セレンディピティ ダイアリー

映画とアートの感想、食のあれこれ、旅とおでかけ。お探しの記事は、上の検索窓か、カテゴリーの各INDEXをご利用ください。

ウェス・アンダーソンすぎる風景展

2023年06月02日 | アート

山本基さんの個展の後、同じく天王洲の寺田倉庫G1ビルで開催されていた「ウェス・アンダーソンすぎる風景展 あなたのまわりは旅のヒントにあふれている」を見に行きました。

本展のことは、いつもお世話になっている担当の美容師さんに教えていただいたのですが、会場に入る前から、インスタ世代の若い女性たちでにぎわっていてびっくりしました。ウェス・アンダーソンは「グランド・ブダペスト・ホテル」などでおなじみの映画監督。

私は彼の映画はそれほど好みではないのですが、独特の映像表現には強く惹かれるものがあります。左右対称の構図や、キャンディのような色使い。ポップでキュートでレトロな映像は、おもちゃ箱をひっくり返したようなわくわく感があります。

そんなウェス・アンダーソンの映画に登場しそうな画像を投稿する AWA (Accidentally Wes Anderson) というインスタアカウントから作品をセレクトし、2022年韓国で展覧会を開催したところ、大好評だったそうです。

今回の日本展では旅をテーマに厳選した作品が、テーマごとに展示されています。本展は5月26日で終了してしまいましたが、大盛況を受けて 11/25 ~ 12/28 に渋谷ヒカリエのホールで再開催されることが決まったとのことです。(fashionsnap.com

このケーブルカーは、(ウェス・アンダーソン監督作品ではないですが) ラ・ラ・ランドに出て来ましたよね。ロサンゼルスの、今は閉業している Angels Flight というケーブルカーです。

アメリカのノスタルジーあふれる風景。

ウェス・アンダーソン監督といえばピンクとペパーミントグリーンのイメージです。

ヨーロッパ、中東、アメリカ、そして日本の風景もありましたが、私が惹かれるのはやはりアメリカのノスタルジーあふれる風景です。写真を見ているうちに、昔大好きだったアヲハタのCMを思い出して、映像を探してみたら... なんと YouTube にありました。

アヲハタ 55ジャム マイアミロケ 1997

撮影された場所は、マイアミのアールデコ地区 (Art Deco District)。

1925年パリで生まれたアールデコは1930年代ニューヨークで流行し、さらにマイアミで独自の進化を遂げました。パステルトーンのレトロな建物が立ち並ぶこの地区は、建築好き、古いものが大好きな私には魅力的な場所でした。

そんなことを思い出しながらの楽しい時間となりました。

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山本基|時に宿る - Staying in Time -

2023年05月28日 | アート

ランチの後、天王洲の YUKIKOMIZUTANI (TERADA ART COMPLEX II) で開催された、山本基さんの個展「時に宿る - Staying in Time -」を見に行ってまいりました。展覧会は5/6に終了しましたが、遅ればせながら記録を残しておきます。

山本基さんは、塩を使ったインスタレーション作品で国際的に活動されている、現代美術のアーティストです。私は、2015年に銀座の POLA MUSEUM ANNEX で山本さんの作品に初めて出会って深い感銘を受け、以来心に留めています。

今回は、コロナ下の2020年に THE GINZA SPACE で開催された土屋仁応さんとのコラボ展以来の作品展ということで楽しみにしていました。 これまでの山本さんの世界を継承しつつ、素材や表現に広がりが感じられ、発見に満ちた作品展でした。

かわひらこ(Butterfly)2023 Acrylic paint on panel

時を纏う(Shrouded in Time)2023 Acrylic paint on mirror

たゆたう庭(Floating Garden)2022 Acrylic paint on canvas

これまでの塩を使ったインスタレーション作品が、色彩を施したパネルやキャンバス、鏡の上に展開し、垂直に展示されていたので、え?!と驚きました。塩に糊を混ぜて固めているのかしら...?と不思議に思って、後でギャラリーのスタッフにお聞きしましたところ

アクリル絵具にガラスの粉末を混ぜたものを絞っているそうです。アクリル絵具だけでなく、ガラスの粉末を混ぜることで、塩で制作した時と同じくらいの立体感を出すことができるのだそうです。

塩の時には、お好み焼き屋さんが使うプラスティックの油さしを使って絞り出しているとお聞きしていましたが、今回はその油さしの小さい版を特注して絞っているとお聞きし、その油さしも見せていただきました。^^

