよう依頼しました。
 対策の優先順位は県全体の被害状況や支援体制によって検討されるべきものではありますが、猶予ならない問題として県の支援による早急な対策を求めました(直接は村の仕事です)。
 今日は終日この対応を断続的におこないました。
 明日以降、状況を見てなるべく早く現地で要望を聞き、対策を図ろうと思います。
 どうやら雨が続くようですが、多量にならないことを祈るばかりです。

発達障がい者支援の講演会~早期支援、ゲームとのつきあい方~

2024年07月21日 | 子育て・教育
児童発達支援や放課後デイサービス等を運営する株式会社メグシィの「早期からの親子サポート事業講演会」に出席しました。
「早期からの親子サポート事業」は、発達障がい児とその家族への支援の1つとして県内4地域で県が民間事業所等に委託して実施しているもので、今回は鶴岡協立病院附属クリニック所長の石川充先生の「発達障がい児への早期からの適切な関わり方」と、東京工業大学理学院数学系助教の吉川翔先生の「ゲーム依存症にならないための関わり方について」というテーマでした。
 講演の内容はもちろんのこと、メグシイ社から説明された同社の事業も興味深く、地域に於いて重要な役割を果たしておられることが理解できました。
 同社は2016年の設立から8年、公認心理師、認定心理士、精神保健福祉士、小中校の教員免許取得者等々多くの専門職を中心に51名の従業員で6つの事業所を運営し、利用者は235名と、庄内では有数の質と量を備えた事業所となっていました。
180名もの方々が来場したのもその現れと受け止めました。
メグシィ-山形県鶴岡市の発達支援メグシィ | 個性にあった発達支援を。 (megusi.jp)

  

石川先生は講演の中で、「自分が鶴岡で診療を始めた30年前は、発達障がいについてほとんど知られておらず、非常に苦労した」と話されましたが、そこから見れば今日まで支援施策は一歩一歩進んできたと言えます。
 しかし、幼児期から学校、就労、地域生活まで、ライフステージのすべての局面で当事者と家族にもたらされる困難は、未だ重いものがあります。
 当事者が差別を受ける事無く、安心して暮らして行ける社会をめざして、同社と関係者の方々の取り組みが一層発展する事を祈念するとともに、私も引き続き県の支援策の推進を求めていかねばという思いを強くしました。
 

2024/07/14

2024年07月14日 | 平和と民主主義・外交
まちキネで「戦雲(いくさふむ)」の初日上映を鑑賞、併せて行われた三上智恵監督の講演を拝聴しました。
 https://ikusafumu.jp/

 沖縄が日米両政府の戦争体制づくりの犠牲になっている・・。そういう事を本土の国民に知らせようという映画かなと思い込んでいました。
 確かに、与那国島、石垣島、奄美大島、宮古島、沖縄本島の美しい自然が、自衛隊ミサイル部隊、弾薬庫配備等で破壊される姿、島の人々の抗議が無視され踏みにじられる姿が描き出されていました。
 しかし肝心な事は、沖縄が蹂躙されるだけではなく、日本の平和な未来が、国民の平和の願いが、知らない内に蹂躙されているという事でした。
 監督は講演の中で、「映画を観た人が『沖縄は大変ですね』と言うが、沖縄問題では無い、あなたの服に火がついているんですと気づいて欲しい」とお話されていました。

 同時に、映画が描く島の人々の暮らしは、楽園のような青い海と空の下で、伸びやかで輝きに溢れ、行ってみたいな~、と強く思わされました。

(ヤニ下がるとはこの事です。お恥ずかしい)
 監督さんも、勝手に抱いていたイメージとは全く違って、優しい笑顔で、明るく軽やかにお話する方でした。70分間、ノンストップでお話されました。
 重いお話を深く考えさせながらも、一緒により良い明日に進もうと感じさせてくれるお話に心が暖まる思いがしました。

 鶴岡では、26日まであと13日間上映されます。是非とも多くの方に観て頂きたいものです。