2000年代に大ヒットした「オーシャンズ」3部作のスピンオフで、8人の女性たちが新たに犯罪チームを結成します。サンドラ・ブロック、ケイト・ブランシェットらオールスターキャストが出演。「ハンガー・ゲーム」のゲイリー・ロスが監督を務めています。
オーシャンズのカリスマ的リーダー ダニーの妹デビー(サンドラ・ブロック)が仮出所します。もう2度と犯罪はしないと誓ったデビーですが、実は服役中の5年8か月の間に綿密な計画を立てていました。デビーは旧知の仲のルー(ケイト・ブランシェット)に計画を持ち掛け、最強のチームを結成すべく、次々とその道のプロをスカウトしていきますが...。
かっこいい女性たちの活躍を楽しみに見に行ってきました。今回はメンバーたちが、ニューヨークのメトロポリタン美術館で開催される世界最大のファッションイベント、メットガラをジャック。そしてパーティの主役、女優ダフネ(アン・ハサウェイ)が身に着けるカルティエの1億5000万ドルのジュエリーを盗み出します。
出所したばかりのデビーが、まずは鮮やかな盗みの手口で高級ホテルの部屋を手に入れ、毛皮のコート、化粧品と次々調達するのにびっくり。すっかり彼女のペースに乗せられてしまいました。リターン天国のアメリカ。映画を見た人がマネをしないといいですが...。^^;
デビーはルーを計画に引き込み、落ち目のファッションデザイナー(ヘレナ・ボナム=カーター)、天才ハッカー(リアーナ)、盗品ディーラー(サラ・ポールソン)、ジュエリー加工職人(ミンディ・カリング)、スリ師(オークワフィナ)を次々スカウトしていきます。
計画は、ダフネのためにカルティエの伝説のネックレス”トゥーサン”を借り、パーティの途中でジルコニアで作った偽物とすり替えるというもの。メンバーひとりひとりの才能がうまく生かされていて、際どいタイミングでつながっていくバトンをハラハラしながら見守りました。
盗んだトゥーサンを躊躇なくあっという間にバラバラにしたのにはびっくりしましたが、これぞアメリカ人の合理性でしょうか。ダフネのネックレスを外した時に、どうしてすぐに偽物と取り替えなかったんだろう?と思ったら、なるほど... 一度ゲストたちを会場の外に出す必要があったわけですね。
メトロポリタン美術館をはじめ、VOGUEの編集室や、カルティエのメゾンも登場。そして本物のメットガラさながら、数々のセレブリティがカメオ出演しています。すぐにわかったのはVOGUE編集長のアナ・ウィンターと、モデルのハイディ・クルムですが、エンドロールを見たらジジ・ハディドとかカイリー・ジェンナーとかとにかくたくさん出ていたようです。
サンドラ・ブロックとケイト・ブランシェットはもちろんかっこよかったのですが、一番気に入ったのはリアーナ。ハッカー役が様になっていました。役柄では縁の下の力持ちですが、フィナーレではさすがにメットガラの常連らしく、まっ赤なドレス姿に貫禄を感じました。
アン・ハサウェイ演じるダフネのキャラクターも好きです。”お馬鹿な女優”をカリカチュアに演じるも、ほんとうは賢いという設定です。裾が長く続くピンクのドレスも、ゴージャスなカルティエのジュエリーも、さすがによく似あう。後日譚で監督にチャレンジしていたのにも、なんだかぐっときました。
六本木ヒルズにて。リアーナの赤いドレスが飾ってありました♪