塩を使ったインスタレーションは、いつも展示最終日に山本さんがボランティアの方たちとともに回収し、海に還すというプロジェクトをされています。閉展とともに消えてしまう、その儚さも魅力ですが、一方で常に飾っておけるアートもまた魅力的ですね。

時を纏う(Shrouded in Time)2023 Acrylic paints, natural pigments on wooden panel

横 8.5m ある大迫力の作品

時を纏う(Shrouded in Time)2022 Acrylic paints, crystal glass

1辺 8㎝ のクリスタルに施されたオブジェ

さくらしべふる(Sakura Shibefuru - Falling cherry petals)2023 installation (salt)

塩を使って散り降る桜の花びらを表現したインスタレーション。チェリーレッドの床が、山本さんの作品としてはめずらしく新鮮に感じられました。どのように作られたのか、気になってこれもスタッフにお聞きしましたところ

桜の花びらの形のクッキーの抜型のようなものを作り、そこに塩を絞り入れて作られているのだそうです。1枚1枚ていねいに仕上げられていますが、塩のわずかな厚みの違いで唯一無二の花びらとなっているのがすばらしい。

中心にいくほど、花びらが幾重にも重なっていて、そこには見えない木の存在を感じました。

時に宿る(Staying in Time)2023 digital drawing

別室に展示されていたデジタル・ドローイング。渦の模様がレリーフ全体を少しずつ埋めていき、すべて埋めつくされると、今度は時間がさかのぼって渦の模様が少しずつ消えていく、ということが繰り返されます。渦の模様が等高線のように見えました。

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T.Y.HARBOR(2023・初夏)

2023年05月27日 | グルメ

だいぶ間が空いてしまいましたが、GWの続きです。この日は天王洲で見たい展覧会が2つあり、アートギャラリーのはしごをしてきました。その前に、運河沿いにあるお気に入りのビアレストラン T.Y.HARBOR でお昼をいただきました。

人気があるお店なので事前に予約しておいた方がベターですが、この日は早めの時間に訪れたので、バーコーナーであれば予約なしにすぐに席に着くことができました。

【過去記事】T.Y.HARBOR (2022-01-12)

ブリュワリー (ビールの醸造所) が併設されているので、天井が高くて広々としています。アメリカンなカジュアルな雰囲気が心地よい。

クラフトビールのおいしいお店ですが、天王洲には車で出かけることが多いので飲めないのが悩ましい。この日はノンアルコールのドリンクから、私は左のブラッドオレンジレモネードをいただきました。

右はシックスブレンデッドジンジャーエール。ハウスメイドのジンジャーエールは、スパイスがぴりりと効いて大人の味わいです。

サンドウィッチを2つオーダーしてシェアしていただきました。こちらは、バターミルククリスピーフライドチキンサンド、デーヴィッドスペシャルソース。併設されたベーカリーのパンがおいしい。チキンも柔らかくてジュ―シィで最高です♪

スパイシーフライドフィッシュタコス、スイートマンゴーサルサとコリアンダー。ボリュームたっぷりでびっくりしました。タコスというと挽肉やチキンであることが多いので、お魚のフライというのが珍しい。

ぴりっとスパイスの効いたタコスに、マンゴーを使ったスイート&スパイシーなサルサが新鮮な味わい。ソースがこぼれないように気をつけながら、がぶりと豪快にいただきました。

空はすっかり初夏の様相でした。時々自家用ボートやクルーザーでやってくるお客様もいらして、リゾート気分が味わえるお気に入りのお店です。

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亀戸天神の藤

2023年05月14日 | おでかけ

すみだ北斎美術館を訪れたら、あわせて行きたい場所がありました。浮世絵にも描かれている、亀戸天神です。すみだ北斎美術館から、歩いて30分ほどのところにあります。

ちょうど藤の花の季節でもあり、広重の絵でよく知られている、あの光景をこの目で見ることができる!と楽しみにしていたのですが...

残念ながら、藤の花はほとんど終わってしまっていました。あと1週間早く来たら、満開の藤を見ることができたかもしれません。それでも一応、藤まつりの期間だったので、たくさんの参拝客でにぎわっていました。

わずかに咲き残った藤の花も愛でることができました。

藤棚に八つ橋、池、水鳥。絵になる風景を見ることができて感激しました。

亀戸天神は、菅原道真公に由来する神社で、梅の木もたくさんありますが。梅以上に藤の花で、よく知られています。本殿をお参りする長い列ができていました。

浮世絵に登場する太鼓橋。広重の絵にあわせて、後から作り直されたものと思いますが、有名な太鼓橋を見ることができて大満足でした。次回は藤の花の開花状況をよく調べて、再チャレンジしようと思います。

***

せっかくなので、浮世絵に描かれている亀戸天神をあわせてご紹介しますね。いつかこの風景を見てみたいです。

歌川広重「亀戸天神境内」

亀戸天神の藤といえば、やはり広重の作品が真っ先に思い浮かびます。

川瀬巴水「亀戸の藤」

川瀬巴水は大正・昭和に活躍した浮世絵師。私も大好きな画家です。

葛飾北斎「かめゐど天神たいこばし」

藤はありませんが、北斎が描いた亀戸天神です。

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北斎バードパーク

2023年05月13日 | アート

GWは都内でのんびりすごしていました。偶然ながら美術展に3回訪れる機会があり、アート三昧の休暇となりました。お天気のよかったこの日は、チケットをいただいて、初めてすみだ北斎美術館に行ってまいりました。

最寄り駅は両国ですが、あまりなじみのないエリアとあって、乗り過ごして錦糸町まで行ってしまいました。^^; 2016年に開館した時から気になっていた美術館ですが、ようやく訪れることができました。

インパクトのある建築は、SANAAの妹島和世さんの設計です。写真を見た時には大きい建物だと思っていましたが、意外とこじんまりとした美術館でした。

さて、この日の企画展は「北斎バードバーク」です。風景画の作品で知られる北斎ですが、本展は花鳥画を中心とした展覧会。リアルで細密な描写はボタニカルアートの趣があり、サイエンティフィックな世界に引き込まれました。

鵙(もず) 翠雀(るり) 虎耳草(ゆきのした) 蛇苺(へびいちご)

文鳥(ぶんちょう) 辛夷花(こぶし)

鵙(いすか) 小薊(おにあざみ)

「北斎漫画」三編 風鳥(ふうちょう)ほか

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また、楽しかったのが、飯島虚心の「葛飾北斎伝」に登場するエピソードを再現したインスタレーションです。

11代将軍・徳川家斉の御前で、席画を描くことになった北斎は、長い紙に藍色の帯を描いて川とし、そこに足に朱肉をつけた鶏を放って、点在する足跡を紅葉に見立て「竜田川の紅葉でございます」と答えたとのことです。

それを現代に再現したところを映像に収め、できあがった作品とともに展示していました。

美術館に設えられた三角形の窓は、計算されたアングルなのか、ちょうど正面にスカイツリーが見えました。

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豊洲場外食堂魚金

2023年05月06日 | グルメ

映画を見たのは、久しぶりのららぽーと豊洲。お昼をいただくのに、レストランエリアをうろうろしましたが、ららぽーと豊洲はとにかく広大で、たくさんお店があって迷いました。

最終的に、夫が前に来た時に気になっていたという「ららぽーと3」1階の豊洲場外食堂魚金に入ることにしました。人気のお店で5,6組待っていましたが、ほどなくして席に着くことができました。

こちらのお店は、お魚がおいしくて人気の居酒屋 魚金さんの系列で、以前新橋のお店に連れていってもらったことがありますが、こちらは豊洲という場所柄、お昼はお寿司を中心に、お魚の定食がいただけます。

私は鯛のかぶと煮が気になったのですが、平日のみの提供だそうで、にぎりの10貫セットをいただくことにしました。

ショッピングセンターの中のお寿司屋さんということで正直あまり期待していなかったのですが、まずは見た目の美しさにわ~っと感激しました。寿司下駄が細身の横長で、お寿司が一列に並んでいるのがスタイリッシュです。

ねたもおいしく、しゃりは人肌で量が多すぎず、口に入れた時にほろりと崩れるほどの柔らかさが私好みでした。おしょうゆ皿がありますが、ねたとしゃりに軽く味がついていて、そのままいただけるというのがうれしい。最近のお寿司のトレンドですね。

口に入れるととけるほどに柔らかい茶碗蒸しも、ほっとする味わいでおいしかったです。

こちらは、一番人気の極上海鮮どんぶりです。見た目がよくある海鮮どんぶりとまったく違うので(メニューに写真がついていたとはいえ)とまどいました。ごはんの上にのっているのは、マグロ、サーモン、いか、たこ、いくらなどなど、さまざまな海の幸が10種類くらい

たたきの状態でのっています。見た目はう~ん、という感じなのですが、いただくとさまざまな海の幸が交ざり合って、絶妙なお味のハーモニーとなっています。上のたたきがほぼなくなったところで、右上のお刺身をのせてスタッフに声をかけると

おだしを持ってきてくださいます。おだしをかけて、二度楽しめるどんぶりです。おさしみをのせて、だしをかけていただく食べ方に、愛媛の宇和島鯛めしを思い出しました。

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AIR エア

2023年05月05日 | 映画

ナイキの伝説的なバスケットボール・シューズ「エア・ジョーダン」の誕生物語です。

AIR エア (Air)

お仕事系の映画が好きなので楽しみにしていた本作。早速見に行ったのですが、例によって記事にするのがすっかり遅くなってしまいました。予告を見た時から傑作の予感がしていましたが、期待通りにおもしろかった! 見た後にさわやかな感動が残る作品でした。

監督がベン・アフレックということもあって、ストーリーはまったく違いますが「アルゴ」のテイストに通じるものがありました。まじめな内容なのに、テンポがよくて、ユーモアがあって。ベン・アフレックのユーモアのセンス、大好きです。

また本作は、ベン・アフレックの親友マット・デイモンが主演していて(グッドウィル・ハンティングのコンビ!)そのこともうれしかったです。

マイケル・ジョーダンのマネージャーの口の悪いところが、ボストンっ子のベンが考えたセリフに違いなく、そんなところも、にやにやしながら見ていました。

本作はナイキの創業の物語でも、マイケル・ジョーダンのサクセスストーリーでもなく、あくまで「エア・ジョーダン」の誕生物語。そのことにフォーカスしていたのもよかったです。

マイケル・ジョーダンをブランドにしたバスケットシューズですが、当のマイケル・ジョーダンは本作ではほとんど登場しません。その代わり、鍵を握る人物は、マイケル・ジョーダンの母親です。演じるヴィオラ・デイヴィスはさすがの存在感でした。

当時、まだ高校生選手だったマイケル・ジョーダンの才能を見出し、会社の反対を押し切ってマイケル・ブランドのシューズを作ることを推し進めたナイキのソニー(マット・デイモン)。同じく息子の才能を信じる母親は、ソニーの申し出を受けるにあたって

契約金額以外に、シューズ一足あたりのロイヤリティを支払うことを条件にします。こうしたロイヤリティ契約の火付け役となったのが、エア・ジョーダンだったという事実も興味深かったです。結果的にはエア・ジョーダンは、ナイキを代表するヒット商品となりました。

ソニーがマイケル・ジョーダンの母親を説得するためにノース・カロライナにロングドライブで向かうシーン。映画を彩る80年代のアメリカンポップスの数々。冒頭のざらっとしたフィルムライクな映像など、どれも私のツボにはまってきゅんきゅんしました。

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IL PACIOCCONE CASEIFICIO

2023年04月22日 | グルメ

六本木通り沿いにあって、いつも車で前を通るたびに気になっていた南青山のイタリアンレストラン IL PACCIOCCONE CASEIFICIO (イル・パチョッコーネ・カゼイフィーチョ) にお昼を食べに行きました。

いかにもイタリアの街角にありそうな本格的な佇まいが気になっていました。最寄り駅は表参道ですが、この日は六本木ヒルズに車を停めて、うらうらとした陽気の中、六本木通りを歩いて行きました。

外観も目を引きますが、内部もいかにもイタリア食堂といった雰囲気で、厨房ではイタリア語が飛び交っていて、シェフやスタッフたちのイタリア愛が伝わってくるお店でした。

自家製のモッツァレラと生ハムの盛り合わせ。こんなにおいしいモッツァレラをいただいたのははじめてです。よくあるゴムのような食感ではなく、ふわふわにとろけるよう。生ハムも塩気が絶妙で最高においしかったです。

たっぷり有機野菜の具沢山なサラダ。野菜が新鮮でもりもりといただけます。生ハムやゆでたまごが入っているので、適度なボリュームもあって、おいしくいただきました。

手作りのフォカッチャも、思わず手がのびるおいしさでした。

イチジク・ブッラータとゴルゴンゾーラのピッツァ。お好みではちみつをかけていただきます。イチジク&チーズの甘塩っぽさと、ゴルゴンゾーラの風味がやみつきになるおいしさ。途中ではちみつをかけて、味変させていただくと、これまた最高においしい。

生ハムとグリーンピースのクリームソーススパゲティ。ふだんはクリームソースのあまりいただなかいのですが、これはおいしそうな予感が的中しました。春の味わいです。

食後のドルチェは詳細は失念してしまいましたが、私の大好きな焼き菓子でした。上にムースがのっています。

イタリアンコーヒーといっしょにおいしくいただきました。

***

ランチでいただいた自家製モッツァレラがあまりにおいしかったので、お会計の時にモッツァレラも買い求めました。オンラインショップでも購入できるようです。

糖度の高いプチトマトとバジルとあわせて、上からオリーブオイルをたら~り。シンプルにカプレーゼでいただきました。ランチの時にも感動しましたが、ふわとろのモッツァレラがとにかくおいしい。また絶対に買いに行こうと心に決めました。

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1990年代の映画(セント・オブ・ウーマン / スリーパーズ 他)

2023年04月16日 | 映画

1990年代後半は、慣れない子育てと慣れない海外生活、当時大学にも通っていたので、なかなか映画を見る時間がありませんでした。(フォレスト・ガンプやタイタニック等の大作は一応見ているし、子ども向け映画はたくさん見ましたが)

最近NETFLIXで、偶然この時代の映画を見ることが続いたのですが、これが実におもしろい。CG、VFXなどの映像技術に頼りすぎず、今でいうLBGTやSDGsへの過度の配慮もない。娯楽性にもすぐれ、私的映画黄金時代とよびたくなりました。

前置きが長くなりましたが、ここ数か月NETFLIXで見た1990年代映画をまとめて7作品、感想を書き残しておきます。(各映画にWIkiページをリンクしています)

セント・オブ・ウーマン 夢の香り (Scent of a woman) 1992

ボストンの名門高校に籍を置く苦学生のチャーリーは、サンクスギビングの休暇に、気難しい盲目の退役軍人フランク(アル・パチーノ)の世話をするアルバイトを引受けます。フランクのニューヨーク旅行につきあわされることになったチャーリーですが

フランクのわがままにふりまわされつつ、彼の孤独な魂にふれ、彼を通じて人生の何たるかを学んでいきます。そして厭世的になっていたフランクもまた、チャーリーとのかかわりの中で、生きる希望を見出していきます。

盲目役のパチーノが、レストランで出会った若く美しい女性を伴い踊るタンゴのシーンがすばらしい。自分の将来に関わる大きな決断を迫られていたチャーリーの勇気ある行動。チャーリーの危機を愛ある言葉で救ったフランク。見た後に温かい余韻の残る作品でした。

スリーパーズ (Sleepers) 1996

ちょっとしたいたずらが大ごとになり、少年院に入れられた4人の少年たち。そこは看守たちによる暴力と性的虐待が横行していて、少年たちは心と体に深い傷を負います。出所し、成長した4人はある殺人事件をきっかけに、4人の看守たちへの復讐を決意します。

全体として陰惨で重苦しい作品ではありますが、それを上回る深い人間ドラマがあって、心に残る作品でした。後半の法廷ドラマは緊張感があって引き込まれました。神父役のロバート・デ・ニーロをはじめ、俳優陣の演技がすばらしく、見応えがありました。

ダイヤルM (A Perfect Murder) 1998

ヒッチコックの 「ダイヤルMを廻せ!」 (Dial M for Murder) のリメイクです。妻エミリー(グウィネス・パルトロウ)が、駆出しの芸術家デイヴィッド(ヴィゴ・モーテンセン)と不倫していることを知った資産家スティーヴン(マイケル・ダグラス)が

こともあろうにデイヴィッドに、妻の殺人を依頼したことから、事件が思わぬ方向に発展していきます。ヴィゴ演じる芸術家がなかなかの曲者で、ダグラスやパルトロウとの駆引きが見応えありました。事件に巻き込まれたエミリーですが、最後は女は強しを実感しました。^^

ダブル・ジョパディー (Double Jeopardy) 1999

実業家の夫を殺した罪で刑務所に収監されたリビー(アシュレイ・ジャッド)は、実は夫は生きていて、保険金のためにだまされたことを知り、仮出所中に夫への復讐を決意する、というサスペンス映画です。

仮出所中のリビーを監視する保護観察官のレーマン(トミー・リー・ジョーンズ)は、リビーを追ううちに彼女の無実を確信し、最後は2人で反撃します。つっこみどころは満載ですが^^ スリリングで飽きさせず、最後にすっきりする作品でした。

レインメーカー (The Rainmaker) 1997

フランシス・コッポラ監督の法廷ドラマで、若きマット・デイモンが新人弁護士を好演しています。大学を卒業したもののコネがなくやっと弱小事務所に就職したルディ(マット・デイモン)が、経験豊富ながら司法試験に落ち続けているデックと組み

大手保険会社の不正を暴くために戦います。メインストーリーとしては社会派作品ですが、脇を支えるストーリーも丹念に描かれ、見応えがありました。新人弁護士の奮闘がさわやかで、コミカルな要素もあってよかったです。

ゲーム (The Game) 1997

デヴィッド・フィンチャー監督のサスペンス映画。投資銀行を経営するニコラス(マイケル・ダグラス)は、弟コンラッド(ショーン・ペン)から誕生日プレゼントにゲームの招待状をもらって以降、現実と嘘が入り混じったわけのわからない騒動に巻き込まれていきます。

トゥルーマンショウみたいに仕組まれているんだろうなと思いながらも、あまりに真に迫っているのでどこからが現実でどこからが嘘なのかわからなくなります。個人的にはこんなサプライズも、バースディプレゼントも欲しくありません。><

コレクター (Kiss the Girls) 1997

犯罪心理学の博士である警官クロス(モーガン・フリーマン)が、姪のナオミが行方不明となり、連続誘拐殺人事件に巻き込まれたのではないかとの疑いから、事件を追うサスペンス映画です。

プロットが「羊たちの沈黙」に似ていて、ストーリーとしてはそれほど新鮮ではありませんが、意外な犯人が明らかになる終盤は手に汗握りました。

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Trattoria Pietra Bianca

2023年04月15日 | グルメ

ブログで親しくおつきあいくださっているまだ~むさんと、ごみつさんと麹町のイタリア料理レストラン Trattoria Piettra Bianca (トラットリア ピエトラ ビアンカ) でランチをごいっしょしました。

前日に急に決まったのにもかかわらず、まだ~むさんがすてきなお店を見つけて予約してくださいました。ビルの2階、細い階段を上ったところにあるこじんまりとしたお店ですが、イタリアの洞窟を思わせる店内は、温かみがあって落ち着けました。

お店のHPもセンスがよく、写真がきれいですてきですよ。私たちはサラダとパスタ、メインのお料理、飲み物とデザートのあるランチのコースをいただきました。

最初に運ばれてきた自家製?のフォカッチャ。柔らかさと塩分が絶妙でおいしいです。オリーブオイルは3種類。私はエクストラバージンオリーブオイルをディップしながらいただきました。

千葉の農家さん直送 健康野菜のサラダ。私の写真では美しさが今ひとつ伝わらないですが、カラフルでみずみずしくてさっぱりとおいしかったです。

上にのっているのは先入観でスライスオニオンと思ってしまいましたが、紫大根でした。スライサーを使って家でもまねして取り入れてみたい。

ごみつさんが召し上がった魚介のトマトソーススパゲティ。これは絶対に私の好きなパスタに違いないないと思いましたが...

まだ~むさんと私はちょっとめずらしい、ナチュラルビーツペーストのクリームスパゲティにしました。お店のトップページにもあって、ひと目で心惹かれていました。パスタにもビーツが練り込んであってピンク色が美しい。優しいお味でした。

まだ~むさんが召し上がったメインのお料理はチキン。パリパリの皮が魅力的です。マスタードが自家製というのにびっくりです。

ごみつさんと私は、鰆のお料理をいただきました。手前の赤いのはサルサソースですが、辛味を抑えた上品なお味。菜花やからし菜?など、グリーンがわしゃわしゃたくさん添えられているのも私好みでした。

デザートはチョコレートのテリーヌにいちごのムース。いちごのソースが添えられています。イタリアンコーヒーとともにおいしくいただきました。

***

お食事の後は、場所を近くの珈琲店に移して続きのおしゃべりを楽しみました。お二人とも楽しい時間をありがとうございました。

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